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iFIやLotooなどトップウイングブースをレポ

<ヘッドホン祭>XI AUDIO、ラダー抵抗型DAC「SagraDAC」/伊 SPIRIT TORINOの直列デュアルドライバーヘッドホン

編集部:小澤貴信
2018年10月28日
本日27日開幕したフジヤエービック主催「秋のヘッドホン祭2018」。トップウイングサイバーサウンドグループは、取り扱う各ブランドの新製品を披露する発表会を開催した。

Lotooは、旗艦DAP「PAW Gold TOUCH」(関連ニュース)を10月25日に発売したが、初回分はすでに品切れとなったとのこと。発表会では本機のスペックについて改めて紹介され、PCM 768kHz対応、DoP方式で11.2MHz DSD(DSD256)をUSB出力できる点などがアピールされた。いずれの機能もDAPとしては世界唯一だと同社は紹介していた。今後のアップデートで、今後は日本語でのファイル検索やWi-Fi接続に対応することも明かされた。なお、従来モデルである「PAW Gold 2」も継続して併売されるという。

「PAW Gold TOUCH」

iFI-Audioからは、旗艦DAC「Pro iDSD」(関連ニュース)が10月30日より発売される。DAC部には、バー・ブラウン製DACチップを独自カスタムしたクアッドコア仕様で搭載。最大でPCM 768kHz、DSD1024(45/49 MHz DSD)に対応するなど、同社らしい突き抜けたスペックを実現している。

「Pro iDSD」

発表会では、USB-DAC機能に加えて、無線/有線によるネットワーク再生機能、同軸/光デジタルなど多彩な入力を備えていることにも言及。ネットワーク再生については日本語にも対応した専用コントローラーアプリ「MUZO Player」(iOS/Android)が無償提供される。

Pro iDSDが、iFI-Audio製品として初めてMQAデコーダー機能に対応する予定だということも発表された(これまでのiFI-Audio製品はMQAレンダラー対応)。

今後登場予定のコンパクトなポータブルヘッドホンアンプ「xCAN」も登場。本機は先行して登場したポータブルUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「xDSD」と同サイズ・同デザインを採用している。

「xCAN」

アナログ入力のみのヘッドホンアンプ「nano iCAN」の後継モデルという位置付けだが、xCANは加えてBluetooth入力にも対応。一方でxDSDはUSB入力を搭載していたが、本機はUSB入力は非搭載。ヘッドホン出力は3.5mm 4極端子、2.5mm 4極バランス端子を搭載する。アンプ専用機として、ヘッドホン出力はxDSDより強力になっているという。

正式な発売日と価格は現時点で未定だが、価格は4万円台、発売は12月頃を目指して現在調整中だという。

平面振動板ヘッドホンを手がけるABYSSからは、新製品「Diana PhiΦ」が披露された。従来の「Diana」に比べて振動板のサイズが大きくなっているという。価格はDianaの130%程度、発売時期は2019年第1四半期を予定している。

ABYSS「Diana PhiΦ」(右)と「Diana」(左)

新たに取り扱いを検討しているブランドとして、イタリアのヘッドホンブランド「SPIRIT TORINO」も参考出展した。GRADOのリペアを長年手がけていたバックボーンを持っているというSPIRIT TORINOだが、象徴的なのは旗艦ヘッドホン「RAGNARR EDITION」および準フラグシップ「Twin Pulse」だ。いずれのモデルも直列配置したダブル・ダイナミックドライバーを搭載した開放型ヘッドホンとなる。

直列配置したデュアルドライバーが特徴

旗艦ヘッドホン「RAGNARR EDITION」

また、シングルのダイナミックドライバーを搭載したより小型のヘッドホン「SUPERLEGGERA」「Grand」も披露された。同ブランドについては、近日中の取り扱い開始に向けて現在調整中だという。

bluewaveはカナダのポータブルオーディオブランドで、コンパクトなBluetoothヘッドホンアンプ「bluewave get」が参考出展。Bluetooth 5に対応しており高い接続安定性を実現したほか、コーデックはaptX HDにも対応する。こちらはヘッドホン祭での来場者の反応を鑑みつつ、取り扱いを検討するという。

「bluewave get」

XI AUDIOは元Lotooのシャオ・チー氏が立ち上げたオーディオブランド。同社からは
ラダー抵抗型DACを採用したD/Aコンバーター「SagraDAC」が披露された。以前の発表会で参考出展されていたディスクリート構成のラダー抵抗型DACの製品化の目処がついたかたちだ(関連ニュース)。

シャオ・チー氏

「SagraDAC」

「SagraDAC」という名前は、サグラダ・ファミリア(La Sagrada Familia)にインスパイアされて付けられたとのこと。デンマーク Soekris社に特注したラダー抵抗型DACは、シリコンバレー製の高精度抵抗 216個を使用。この抵抗は誤差0.012%という高い精度を誇っているという。

シャオ・チー氏によれば、かつては抵抗の精度を上げるのが難しかったため、優れたラダー抵抗型DACを手頃な価格で提供することは非常に難しかったとのこと。しかし、半導体技術の進歩によって現在は非常に高性能な抵抗が実現可能なため、「SagraDAC」を実現することができたという。

DACは27bitで処理を行う仕様となっているが、「24bitに加えられた3bit分が、微細な音楽情報を取りだして豊かな音楽表現を可能にする」とシャオ・チー氏は語る。また、現在では一般的といえるΔΣ方式DACに対して、ラダー抵抗型DACの優位性もアピールされた。優れた性能はスペックにも現れており、130.5dBというダイナミックレンジを実現している。

SagraDACは、各ファンクションごとに独立した電源を備えておいることも特徴で、全体で9個の電源を搭載する。特にアナログ部分については、ディスクリート設計の電源を用意している。

デジタル入力はUSB、同軸/光、AES、I2Sなどを搭載。アナログ出力はXLRとRCAを搭載している。USBインターフェースには、伊Amanero社による特注バージョン品を採用。USB入力についても音質に注力したという。本機についても、発売日や価格は決定し次第アナウンスされるとのことだ。

アコースティックリバイブからは、トップウイングとのコラボレーションモデルとして、PC-Triple C/EX導体採用のショートケーブルも発表された。非常に高い導通率を誇るPC-Triple C/EX導体に、導通率を大きく左右するという絶縁材にフッ素樹脂を組み合わせることで、さらにすぐれた導通率を実現しているという。また、4.4mmバランスを含む各端子も独自に開発・製造を行っている。

本製品は完全限定生産で、トップウイング経由のみでの流通となる。発売は12月を予定しており、価格は要見積とのことだった。

すでに開発がアナウンスされていた、アコースティックリバイブのPC-Triple C/EX採用イヤホンケーブルの進捗についても言及。PC-Triple C/EXの入手が困難であり、現在導体の納入を待っている状況だという。こちらのケーブルも独自プラグを採用するという。

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