完全新設計のGタイプヘッドシェル採用

オルトフォン、限定250個の100周年記念カートリッジ「The SPU Century」

2018/11/13 編集部:小野佳希
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オルトフォンは、創立100周年を記念して展開しているカートリッジ「Century」モデルに、完全新規設計のハイブリッド式Gタイプヘッドシェルを採用した「The SPU Century」を追加。世界限定250個で、12月下旬に発売する。価格は595,000円(税抜)。

The SPU Century

長年に渡って同社を代表するモデルとしてラインナップされている「SPU」シリーズ。「The SPU Century」には、史上初となる完全新規設計のハイブリッド式Gタイプヘッドシェルと、専用設計された特別なMCユニットを採用。「100年の歴史の中で蓄積されてきた技術と経験の集大成であり、今後のSPUシリーズの発展を指し示すもの」と同社はアピールしている。

ユニットとシェルコネクターが取り付けられているブラックのシェルボディ部分は、同社が持つSLMテクノロジーを用いてアルミニウム粉末をレーザー焼結で立体成型し、シェル内部の素材密度が正確にコントロールされた完全な一体成型のボディを作成。さらに、CNC加工(コンピューター制御による切削・旋盤などの精密加工)により、高い精度の仕上げレベルを実現したという。

このシェルボディにユニットとシェルコネクターが取り付けられることで不要共振のシャットアウトを図り、ユニットの針先で正確にトレースできるようにしている。

また、ボディ部分の外装仕上げには新たにDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングを施している。極めて硬質な炭素膜をアルミ合金のシェルボディ表面に蒸着しており、硬度や耐摩耗性、化学的な安定性に優れているためCenturyに相応しいものとして採用したのだという。

ボトムカバーには、CNC加工による天然の無垢ブナ材を使用。このブナ材は “スタビライズド・ウッド” と呼ばれるもので、特殊樹脂の含侵によって、一般の木材より強度が向上しているとのこと。また、木材特有の伸縮も防ぐ狙いもあり採用したという。なおボトムカバーの形状は、ヴァイオリンやチェロ・コントラバス・ギターなどの弦楽器をイメージしてデザインしている。

アルミカンチレバーや銀メッキ高純度銅線を採用したMCコイルなど、従来からのSPUを特徴を引き継ぎつつ、スタイラスにはSPU史上初となるシバタ針を採用。高解像度・ワイドレンジを目指しつつも代々のSPUシリーズによって培われたサウンドイメージは厳格に守っているという。

【問い合わせ先】
オルトフォンジャパン
TEL/03-3818-5243

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