公開日 2006/06/13 13:38

山之内 正の“Wooo”「DV-DH1000D」連続レポート(2)機能・使い勝手をチェック

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
本機から新しく採用された目玉機能の一つが自動録画機能である。日立のDVDレコーダーとしては初搭載で、その動作や精度が注目されるところだが、しばらく本機を使い続けた段階で、使い方を工夫すれば期待以上に実用になるという印象を受けた。

操作はリモコンの「べんり」ボタンを押して一番最初に表示される「自動録画」を選ぶところから始まる。ところで、前作では「べんり」ボタンがリモコンのカーソル左側に配置されていたが、本機ではそれが「おしえて」ボタンに変更されたため、使用頻度の高いボタンにも関わらず、「べんり」ボタンは小さなスペースに追いやられてしまった。これは少し残念な点だ。「おしえて」ボタンは簡単なヘルプを呼び出すもので、操作に迷ったときに便利に使える。

●自動録画の条件は細かく設定できる

自動録画するための番組を選ぶ条件はキーワード以外にジャンル、放送種別、時間帯、レコーダー1で録画する際の録画モードなど、多岐にわたっている。さらに、条件設定後に「and」と「or」を選択する機能も用意されているので、別掲の写真の通り、選択できるオプションはなかなか充実している。

わかりやすい実例をひとつご紹介しよう。ジャンル設定で「映画」を選び、サブジャンルで「洋画」を選ぶだけでは、該当する番組が映画本編以外にもたくさん抽出され、収拾がつかなくなる。そこで、放送時間枠を深夜枠などに限定したうえで、放送サービスも必要なものだけを指定する。そうして条件を絞り込んでいくと、録画対象番組を一気に抑えることが可能だ。

自動録画設定画面。自動録画する検索条件の一覧メニューが表示されている

固有名詞などをキーワード登録しておくとピンポイントで該当番組を探し出すことができる

写真の例は時間帯を深夜に限定した例だが、狙い通り、番組表を見ただけでは気付きにくいカルト系映画や渋い作品がピックアップされた。「予約一覧」を呼び出して、「番組案内」などの不要なプログラムをあらかじめ予約リストから消去しておけば、本当に必要なプログラムだけが残る。特定の監督や俳優の名前をキーワードとして指定すれば、さらにピンポイントで検出できることはいうまでもない。唯一残念な点は予約一覧画面に表示される番組タイトルが3日分に限定されてしまうことだ。

自動録画番組を検索する際、キーワードなどの適用条件を選ぶ画面

検索対象の時間帯を指定すると、該当番組を一気に絞り込むことができる

自動録画機能で選ばれた番組は予約一覧画面で確認できるが、表示されるのは当日分も含めて3日分のみだが、実際にはその後の番組も予約登録されている

本機に限らず自動録画機能は必ずしも万能なものではないが、本機の場合、条件の指定方法がわかりやすいこともあり、使い方次第ではうまく利用できそうだ。

●「ワケ録」は大容量の本機で真価を発揮する

WoooシリーズのDVDレコーダーは、番組のジャンルなどによってフォルダを自動的に分類する「ワケ録」機能を積んでいるが、特に本機のような大容量モデルではこの機能の真価が発揮される。番組探しが楽になるだけでなく、見終わったシリーズものの番組を一気に消去できる点がありがたい。

消去については従来通りいったん「ゴミ箱」に移動する方式を採用しているが、従来機ではゴミ箱の中身を空にする方法がわかりにくかった。本機は「べんり」機能や「ワケ録」から呼び出せるほか、リモコンに専用ボタンまで新設された。こうした着実な進化は大いに歓迎したい。

次回はとっておきの話題集中機能、「いいとこ観」の徹底検証をお届けする予定なのでお楽しみに。

(山之内 正)

【バックナンバー】
第1回:1TBレコーダーはどこが変わった?

山之内 正 プロフィール
神奈川県横浜市出身。東京都立大学理学部卒。在学時は原子物理学を専攻する。出版社勤務を経て、音楽の勉強のためドイツで1年間過ごす。帰国後より、デジタルAVやホームシアター分野の専門誌を中心に執筆。趣味の枠を越えてクラシック音楽の知識も深く、その視点はオーディオ機器の評論にも反映されている。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 レコードの音楽を読み取って光るターンテーブル。オーディオテクニカ「Hotaru」一般販売スタート
2 ダイソンとPORTERがコラボした特別デザインのヘッドホンとショルダーバッグ。全世界380セット限定販売
3 LUMINの進化は終わらない。初のディスクリートDAC搭載「X2」の思想を開発担当者に訊く!
4 Spotif、2025年に最も聴かれた邦楽は「ライラック」。国内外で最も聴かれた楽曲・アーティストの年間ランキング発表
5 DUNU、7ドライバー/トライブリッド構成を採用したイヤホン「DN 142」
6 カセットテープとともに過ごすカフェ「CASSE」。12/17渋谷でグランドオープン
7 Vento、3次元特殊メッシュを採用したハイブリッド拡散パネル「DAP180 / DAP120」
8 AVIOT、最大120時間再生と小型軽量を両立したオンイヤー型Bluetoothヘッドホン「WA-G1」
9 サンワサプライ、省スペース設置できる木製キャビネットのサウンドバー「400-SP120」
10 アイレックス、ALBEDO/AUDIAブランド製品の価格改定を発表。2026年1月1日より
12/5 10:47 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX