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SL-1000Rのデモも

<HIGH END>テクニクス初のSACDプレーヤー「SL-G700」、独で6月発売/OTTAVA新モデルが初披露

編集部:小澤貴信
2019年05月10日
世界最大規模のハイエンドオーディオ見本市「HIGH END MUNICH 2019」が現地時間9日(水)にミュンヘンで開幕。Technics(テクニクス)は、同ブランド初のSACD対応機となるSACD/ネットワークプレーヤー「SL-G700」を出展。“ハードウェア的にはほぼ最終”の実機を用いて、再生デモを行った。なおドイツでは「SL-G700」は6月に発売される。日本国内での発売時期は未定。

「SL-G700」(ブラックモデル)

ブースには、今回が初披露となるブラックモデルの「SL-G700」が登場した(今年のCESをはじめ、これまでのイベントではシルバーモデルが出展されていた)。

テクニクスのCTOである井谷哲也氏(左)、パナソニック(株)技術センター オーディオ技術部 電気設計課 主任技師 水俣直裕氏(右)に話を伺うことができた

SL-G700の詳細はこちらの記事で詳しく説明しているが簡単におさらいすると、本機は「Gland Class」シリーズにラインナップされたSACDプレーヤーで、ディスクについてはSACD/CDの再生に対応(DVD-Audioは非対応)。ネットワークプレーヤー機能も搭載しており、384kHz/32bitのWAV・AIFF・FLAC、11.2MHz DSDも再生できる。MQAデコーダーを内蔵しており、MQAファイルおよびMQA-CDをフルデコード再生できる。SpotifyやTIDAL、Deezerといった音楽ストリーミングの再生も可能だ。

DACチップは、旭化成エレクトロニクス(AKM)「AK4497」を、L/Rそれぞれに1基ずつデュアルモノラル構成で搭載。アナログオーディオ回路、具体的にはDAC以降のフィルター回路を、ICを使わずにディスクリート構成としたことも特徴となる。

「SL-G700」の背面(写真上)

ブースでは本機の設計に携わったパナソニックの水俣直裕氏に話を聞くことができた。このディスクリート構成のアナログオーディオ回路については、「当初はICで構成する予定だったが、音質を追求していく中でディスクリートにするアイデアが出て、結果的に開発中盤でディスクリート構成とすることに決まった」と説明する。

「SL-G700」(写真上)

また、ディスクのドライブメカについては、3層構造のボトム部に対してリジッドに固定。アルミダイキャスト製トレイなどと共に、制振性を高めるというアプローチを取っているとのこと。ディスク再生時にネットワーク系機能をオフにして音質を高める「ディスク再生専用モード」も用意する。なお、SACD再生についてはここドイツでも要望が非常に高く、今回の出展でも反響を呼んでいるという。

会場では、OTTAVAシリーズの新モデルも世界初披露。一体型ワイヤレススピーカー“OTTAVA S”「SC-C50」と同様の形状を採用しつつ、そのサイズを2回りほど小さくした「SC-C30」が登場した。

「SC-C30」はブラックとホワイトの2色展開

本機は2.1ch構成の3ウェイ・スピーカーを搭載。SC-C50と同様に広いサウンドステージを実現するとのこと。やはり独自のデジタルアンプJENO Engineを採用。ルームチューニング機能「Space Tune」も上位機と同様に備えている。現時点で日本への導入は未定とのこと。

ブースでは、テクニクスのフラグシップシリーズ「Reference Class」や、ミドルライン「Grand Class」の各製品が用意され、ここにSACDプレーヤー「SL-G700」も組み合わせてデモを行っていた。

デモルームの模様

やはり注目を集めていたのは、最上位ターンテーブル「SP-10R/SL-1000R」だ。興味深かったのは、SL-1000RにClearaudio (クリアオーディオ)のリニアトラッキング方式のトーンアームを取り付けてのデモを行っていたこと。もちろん専用アームベースは用意されていないが、ラインナップにある未加工ベースを、このアーム用に改造して取り付けたという。

クリアオーディオのリニアトラッキング・アームが組合された「SL-1000R」

また、STEIN Musicの試作トーンアームを取り付けての再生も行われていた。バイオリンの弓に用いる木材で作られたアームとのことで、こちらもユニークな組合せとして注目されていた。

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