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PRネットワーク対応プリメインアンプからCDレシーバーまで5モデルを組み合わせ

DALIのブックシェルフスピーカー「SONIK 1」「SONIK 3」で組むお薦めミニコンポを徹底検証

公開日 2026/04/24 06:30 生形三郎
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デンマークの人気スピーカーブランドDALIから、新たなエントリースピーカー “SONIKシリーズ” が登場した。本作は、ヒットモデル “OBERONシリーズ” の後継機で、ブックシェルフ型からフロア型、センタースピーカー、オンウォールスピーカーまで幅広いラインナップを揃える点が大きな特徴である。

なかでもブックシェルフスピーカーは、サイズ違いで2機種が用意されており、フルサイズコンポだけでなく、ハイコンポやミニコンポとも組み合わせやすい柔軟性を備える。本稿では、そのブックシェルフスピーカー「SONIK 1」と「SONIK 3」の実力を存分に堪能するべく、ミニコンポとのクロスレビューをお届けする。

組み合わせるミニコンポには、ネットワーク対応プリメインアンプとしてデノン「Denon Home Amp」、マランツ「MODEL M1」、ネットワークCDレシーバーとしてデノン「RCD-N12」、マランツ「M-CR612」、そしてシンプルなCDレシーバーとしてデノン「RCD-M41」を用意して組み合わせ、多角的にその実力を検証した。

弩級フラグシップの技術を継承し、刷新された「SONIKシリーズ」

写真左が「SONIK 3」129,800円(税込/ペア)、写真右が「SONIK 1」90,200円(税込/ペア)

近年のDALIは、弩級フラグシップ「KORE」の開発で得た技術や知見を、「RUBIKORE」「EPIKORE」「KUPID」といった各シリーズへ段階的に展開してきた。その流れを受けて誕生した本機は、当初「OBERON mk2」として登場する予定だったが、想定を上回る完成度と進化が認められ、新たに「SONIK」というシリーズ名が与えられたという。

ブックシェルフ型のSONIK 1とSONIK 3は、いずれもオーソドックスな2ウェイ構成のスピーカーである。高域には両機共通で29mm径のソフトドーム・トゥイーターを搭載。低域側の再生は、それぞれSONIK 1が130mm径、SONIK 3はより大口径な180mm径のミッドレンジ・ウーファーが担当する。

トゥイーターは両機とも同じだが、ウーファーはSONIK 1が130mm、SONIK 3が180mmを採用

低い粘性の磁性流体、新型アルミニウム製広分散フェイスプレートを採用した29mm ソフトドーム・トゥイーター

「Clarity Cone テクノロジー」を採用したウッド・ファイバー・コーン・ウーファーを投入

これらのユニットは、従来のOBERONからさらに進化を遂げている。トゥイーターには、磁性流体の使用を排したフラグシップKOREの思想を受け継ぎ、粘度を極限まで抑えた磁性流体を採用。これにより振動板の動きを妨げず、より繊細で俊敏なレスポンスを実現している。

さらに、振動板周囲のアルミ製フェイスプレートはテーパー角を最適化し、ネジ穴を排した設計とすることで、外観の質感を高めるとともに、プレート全体を均質にアルミ材で覆うことによって基材との密着性向上による制振効果も強化。周波数特性も改善され、ディティール表現が一層向上している。

背面部。スピーカーターミナルは同一だが、バスレフポートサイズや壁掛け用の仕様が異なる

外形寸法/質量は、SONIKC 1が162W×274H×231Dmm/4.1kg、SONIK 3が200W×350H×306Dmm/6.5kg。サイズに大きな差があるのが一目でわかる

一方、ウーファーには同社伝統のウッド・ファイバー・コーンをベースに、馬蹄形の凹みを設けた「クラリティ・コーン」を採用。これによって分割共振領域の挙動を的確にコントロールして、スムーズな再生を実現した。これらの改良により、上下ユニットのつながり、つまり、クロスオーバー帯域におけるレスポンスが一段と滑らかでナチュラルなものとなっている。

SONIK 1はローボードやサイドボードにも置きやすいコンパクトなサイズ感が特徴

SONIK 3は存在感がありながらも、インテリアマッチするデザインが魅力的

カラーバリエーションは、BLACK ASH/NATURAL OAK/WALNUT/WHITEを用意

それでは、手始めに、ネットワーク対応プリメインアンプの2モデルから組み合わせてみよう。

デノン「Denon Home Amp」と組み合わせる

デノン プリメインアンプ「Denon Home Amp」 121,000円(税込)

Denon Home Ampは、HEOS内蔵のネットワーク対応プリメインアンプだ。コンパクトながら本格的なHi-Fi再生とマルチルーム機能の両立が追求されている。フルデジタルアンプ構成によって、信号劣化を抑えた純度の高い増幅を実現。最大192kHz/24bitまでのハイレゾ音源に対応し、アンプの出力は8Ωで100W+100Wと十分なスペックを備える。

Denon Home Ampの背面端子部。HDMI端子はeARCに対応する

コントロールアプリによるDenon Home AmpのGUI。Dirac Liveも使用できる

入力系統は、有線・無線ネットワークの他、光デジタル、RCAアナログ入力、サブウーファー出力などのほか、eARC対応HDMI入力を装備してテレビとも連携可能となっている。

SONIK 1で鳴らす「さまざまな音楽をメリハリよく楽しめるウェルバランス」

Denon Home AmpとSONIK 1を組み合わせたイメージ

SONIK 1を繋いで駆動すると、音像がぐっと手前に迫り、空間が前方へ敷き詰められるような再生が印象的だ。マイクが捉える楽器の姿が、リスナーの至近へと照らし出されるのだ。低域を担当するコントラバスまでもが力強く迫ってくるため、音楽との距離を一気に縮めてくれる。

弦楽器のボウイングや打楽器のアタックなどが明瞭に描かれるが、ソフトドーム・トゥイーターらしい柔らかな質感は保たれており、聴き疲れしにくく心地よいサウンドである。中低域が充実しており、小型ながらスケール感が十分なことも快適性を高めている。

Denon Home AmpとSONIK 1のサウンドは、音像が手前に迫り、音楽との距離が一気に縮まる

ポップスの男性ボーカルソースでは、歌声やエレクトリックベースの姿に厚みが加わり、やや太めの質感で密度高く迫る様が快い。小型ブックシェルフながら、様々な音楽ソースをメリハリよく楽しめるウェルバランスを楽しませてくれた。

SONIK 3で鳴らす「大らかさとゆったりとした味わいの音を楽しめる」

Denon Home AmpとSONIK 3を組み合わせたイメージ

続いてSONIK 3を接続すると、サウンドの傾向は同一ながらも、一層低音のふくよかさが際立ち、ボトムが充実して音楽のスケールが増し、ライブ感や臨場感が一段と高まる。

ボーカルソースは歌声の音像がファットになって、ディティールや分離感よりも音の存在感や迫力が増す。とりわけ、ベースやキックドラムが十二分な低音の量感で迫る様が印象的なのだ。それもあって、高域方向はやや穏やかな傾向で、ソフトで柔らかい表現となる。しかしながら、歪みっぽさのない素直な低域で、嫌味や圧迫感がない点が秀逸だ。

Denon Home AmpとSONIK 3のサウンドは、ライブ感や臨場感が一段と高まる

一方、オーケストラソースではこの包容力がスケールの大きさを特に引き立て、上質で聴きやすい再生を実現した。音像は前に出る傾向があり、おおらかさやゆったりとした味わいの音が楽しめる組み合わせであった。

マランツ「MODEL M1」と組み合わせる

マランツ プリメインアンプ「MODEL M1」 154,000円(税込)

MODEL M1は、Denon Home Ampと同じく、HEOSを内蔵したコンパクトなネットワーク対応プリメインアンプとなっている。低歪みなClass Dアンプと独自のデジタルフィルタリング「MMDF」を搭載し、自然な音のディティールと広がりを追求。eARC対応のHDMI端子を搭載し、音楽再生とテレビ音声との連携を担うモデルだ。

MODEL M1の背面端子部。本機もHDMI端子がeARC対応となっている

コントロールアプリによるMODEL M1のGUI。「デジタルフィルター」はFilter 1/2を用意

ハイレゾ対応の他、アンプの出力はDenon Home Ampと同じく100W+100W(8Ω)と、小型ながらも幅広いスピーカーの駆動をカバーする本格派。光デジタル、アナログ入力、USB、サブウーファー出力などを装備し、幅広い機器接続に対応する。

SONIK 1で鳴らす「滑らかで潤いがあるサウンドでコクのある質感も魅力」

MODEL M1とSONIK 1を組み合わせたイメージ

SONIK 1を接続すると、両スピーカー間へとピンポイントに浮かび上がる明瞭なボーカル表現が素晴らしい。同様に、ハイハットやキック、発音の輪郭も実にメリハリよく描かれる。低域は過度に深くはないものの量感がある快いバランスが特徴的だ。

MODEL M1とSONIK 1のサウンドは、ステージの奥行きやオケの楽器配置を自然に再現

オーケストラソースは、ホールにおけるステージの奥行きやオケの楽器配置が自然に再現され、弦のしなやかさや豊かなホール残響を豊かに感じさせ心地よい。ジャズのピアノトリオでも、やはり滑らかで潤いある音が楽しめ、全体にコクのある質感が魅力。ポップス音源でも、先述した低域の量感が心地よくハマり、充実したサウンドを聴かせてくれる。

SONIK 3で鳴らす「低域のエネルギーや楽器スケールの拡大が明確」

MODEL M1とSONIK 3を組み合わせたイメージ

SONIK 3は、低域が豊かに立ち上がり、部屋によっては持て余すほどの量感を感じさせる。小音量時でもしっかり低音が出るため、音量を抑えてもバランスを崩したくない人には適したサイズ感といえる。全体として音楽再生のスケールが増し、余裕のある鳴り方になる。その分、やや低域の支配力が強めであり、ボーカルのピンポイントな定位はSONIK 1に一歩譲る印象だ。

MODEL M1とSONIK 3のサウンドは、ベースの存在感が際立って楽器の胴体サイズも感じさせる

ロックミュージックでは、ベースの存在感が際立ち、アコースティックなソロピアノ音源でも楽器の胴体の大きさを感じさせるなど、低域のエネルギーや楽器スケールの拡大が明確。その一方で低域の俊敏さはSONIK 1に及ばないものの、ややゆったりとした鳴り方で恰幅が良く、穏やかで心地よい響きを味わわせてくれる。

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