ビクター、フルHDのD-ILAリアプロ“ビッグスクリーンEXE”3モデルを発売 − 70/61/56V型をラインナップ

日本ビクター（株）は、D-ILAデバイスを3枚使用し、フル・ハイビジョン表示に対応したリアプロジェクションテレビ“ビッグスクリーンEXE<エグゼ>”3モデルを10月中旬より発売する。モデルと価格は以下の通り。

　70V型　HD-70MH700　1,260,000円　10月中旬発売
　61V型　HD-61MH700　　892,500円　11月上旬発売
　56V型　HD-56MH700　　840,000円　10月中旬発売

各モデルともに、1920×1080ドットのフルハイビジョン表示に対応した0.7インチD-ILAデバイスを3枚採用。地上/BS/110度CSデジタルチューナーを搭載したほか、HDMI端子を2系統装備した。各モデルは画面サイズ、消費電力以外の主な仕様は同じ。

今回発売する“ビッグスクリーンEXE”は、『新フルハイビジョンD-ILA』『新光学エンジン』『新GENESSA』の3つの技術を採用し、大画面化とさらなる高画質化を実現した。

『新フルハイビジョンD-ILA』は、従来の720p素子と同サイズで1080pの表示に対応した新開発のD-ILA素子。新たに画素面平坦化構造を採用することで、720p素子と同等以上の高輝度、高コントラストを実現した。

『新光学エンジン』は、偏向ビームスプリッターの小型化による光路長短縮と新レンズシステム採用により光の透過率を改善させ、明るさとコントラストを向上。さらにランプ光量を調節する光学アイリス機能を搭載。黒色の再現性と階調性を向上させている。

そして従来モデルから採用しているCPU搭載映像処理専用LSI「GENESSA」をフルハイビジョン向けにブラッシュアップした『新・GENESSA』を搭載。CPUの処理能力を従来比2倍とし、画像の「特徴検出精度」や「処理能力」を大幅に向上させている。これにより、コントラスト感を向上させる「新インテリジェントγ」、色彩感を向上させる「新カラークリエーション」などの効果がより向上している。

また、斜め線の傾斜検出と適応補間により動画の斜め線に発生するジャギーを改善する「第四世代ナチュラルプログレッシブ」をはじめ、ブロックノイズ/モスキートノイズなどのデジタル放送特有のノイズを低減する「インテリジェントクリア」や、コンポーネント信号に残留するクロスカラーやドット妨害を除去する「新3次元Y/C分離」などを『新・GENESSA』に搭載した。

消費電力は70MH700が221W、61/56MH700が217Wと、同社40V型液晶テレビ（256W）を下回る低消費電力を実現している。

スピーカーは各モデルともアンダータイプで、10cmオブリコーンスピーカーを搭載。専用にチューニングされたバスレフボックスも採用した。また、独自開発のサラウンド回路A.H.S.（アドバンスド・ハイパー・サラウンド）とαサウンド回路を搭載し、センター定位がはっきりした迫力のあるサラウンド音声を実現している。さらに、ニュースやセリフが聞き取りやすい“テレビ「きき楽」”機能を踏襲した。

また、インターネットに接続することで利用できる生活情報ネットワークサービス「Tナビ」、JPEG/MPEG2/MPEG4のファイルの読み込み/再生を実現する「マルチカードスロット」なども搭載している。


本日、都内にて開催された新製品発表会にはAVマルチメディアカンパニー副社長の梅本稔氏が出席。“ビッグスクリーンEXE”開発の背景を語った。

梅本氏は「ビクターにとってディスプレイ事業が今後の成長のエンジンになると考えており、リアプロジェクションテレビを収益の柱にしていきたい」とし、D-ILAを「当社のコア技術」と説明。「デバイスの開発技術や量産のノウハウを強みに市場展開を行っていきたい」と述べた。

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（Phile-web編集部）