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公開日 2025/07/04 06:30
【GLANCE/リビングシアター】シアターのオン/オフはiPadで簡単&一括コントロール

200型スクリーンの圧倒的な没入感! 緑を愉しむ住まいに寄り添うビルトイン・シアター

編集部:松原ひな子

GLANCE(グランス)が手がけた滋賀県K邸のホームシアター



美観と操作性、クオリティのバランスを作り込んだ


手触りのよさを感じさせるナチュラルテイストで、自然を身近に感じられる癒しのリビング。朝陽が昇ると光がそそぎ、傾くにつれてゆっくりとようすを変えていく。この美しい空間に、実はホームシアターの機能が備わっている。



リビング前方。正面の窓から見える景色を楽しむために、窓の大きさや柱の位置なども細かく調整されている。正面に見えるのは桜の木で、四季折々の風景が楽しめるそう




スクリーンは庭に面した窓の前に設置。下ろすと遮光を両立することができる


建築、とりわけ住宅のデザインがお好きなオーナー。家づくりの際、リビングは家族がくつろぐ場としてオーダーしたという。建築の設計は岸研一建築設計事務所、シアターはGLANCEの松崎氏がインストールを担当した。


「K邸は室内の開放感と庭の風景の美しさが大きな魅力であり、設計もそれを魅せるつくり。ホームシアターは使わない時間の方が長いので、不使用時は存在を感じさせないよう徹底的に考慮しました」と松崎氏。



リビングは約30畳の広々とした空間。布クロスや木、石といった異素材を巧みに組み合わせつつ、等間隔にスリットを入れたり凹凸をつくったりすることで、均一性を保ちながら平面的ではない、遊びのある空間に設計されている


設計前の相談で200型の超大画面も見た目すっきり


正面の窓前に現れるスクリーンは圧巻の200型。横は壁幅いっぱい、縦は床にぴったりつくサイズに設計されている。調度品を部屋の中央近くに配置しつつ、プロジェクターの投写距離も十分に確保できるよう、間取りも細密に調整した。


プロジェクターはリビングに隣接する玄関の天井裏に設置。明室かつ200型を投写するため、エプソンの4K対応モデルから業務用の高輝度タイプをチョイスした。レンズ部分のみをくり抜いたルーバーで本体を隠し、機器の存在感をなるべく感じさせないように工夫して設置している。



スクリーンは200型を実現。ロールスクリーンを下ろせば遮光も可能




スクリーンボックスは露出しないように天井を掘り込んで設置




ルーバーは同じ意匠のものをキッチンや廊下に採用しており、居住空間全体に統一感を持たせている


サラウンドは4.1ch。フロントおよびリアスピーカーは天井に埋め込んで設置。設計士の手によるシンメトリーの配置かつ、インストーラーが空間の広さに対しより効果的な音響効果を得られるよう細かくケア。ダブルウーファーとトゥイーターを搭載した2ウェイスピーカーTRUAUDIO「GHT-66P」を採用することで、大画面に見合う迫力の音響をつくりあげた。将来的にDolby Atmosのトップスピーカーとしても対応できるよう、フロントおよびリアスピーカーの配管を床下に仕込んでいる。







左画像がフロント(LR)スピーカー、右画像がリア(LR)スピーカー。サラウンドの4chは対称の配置となるよう配置している



サブウーファーは後方にある造作家具に収納し、視聴の際は画面のみが目に入る設計に


さらに仕上がりの美しさに大きく貢献したのは、オートメーションシステムの配備。機器本体は後方の造作家具にまとめて収納しており、扉を閉めれば使用しない際は存在を感じさせない。それだけでなく、操作はAMXシステムを駆使して一元化し、iPadでコントロールできるよう設定。扉を閉めたままでも操作性に支障はなく、映画を観る際も機器の存在は感じないまま楽しめるのだ。ケーブルやコンセントも隠蔽を徹底した美しい仕上がり。


Kさんご夫婦がご覧になるのは名作や話題作が中心。一時期は潜水艦映画ブームが到来したり、思い出話に花を咲かせて『マッドマックス』シリーズ全作を見返したりと、2人で過ごす時間にはホームシアターが大いに活躍している。


2人は「近々は子ども用シアターになる予感がしています」と笑みを浮かべつつ、「映像も音も十二分な大迫力で楽しめるし、デザイン性も含め満足しています。プロに任せてよかった」と教えてくれた。空間そのものが芸術作品のように映える一室に、機能の一つとして彩りを添えるリビングシアターだ。



AMXのホームコントロールシステムを導入することで、ホームシアターの機器はWi-Fi経由でiPadにて操作できるようオートメーション化




iPadの操作画面。プロジェクター、スクリーン、AVアンプ、再生機器、電動ロールスクリーンを一括および個別にアクションできる


(写真:須井康守)


 


K邸ホームシアター概要


HOME THEATER DATA ●住宅形態:戸建/新築 ●ホームシアターの広さ:約30畳 ●画面サイズ:200型 ●サラウンド:4.1ch ●インストール内容:機器設置、システムプランニング、かんたん操作ほか


SYSTEM LIST ●プロジェクター:エプソン EB-PU1007B+ELPLW06 ●スクリーン:キクチ TGE-200HDWZ 特注 ●ブルーレイレコーダー:パナソニック DMR-BWT520 ●AVアンプ:マランツ CINEMA 50 ●フロントスピーカー:TRUAUDIO GHT-66P ●リアスピーカー:TRUAUDIO GHT-66P ●サブウーファー:MONITOR AUDIO Silver RXW-12 ●メディアストリーミングプレーヤー:APPLE Apple TV 4K ●ホームオートメーションシステム:AMX NI-900+AMX TPControl+AMX CC-NIRC ●HDMIケーブル:KORDZ PRS4シリーズ


[INSTALL SHOP/INSTALLER]





GLANCE(グランス)


場所:和歌山県岩出市吉田68-35
TEL:0736-60-8904
営業時間:10時00分 – 18時00分(予約制)
定休日:木曜日、日曜日、祝日
ホームシアターの視聴室:あり





インストールを担当した松崎圭志氏


[ARCHITECT]


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