• ブランド
    特設サイト
ガジェット 公開日 2022/09/08 07:13

有機EL版iPad、ハイブリッド+2段重ねパネルで高輝度と長持ちを実現か

早くても2年後のことです
Gadget Gate
多根清史
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
今後、アップルがiPad ProやMacBookに有機ELディスプレイの搭載を予定していることの手がかりは、すでに複数の情報源から伝えられてきた。つい先日も「第1世代」に使われる技術の噂が報じられ、数世代にわたって取り組むことが推測されている。

そんな状況のもと、2024年に2段重ねのタンデム型有機ELを搭載した「初の有機EL版iPad」が発売されるとのサプライチェーン情報が届けられている。

まずアップル製品のディスプレイ技術がたどった道のりや、今後のロードマップ予想をまとめておこう。ざっと4世代に分類すると、第1世代は従来型の液晶画面とバックライトを使ったもので、これは現在でもMacBook Airや廉価なiPhone SEモデルに使われている。

その進化形が、液晶画面にミニLEDバックライトを組み合わせた方式である。微細なミニLEDを複数の領域に分割し、領域ごとに輝度を制御できる「ローカルディミング」技術を使うことで、明るくしたい部分のみ明るくでき、黒い部分はバックライトをオフにすることで暗さを強調できる。

そして有機ELディスプレイ。自発光する素子を使うことで「真の黒」を表現できるものの、素子に有機物を使うために焼き付きからは逃れにくい。この欠点を補うように登場したのがミニLEDバックライト方式であり、どちらも一長一短ある上に、現在も併存しているために、世代別には分けにくい。

この有機EL画面はApple Watchで初採用されたあと、2017年のiPhone X以降にiPhoneにも導入され、今後はiPadやMacBookにも採用が広がると見られている。

目下アップルのめざす第4段階が、マイクロLEDだと噂されている。これはミニLEDと名前は似ているが全く別の技術であり、ざっくり言えば有機ELの素子を超微細なマイクロLEDに替えたものだ。同社は2014年頃から開発に取り組んでいると言われるが、今なお製品に実装される気配はなさそうだ。

さて、今回の話題は韓国のエレクトロニクス産業誌The Elecが報じていることだ。それによると、2024年に発売される初の有機EL版iPadには、サムスンとLGディスプレイが製造する「ツースタック(2段重ね)タンデム型」有機ELパネルが搭載されるという。

従来型の有機ELパネルはシングルスタック型、すなわち赤・緑・青の発光層が1層しかない。ツースタック型は、もう1層が追加されることを意味している。RGBの発光層を2段重ねにすることで、画面の輝度を高めつつ製品寿命を延ばすことができ、スマートフォンよりも使う時間が長いタブレット端末やPCに最適と説明されている。

このツースタック・タンデム型が将来のアップル製品に採用されることは、信頼性の高いディスプレイ専門アナリストRoss Young氏も主張していた。また低消費電力のLTPO技術(iPhone 13 Proで採用済み)も導入でき、可変リフレッシュレート対応になるとの噂話もあった。

先日、The Elecは初代の有機EL版iPadが「ハイブリッド型」、つまりリジッド(折り曲げできない)とフレキシブル(折り曲げ可能)技術を融合した有機ELパネルを使うと報じていた。総合すれば、「ハイブリッド×ツースタック・タンデム型パネルを採用」ということだろう。

おそらく今年10月に発表される次期12.9インチiPad Proは、現行モデルと同じくミニLEDディスプレイ採用が確実視されている。有機EL版が投入されるまであと2年もあるとすれば、「欲しいときが買い時」と割り切って、2022年モデルを選んでもよさそうだ。

Source: The Elec
via: 9to5Mac

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX