【HIGH END】Mezeの開放型「105 SILVA」、ヤマハのプロトタイプなど世界のハイエンドヘッドホンが集結!
ミュンヘン・ハイエンド2025のブースレポート、最後は「WORLD OF HEADPHONES」、特に高級ヘッドホン関連の注目アイテムを紹介しよう。
世界のハイエンドヘッドホンが集結!「WORLD OF HEADPHONES」
ミュンヘン・ハイエンドの出展ブースの多くはスピーカー再生をメインとしているが、1FのホールAの半分ほどのスペースは「WORLD OF HEADPHONES」として、ハイエンドヘッドホン/イヤホンやDAP、ヘッドホンアンプ関連製品などが集中したエリアとなっている。
WORLD OF HEADPHONESがスタートして数年にはなるかと思うが、当初は完全ワイヤレスなど比較的カジュアルなアイテムも見られたが、今年は特にハイクラスモデルが多く展開されていた。iFi audioの「Go pod Air」やNoble Audioなど一部ワイヤレス製品もあるが、メインはより趣味製の高いもの、据え置きタイプがメインとなっている。
Meze Audioのオープン型「105 SILVA」
ルーマニアのMeze Audioは、毎年個室ブースを用意して来場者にしっかり音を楽しんでもらえる環境を整えている。今年は開放型の有線ヘッドホン「105 SILVA」を初披露。代表のアントニオさんによると、「既存モデル『105 AER』と『109 PRO』の間の価格帯の製品と考えています。109 PROの解像度の高さ、105 AERの聴き心地の良さ、そのいいとこどりをした製品として開発を進めています」とのこと。
ドライバーは50mm口径のダイナミック型で、振動板はセルロース複合材ドームをチタンコーティングしたポリマー素材で囲んだ構造。デザインはミッドセンチュリー風の落ち着いた雰囲気となっている。ブースではレコードと組み合わせた試聴エリアも設けられており、ソファに身を沈めて聴き始めると、非常にリラックスして穏やかなサウンドに耳を奪われる。ゆったり音楽と向き合える、Mezeの細やかな音作りの旨みを改めて感じられた。
ヤマハは3つのプロトタイプを世界に発信
ヤマハは、春のヘッドフォン祭りでも参考出品された開放型ヘッドホン「YH-4000」と、密閉型ヘッドホン「YH-C3000」、それにヘッドホンアンプ「HA-3000A」のプロトタイプ機を展示。フラグシップとなる “5000番シリーズ” の世界的な好評を受けて、さらにヘッドホン関連アイテムを強化していく事を考えているようだ。こちらも個室ブースを展開し、静かな環境でしっかり音質を確認できる場所を用意していた。
いずれも開発途上の製品ということで、担当者は「オーストラリア、アメリカ、日本、そしてミュンヘンと世界中のオーディオショウを回っています。世界中の皆様の声を聞き、そのフィードバックを製品開発に生かしたいと考えています」と気合十分。
YH-C3000は振動板にヤマハのスピーカーでも使われる特殊素材・ザイロンを用いたダイナミック型、YH-4000はオルソダイナミックの平面駆動型と、それぞれ開発思想も違う。どう音を仕上げてくるか楽しみに待ちたい。
ドイツのヘッドホンアンプブランド・Violectricは、ヘッドホンアンプ「V281 Limited Edition」、それに昨年プロトタイプとして出展されていたフラグシップとなる「HPA V324」を披露。HPA V324はデュアルVUメーターを備えるプロ機譲りの堅牢な外観に、XLR、4.4mm出力など各種ヘッドホン端子を搭載。プリアンプ機能も搭載しておりアクティブスピーカー等とも接続できるなど、使いこなしの幅にも期待できそう。
なお、ヘッドホンエリアの隣には、昨年よりスタートした「ゲーミングゾーン」も用意されていた。子ども連れで来場できるなど、新しい試みとして注目しているが、取材に訪れたのがビジネスデイだったためか、ブースは閑散としていた。一般開放デイはおそらくもっと多かっただろう。高品質なゲーミングデバイスはオーディオ・ビジュアル世界の発展にもつながる可能性を秘めているだけに、今後の活性化にも期待したい。
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