公開日 2016/08/02 10:00

日本でもついに配信スタート! 「ドルビービジョン」の実力を徹底検証

【特別企画】有機ELテレビでチェック
いま、テレビの映像技術で最注目のトピックが「HDR」だ。

映像におけるHDRは、ごくかんたんに説明すると、映像の明るいところと暗いところを、1つの画面の中で同時に表現するための技術である。

自然界にある物体の輝度の幅は非常に広く、人間の目は0.001nits〜20,000nits以上を識別できると言われている。これまでのテレビやBlu-rayなどでは、これを0.01〜100nitsに圧縮していた。HDRではこれを大幅に広げ、自然界に近い映像を表現できる。

各社がテレビの高画質機能としてHDRを強く謳い、HDR信号入力対応が標準機能になるほど、今夏の薄型テレビはまさに「HDR一色」となっている。

さらにNetflixの配信、そしてパッケージソフトのUltra HD Blu-rayが次々とHDR対応を打ち出したことで、AVファンは、すでにHDR映像を体感したことがあるという方も多いだろう。

そんなHDRの中でも、高画質マニアを自認するAVファンであればしっかり押さえておきたいキーワードが「ドルビービジョン」だ。


■HDRの仕掛け人・ドルビーによる「ドルビービジョン」

ドルビービジョンとは、映画やBD/DVDの音響技術でも知られる、あのドルビーが手掛ける独自のHDR規格だ。シーンごとに用意されたダイナミックメタデータが用意されていることなど、ほかのHDR規格に対して様々なアドバンテージを持っている。技術的な詳細は当サイトのニュース記事や、先日開催されたドルビービジョンデイのレポートを参照して欲しい。

左がこれまでのSDR映像、右がドルビービジョンの映像(イメージ)

花を撮った写真一つを見ても、自然界の物体の輝度が幅広いことがわかる

もともとドルビーは “HDRの仕掛け人” とも呼ぶべき存在で、Netflixが当初から大々的にドルビービジョン支持を打ち出していた。またUltra HD Blu-rayでもオプション規格となるなど、その存在感を業界内で発揮している。

これまでのBlu-rayでは、もともと広かったダイナミックレンジが、制作過程やディスプレイの制約で圧縮されてしまっていた

ドルビービジョンは最大10,000nitsのピーク輝度に対応し、ビット階調は12bitを確保するなど、トップレベルのクオリティを備える。ただし再生には、当然ながらドルビービジョン対応テレビなどのハードが必要となる。

ドルビービジョンのユーザーメリット

ドルビービジョンと一般的なHDRの比較

ドルビービジョンはその高いポテンシャルが評価され、採用も着々と進んでいる。特に採用が先行しているのが米国だ。

昨年より米国ではVUDUがHDR配信を行っているのだが、映像にはドルビービジョン、音声にはドルビーアトモスという驚きのハイスペックで映像配信を行っている。

またドルビービジョンを視聴できるハードウェアとしては、VIZIOが「ドルビービジョン」対応薄型テレビを発売している。

今年1月に取材したCESのブースでも、これら北米向けサービス・製品のデモ展開が行われていた事もあり、日本のいちAVファンとしての筆者は、ドルビービジョン対応サービス、ハードが揃う北米市場の活況を、指をくわえて見ているような状況だった。

■ついに国内でもドルビービジョンが視聴可能に

そんなドルビービジョンだが、今年6月に入って、日本でもついに対応モデルが登場した。

LGから「OLED65E6P」を頂点とする有機ELテレビ3シリーズ5モデル、そして液晶テレビ「UH8500」「UH7700」が、Netflixのドルビービジョンに対応したモデルとして発売されたのだ。

薄型テレビがドルビービジョンに対応する場合、専用のディスプレイマネジメント回路が必要となるなど、高画質再生を保証する取り組みが行われているが、LGエレクトロニクスが日本市場に本命の有機ELを投入するにあたって、高画質に振り切った機能を搭載してきたというのが筆者の見方だ。

次ページドルビービジョンを視聴。そのクオリティは期待以上!

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