公開日 2026/04/02 06:30

バング&オルフセンのデザイン哲学に迫る。創業100周年を記念した展覧会、表参道ヒルズにて4/3より開催

日本の伝統工芸のクラフトマンシップも光る
編集部:筑井真奈
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2025年に創業100周年を迎えたBang & Olufsen(バング&オルフセン)。それを記念し、表参道ヒルズ スペースオーにて展覧会「Beautiful Sound and Design - バング & オルフセンが紡ぐ美しい音とデザインの100年」が4月3日より開催される。

表参道ヒルズ B3Fのスペースオーにて展覧会「Beautiful Sound and Design - バング & オルフセンが紡ぐ美しい音とデザインの100年」を開催中

バング&オルフセンの希少なコレクションが一堂に会し、ブランドの歩みをたどり返すことができる貴重な展覧会となっている。会期は4月12日まで、入場は無料。

バング&オルフセンは、エンジニアリングに卓越したセンスを持つピーター・バングと、スヴェン・オルフセンの2人によって、デンマーク北部の小さな街・ストルーアにて創業されたブランドである。

小さな工房からスタートしたブランドは、「音とデザインの妥協なき追求」によって世界的なブランドへと成長を遂げた。今回の展覧会は、100年変わらずに守り続けているブランドの理念を改めて振り返ると共に、長い歴史の中で生み出されてきたアイコニックなプロダクトや、最新のヘッドホンやスピーカー、また日本の伝統工芸とコラボした貴重なスピーカーなども展示。バング&オルフセンの魅力に多角的に迫ることができる。

バング・アンド・オルフセン・ジャパン社長のマーティン・ゴーディアン氏

会場を見回すと、中央エリアに、ルイス・ポールセンの照明やカリモクの家具などと組み合わせたリビングを模したリスニングエリアを用意。その周囲に、時系列に沿ってアイコニックな製品群が配置されている。

中央にリスニングスペース、その周辺にアイコニックなプロダクトたちが配置されており、ゆっくり見回りながらバング&オルフセンのデザイン哲学を探ることができる

バング&オルフセンはラジオなどの音響機器から事業をスタートしたが、第二次世界大戦中にはデンマークがナチス・ドイツに占領されるなど、政治的・経済的にも苦難を強いられてきた。戦後の物のない時代には、シェーバー(髭剃り)の製造も手掛けており、当時の事業の屋台骨でもあったそうだ。

戦後のバング&オルフセンの事業を支えたシェーバーたち

オーディオファンにとってのバング&オルフセンといえば、1970年代に登場したアナログプレーヤー “Beogram 4000シリーズ” の存在も忘れてはならない。ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも収蔵される美しいデザインと機能性の高さも特徴で、同社を支えたデザイナー ヤコブ・ジェンセンが手がけたもの。スピンドルの中心から外側に向けて線を描くデザインは、今回の展覧会の床のデザインとしても採用されている。

アナログプレーヤー「Beogram 4004」

そのほか、(現代では珍しくないが)当時としては画期的だったアクティブスピーカー「Beolab 8000」、六連のCDプレーヤーとして日本でも大ヒットを飛ばした「Beosound 9000」など、時代を先取りしたアイデア豊かなプロダクトたちを展示。映画「プラダを着た悪魔」にも登場した電話「BeoCom 2」の斬新なデザインは、今見ても新鮮な驚きを与えてくれる。

六連CDプレーヤー「Beosound 9000」 

映画『プラダを着た悪魔』にも登場した電話「BeoCom 2」

バング&オルフセンといえばアルミニウムの質感を生かしたデザインがひとつの象徴でもあったが、近年ではレザーを活用したものや、木の素材の質感を生かしたものなど、デザイナーのセンスによってさまざまにスタイルを変えてきている。会場を歩き回っていると、時代とともに変化してきたデザイン哲学のありようも見えてくる。

木材の質感を生かしたBluetoothスピーカー「BEOSOUND A5」

今回の展示の中で特に目を引いたのが、日本の伝統工芸とコラボレーションしたスピーカーたち。名尾手すき和紙を側面を張り込んだ「Beolab 8」や、新潟県燕市の金属加工技術により、スピーカー筐体の側面に花びらを打ち出した「Beosound 2」なども展示。非常に精巧な日本のクラフトマンシップにはため息が出る。

日本の金属加工技術を生かし、スピーカーの側面に花びらなどを描き出している

フェラーリ・レッドを纏った真っ赤なスピーカーや、バレンシアガとコラボしたカバン型スピーカー、RIMOWAとコラボしたヘッドホンなど、異業種との積極的な協業でオーディオの新たな可能性を探る姿も見出された。

RIMOWAとコラボしたヘッドホン「H9i」

最新のヘッドホンやBluetoothスピーカーを体験できるコーナーも用意されており、100年を超えるオーディオブランドの歴史の深みを改めて感じさせてくれる。

「Beautiful Sound and Design - バング & オルフセンが紡ぐ美しい音とデザインの100年」は、4月3日から12日までの期間限定の開催。青幻社から刊行される、バング&オルフセンの100周年を記念した書籍『バング&オルフセンの音とデザイン』が会場限定で先行発売されるほか、展覧会限定グッズなども販売される。

書籍『バング&オルフセンの音とデザイン』(青幻社 4,400円/税込)

なお、表参道ヒルズ1Fには、「バング&オルフセン表参道」も構えており、製品を実際に触って音を確認することもできる。ヘッドホンやサウンドバーのほか、フラグシップスピーカーとなる「Beolab 90」も展示されており、臨場感のあるホームシアターサウンドを体験できるので、ぜひ展覧会と合わせて足を運んでほしい。

「バング&オルフセン表参道」ではフラグシップスピーカー「Beolab 90」も体験できる

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