PR 公開日 2024/12/17 06:30

連載:世界のオーディオブランドを知る(3)日本発ブランドの象徴「デノン」の歴史を紐解く

Presented by オーディオランド

■デジタルオーディオの幕を開いたデノン



1972年4月24日、世界初のPCMデジタル録音が東京都港区の青山タワーホールで行われた。曲目はモーツァルト弦楽四重奏曲第15番、演奏はスメタナ四重奏団。ヨーロッパより2年、アメリカより6年先駆けての快挙である。

大役を担った世界初の実用デジタル録音機が、デノン製のPCMレコーダー「DN-023R」。この時からデノンは、自他ともに認めるデジタルオーディオの第一人者としてDAD(デジタルオーディオディスク)の研究を進め、規格が決定した1981年、放送業務用CDプレーヤー「DN-3000F」を完成、二年後に民生版「3000FC」を発売する。価格180万円。ここでも音質・機能の妥協を排し最高性能を追求したのである。

「DN-3000FC」

日本コロムビアには、すでにクラシックやジャズ専門のDENONレーベルが発足していたが、CD時代に突入すると高音質ソフトの需要が高まり、1980年代DENONレーベルは活動範囲を広げ、国内外のアーティストの新録が優れた音質で世界的な注目を集めるようになる。

とりわけ、エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送交響楽団のマーラー交響曲全集は、ステレオワンポイント録音の自然な音場感が国際的に高い評価を集め、マーラーの交響曲の受容と普及に広く貢献した。

もちろんその間もハードは休みなく進化し、1993年には「電気炊飯器」の異名をとったトップローディングCDトランスポート「DP-S1」とペアとなるD/Aコンバーター「DA-S1」、翌1994年にはCDプレーヤー「DSD-S1」で、デジタルオーディオのリーディングメーカーの存在感を強烈に印象付けた。

「DP-S1」

■ホームシアターの音の担い手、Dolby Atmos対応やHEOS開発にも注力



オーディオビジュアルブームたけなわの1988年、デノンからドルビープロロジックプロセッサー搭載の5ch一体型アンプ「AVC-2000」が登場。「ホームシアターのDENON」はここに始まった。

1991年、「AVP-5000/POA-5000」でAVセパレートの先鞭をつけ、1996年、デジタル映像ディスクDVDが登場し音声がドルビーデジタル、DTSに進化すると、連綿と続いていく “A1” の原点、AVプリ「AVP-A1」、一体型「AVC-A1」、1998年にNewD.D.S.C.、アナログデバイセズとの共同開発による32bit浮動演算型DSPを搭載した「AVC-A1D」を送り出し、デジタルの蓄積と知見が映像音響の分野で開花、世紀をまたいでの躍進が始まる。

「AVC-2000」

「AVC-A1D」

2001年、日本コロムビアからデノンが独立、翌年、株式会社デノンコンシューマーマーケティングとなり、マランツとともに「株式会社ディーアンドエムホールディングス」傘下に入った。2011年、米ドルビーラボラトリーズが画期的なオブジェクトオーディオ・Dolby Atmos(ドルビーアトモス)を考案、業務用・民生用の実装に向け開発パートナーに選んだのがデノンだった。

2015年にドルビーアトモス対応の9ch一体型アンプ「AVR-X7200W」をいちはやく発売し、現在はアトモス対応アンプのフルラインナップで他を圧倒する。2010年代に入り、ストリーミングが世界的に音楽ソースの主流となり、デノンはネットワークオーディオの全方位型プラットホームHEOSをいちはやく完成し、ホームオーディオ・シアター機器にあまねく搭載した。

「AVR-X7200W」

デノンが開発したネットワークオーディオの全方位型プラットホーム「HEOS」

一方でアナログレコードのリバイバルもデノンの存在を輝かせる。1990〜2000年代のアナログオーディオ不毛時代、レコードプレーヤーとフォノカートリッジを休みなく作り続け、アナログの孤塁を守ったのが他ならぬデノンだった。

プロ業務機器から出発し、幾多の時代を経て太い幹に豊かな葉叢を茂らせたデノン。堅実と進取、伝統と革新、アナログとデジタル、ハードとソフト.....オーディオをオーディオたらしめる双面性を見事に矛盾なく体現し、世界のオーディオをリードする日本発の偉大なブランド、それがデノンである。


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