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公開日 2023/05/10 19:40

パナソニック2022年度決算はくらし事業など販売増で売上高増収、公表値を上回る

2023年度見通し、当期純利益は過去最高水準に
PHILEWEBビジネス 徳田ゆかり
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パナソニック ホールディングス株式会社は、2022年度の決算概要と2023年度の業績見通しを発表。同社代表取締役 副社長執行役員 グループCFO 梅田博和氏が説明を行った。

パナソニック ホールディングス株式会社代表取締役 副社長執行役員 グループCFO 梅田博和氏

冒頭で、米国IRA補助金の業績影響について説明。「IRA法は、米国における過度なインフレ抑制とエネルギー政策の推進を主旨とし、得られる補助金は米国での車載電池事業の投資に活用、北米事業の強化・拡大に向けた顧客との有効活用も考えている」とした。2022年度4Qでは法人税の還付が適用されると想定、当期純利益に400億円を計上。2023年度は政府からの直接給付を選択すると想定、補助金総額の半分である800億円をエナジーセグメントの調整後営業利益に見込み、顧客との有効活用見合いによる当期純利益の影響額は1000億円とした。

米国IRA補助金の業績影響について

2022年度の連結業績は、売上高が8兆3789億円(前年同期比113%/為替影響を除く実質ベースでは105%)、調整後営業利益は3141億円(同88%)、営業利益は2886億円(同81%)、当期純利益は2655億円(同104%)で、売上高、調整後営業利益、営業利益で2月2日発表の公表値を上回る水準となった。

2022年度の連結業績

セグメント別の増減要因は、売上高で、くらし事業、オートモーティブ、コネクトでの販売増が挙げられた。営業利益では、オートモーティブ、コネクトが下期にかけて増益となったが、インダストリー、エナジーの下期の減益幅が大きく全体に減益となった。くらし事業の分社実績では、全社で売上高が前年を上回った。空質空調社のその他損益には、4/20発表の衣類乾燥除湿機のリコール費用が計上されている。

2022年度 営業利益のセグメント別増減要因

2022年度 売上高のセグメント別増減要因


2022年度くらし事業 分社の実績

営業利益の増減要素は、実質売り上げ増減が402億円のプラス、くらし事業やエナジーでの成長に向けた投資などにより固定費848億円のマイナス。原材料・物流高騰で2243億円のマイナス、価格改定や合理化などによる効果が2246億円のプラスとなった。

2022年度の営業利益の増減分析

2023年度の連結業績見通しは増収増益、当期純利益は「過去最高水準の3500億円見込む」とした。売上高が8兆5000億円、調整後営業利益は4300億円、営業利益も4300億円、当期純利益は3500億円を見込む。

2023年度の連結業績見通し

経営環境変化の見通しとして、「くらし事業、オートモーティブ、コネクト、エナジーはおおむね市況の改善を前提として増収、増益の見込み。インダストリーは減収、減益の見通しで、特にICT端末の需要が前年を下回るが、下期からは回復基調に転じると見ている。2年間影響を受けた原材料価格の高騰や半導体不足によるマイナス影響は、おおむね解消する見込み」とした。

2023年度の環境変化見通しとその影響

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