“フルTADシステム”のサウンドを体感

<TIAS>TAD、今冬登場の最新スピーカー&旗艦プレーヤーで試聴デモ。参考出展にトゥイーター「ET-703改」

公開日 2022/10/28 16:38 編集部:川田菜月
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「2022東京インターナショナルオーディオショウ(TIAS)」が、本日10月28日(金)-30日(日)の三日間、東京国際フォーラムにて開催されている。本項ではTAD(テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ)の展示内容をレポートする。

TAD(ガラス棟4階/G401)



ブースでは、11月下旬発売の3ウェイブックシェルフ型スピーカー「TAD-CE1TX」に、2023年1月発売予定のフラグシップSACDプレーヤー「TAD-D700」という、同社の最新プロダクトを中心に、パワーアンプ「TAD-M700S」などを使用した“フルTADシステム”での試聴デモンストレーションを実施している。

“フルTADシステム”での試聴デモ。多くのユーザーがそのサウンドを聴きに訪れていた

TAD-CE1TX」は、Evolutionシリーズの3ウェイブックシェルフスピーカー。2014年発売の「TAD-CE1」の後継機となるが、ウーファーとミッドレンジユニットは新開発のものを採用し、上位機種のサウンドコンセプトを踏襲したとしており、今年の「オーディオ銘機賞2023」では特別大賞も受賞している。

「TAD-CE1TX」

ミッドレンジには内部損失が高い新開発のマグネシウム振動板を採用。表面に化成被膜と塗装による複合処理を施しており、歪みの少ない澄み切った中音を再生できるとする。ウーファーは「MACS II(Multi-layered Aramid Composite Shell 2nd generation)振動板」というこちらも新開発のものを使用し、豊かでクリアな低音とカラーレーションのない素直な中低域の再生を可能にするとしている。

このほか、中高域に広帯域にわたって指向性をコントロールできる独自の同軸ユニット「CSTドライバー」、独自の蒸着法で加工したベリリウム振動板トゥイーターを搭載している。筐体は高剛性のバーチプライウッドを骨組に、内部損失の高いMDFを組み合わせる「SILENTエンクロージャー」で、トロピカルオリーブ柄の鏡面仕上げを施す。専用スタンド「TAD-ST2TX-K」も用意する。

TAD-D700」は、ReferenceシリーズのSACD/CDプレーヤー。クロックに、高速デジタル通信基地局で使用される「高C/N化技術手法」をベースに新開発した「超高C/Nマスタークロック回路」を搭載し、ディスクに記録された信号や、入力信号の再現性を極限まで高めた点が特徴となっている。また、低位相ノイズを追求した「SCカット水晶片」を使用する「第三世代UPCG」を採用し、音質やC/Nの向上も図られている。

「TAD-D700」

このほか、電源部は別筐体として独立構成に。これによりメカニカル部やオーディオ回路に悪影響を及ぼすトランスの不要振動と漏洩磁束を排除。さらに電源トランスの内部巻線を直出しすることで引き出し線との接点を極力削減し、電源回路の高純度化を図ったとしている。

参考出展として、トゥイーター「ET-703改」を展示している。ベースとなるのはパイオニアがExclusiveブランドとして以前展開していた、直径35mmで0.07gという超軽量の純ベリリウム振動板を採用するホーン型トゥイーター「ET-703」だ。同社いわく、本製品を望む声が非常に多くあり、それを受けて開発中なのだという。

「ET-703改」

なお、ブランドが異なるためそのまま以前のモデルが再登場するということではないが、内容としては “復刻” に近いかたちで、使用素材や内部構成などはそのまま引き継ぐ予定とのこと。発売時期/価格ともに未定だが、来年中に発表の見込みとのこと。

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