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公開日 2020/06/26 12:34
「WWDC20」発表から考察

macOSとiOSはどう進化・融合していく?アップルの“さじ加減“に注目

山本 敦

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アップルが年次開発者会議「WWDC20」で、Mac向けの最新OSである「macOS Big Sur」を発表した。今秋の正式リリースを予定する最新macOSの進化を、iOS/iPadOSとの関わりにも触れながら俯瞰してみたい。

カリフォルニアの雄大な情景をイメージしたmacOS Big Surのメインビジュアル

20年ぶりにデザインを大胆に変えたmacOS 11

次期macOSの名前は、米国カリフォルニア州の海岸地域の名称にちなみ “Big Sur(ビッグサー)” とした。美しい海に力強い山なみが隣接する景観がメインビジュアルに使われている。

初のオンライン開催となったWWDCの基調講演では、Software Engineering部門SVPであるクレイグ・フェデリギ氏がmacOSを紹介。Mac OS X以来となる大規模なデザイン改革に手を付けたというmacOS Big Surでは、約20年ぶりにメジャーバージョンが「macOS 11」に繰り上げられた。このことからもアップルの意気込みが伝わってくる。

macOSのメジャーバージョンが「11」に繰り上がった

対応するハードウェアの情報は新macOSのプレビューページに詳細が公開された。2013年以降のMacBook ProやMac Proまで広く対象となるようだ。パブリックベータプログラムは7月から提供される。

筆者はmacOS Big Surのビジュアルを見て、iOSやiPadOSにぐんと近づいた印象を受けた。

アプリケーションのアイコンはiPhoneやiPadのユーザーも親しみを感じられるよう、iOSやiPadOSと、デザインやテイストを統一したという。

アップルは昨年のWWDC19でiOS 13/iPadOS 13を発表後、ベータ版のローンチと同時に、デベロッパーがロイヤリティーフリーのアセットとして利用できるベクターベースのシンボル「SF Symbols」を公開した。現在SF Symbolsは約2,400種類のシンボルが用意されており、システムフォント「San Francisco」の提供も始まった

アップルがデベロッパーに提供するベクターシンボル「SF Symboles」

これらアップルの純正アセットがあることによって、デベロッパーがアプリを開発する際、必要な素材を自身で探す手間が省ける。macOSについてはBig Sur以降にSF Symbolsが使えるようになることから、アップルの外部デベロッパーが手がけるアプリも含め、iOSとmacOS、watchOS、tvOSのデザイン面における統合が、細部も含めてさらに加速することが期待できる。

iOS/iPadOSのコントロールセンターがmacOSにやってくる

iPhoneやiPadのユーザーには馴染みのある「コントロールセンター」がmacOSにも搭載される。Wi-FiやBluetooth、AirDropの切り換えやディスプレイの輝度調節、ボリューム設定などがコントロールセンターにまとまるとMacの操作性が向上することは、iPhoneユーザーであれば直感的にわかると思う。

Macの設定を一箇所で管理できる「コントロールセンター」。項目をドラッグ&ドロップでメニューバーに移動して切り出すこともできる


メールやメッセージなど、システム環境設定の「通知」設定をオンにしたアプリのアラートをリストに並べる通知センターも、デザインを一新する。カレンダーやメモなどのウィジェットは、サイズも自由に変えられ、通知センターに配置できる。

ウィジェットについては、ユーザーが必要とする情報へのアクセシビリティを高めるため、iOS 14ではホーム画面にも設置できるようになる。「ウィジェットの活用」は、iOSとmacOSが共通に掲げるこの秋のテーマであり、推しポイントだ。

macOSのウィジェットは通知センターにユーザーが好みのものを選んで配置できる

MacのインターフェースがiPhone/iPadに近づいていくと、PCはWindowsだけどスマホはiPhoneを使っている、という人々に「iPhoneと同じ感覚でシンプルに使いこなせるPC」として、Macが関心を集める可能性もある。

macOSとiOS、iPadOS、それぞれのハードウェアに由来する特徴は残しながら、すべてのユーザーに共通し、心地よい使い勝手を提供するというデザインの方向性は、積極的に互いの「いいとこ取り」をしていけたら、将来アップルのすべてのOSにポジティブな変化をもたらすかもしれない。

アップルの “さじ加減” に注目

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