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「PLENUE D2」も

<ヘッドフォン祭>Ar:tio、独自技術でスピーカーのような空間再現をするイヤホン/Shanlingが新DAPを披露

2019/04/28 編集部:小澤貴信
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27日・28日の2日間にわたり開催されている「春のヘッドフォン祭2019」。本記事では、会場となった中野サンプラザの14F クレセントに出展した各ブランドによるイヤホンやDAP、リケーブルについて、特に今回が初披露になった製品を中心にお伝えする。

Ar:tio(アルティオ)は、特許出願中の独自技術「WARP」を搭載したイヤホン「CR-V1」「CR-M1」を参考出展した。WARP技術は、スピーカーで聴くような音をイヤホンで再現する技術とのこと。スピーカーで聴く際、右耳は右chの音だけでなく左chの音も聞いている。しかしイヤホンでは、右耳は右chのみの音を聴くことになる。そこでWARP技術では、片側chの信号にもう一方の側chの信号を適宜ブレンドすることで(技術の詳細は特許出願中ということもあり現時点では明かせないとのこと)、スピーカーで聴くようなサウンドを実現するという。

「CR-V1」と「CR-M1」

同様のアプローチはヘッドホンではCROSSZONEが行っているが、「イヤホンでこのような技術はこれまでなかったもの」(同社説明員)とのこと。ケーブルは着脱式だが、イヤホン側に独自の2.5mm端子を採用している。

2.5mm端子による着脱式ケーブルを採用

「CR-V1」はチタンボディ、「CR-M1」はアルミボディを採用。いずれもダイナミックドライバーを1基搭載。CR-CV1には、左右ドライバーの感度差をなくす独自技術「s.n.a」も採用されている。夏頃の正式発表を目指して、開発中だという。

伊藤屋国際が輸入を行うDAPブランド Shanlingは、現地スタッフによる独自ブースを用意。未発売のDAPやイヤホンを披露した。「M2X」は、DACチップにAKM AK4490ENを採用したエントリーDAP。384kHz/32bit PCMや11.2MHz DSDの再生をサポートする。2.5mmバランス端子も搭載する。

「M2X」(右)と「M5s」(左)

「M5s」は同社ラインナップの上位に位置付けられるDAPで、DACはAKM AK4493EQを2基搭載。フルバランス回路としている。768kHz/32bit PCM、11.2MHz DSDの再生をサポートし、2.5mmバランス端子を搭載。最大17時間の連続再生を可能にするバッテリーも特徴だという。

他にも、aptX HD、aptX LL、LDAC、LHDCなどのコーデックをサポート、ES9281P DAC/アンプを搭載するコンパクトなポータブルBluetoothレシーバー「UP2」、Knowls製BA×2と10mmダイナミック×1を搭載したハイブリッド型イヤホン「ME500」も披露。いずれも本国ではこの5月から7月頃にかけて発売され、現時点で日本への導入時期は未定だという。

Bluetoothレシーバー「UP2」(写真右)。左はM0

「ME500」

伊藤屋国際のブースでは、AUGLAMOURのトリプルドライバー搭載ハブリッド型イヤホン「RT-3」を参考出展。Knowls製BAを2基とダイナミック型ドライバー1基という構成で、価格は1〜1.5万円程度を見込んでいるという。


COWONのブースでは、「PLENUE D」の後継となるDAP「PLENUE D2」が参考出展された。従来モデルはシングルDACだったが、本機はCS43131を2基搭載によるデュアルDAC構成を採用。5.6MHz DSDの再生にも対応、2.5mmバランス端子を搭載する。ブースでは、COWONの新しい完全ワイヤレスイヤホン「CX5」も披露された。

「PLENUE D2」

「CX5」

フォスター電機は、27日に同社が提唱するアライアンス「FOSTER Alliance Program」の状況を説明する発表会を開催(関連ニュース)。14階にはブースを出展し、発表会でも取り上げられた、同アライアンスの元で開発されたくみたてLabやFitEarの試作機が披露された。また、フォスター電機が各社に提供するドライバーユニットの展示も行われていた。

フォスター電機の手がけるドライバーユニットを展示

くみたてLabによる試作機

RMEは、バランス対応のヘッドホン出力も備えたAD/DAコンバーター「ADI-2 PRO」、ADI-2 PROをベースに仕様をオーディオ向けに絞り込んだ「ADI-2 DAC」でヘッドホンを鳴らすデモを行った。

「ADI-2 DAC」

リケーブルブランド ONSOは、transシリーズの最新モデル「05」を出展。グリーンを基調としつつも見る角度から色が変化する独特の色合いのケーブルと端子が特徴的で、端子については日本ペイントによるマジョーラという自動車向け塗装が施されている。導体はPCOCC+銀メッキ 4N OFC。

ONSO「05」

フリーウェイのブースでは、1MOREの完全ワイヤレスイヤホンの新モデルが披露。新たにクアルコム製チップを搭載して、接続の安定性やバッテリー持続時間を強化したという。発売は5月末頃を予定。oBravoは、ダイナミックドライバーと平面駆動ドライバーを組み合わせた2ウェイ・ハイブリッド型イヤホン「Cupid」を出展。発売は6月下旬頃、価格は2万円以下を予定しているという。

oBravo「Cupid」

1MOREの完全ワイヤレスイヤホン

SATOLEXはダイナミック型イヤホン「Tumuri」のアルミ筐体モデルを参考出展。linum by estronは、最新製品としてT2端子を搭載したバランスケーブルを披露した。ヘッドホン用バランス端子 Pentaconnを手がける日本ディックスは、純銀/OFCを用いたオリジナルケーブルを参考出展していた。

「Tumuri」のアルミ筐体モデルを

linumのT2端子を搭載したバランスケーブル


日本ディックスはOFC(右)と純銀(左)のリケーブルを参考出展

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