ルーマニアから、ネットワークオーディオの新星誕生!多機能トランスポートAudiobyte「Super HUB」を試す
ルーマニアの新興ブランドが日本初上陸
海外のユニークなデジタルオーディオ機器を多く扱うブライトーンによって、このほどルーマニアのAudiobyte(オーディオバイト)製品の輸入が開始された。
Audiobyteは1999年、同じくルーマニアで超ハイエンドオーディオ機器を開発しているRockna Electronics(ロックナ・エレクトロニクス)の姉妹ブランドに始まり、2023年からは独立した法人となり、比較的求めやすい価格帯の製品を開発している。
現在、マルチビットDSD DAコンバーターの「Super VOX」、ヘッドホン&ラインプリアンプの「Super HEAD」、そしてここに紹介するDiretta対応多機能ストリーマーの「Super HUB」がラインナップされ、いずれも税込価格660,000円である。
多彩なネットワーク機能とI2Sピンアサインに対応
Super HUBは、名前からは分かりづらいが、主たる機能はネットワークトランスポート/DDコンバーターである。
入力はギガビットEthernet(RJ-45)のほか、USB(Type AおよびB)、AES/EBU入力(XLR)、光入力(TOS)、S/PDIF同軸入出力(RCA)、I2S出力(HDMI)を装備。PCMおよびDSDの多様なデジタル音源を切り換えて、PCMデータのアップサンプリングやDSD化を経てDAコンバーターに送り出すことができる。
ネットワーク機能としては、UPnP、AirPlay、DLNA、Roon Ready、Qobuz、Spotify、Tidalなどの接続サービスを利用できる。さらに、日本発のネットワークプロトコルであるDirettaにも対応しており、Diretta Targetとしても使用できる。さらに、最新情報ではDiretta DDSにも対応したとされている。
I2S出力では、HDMI端子のピンアサインがメーカーによって異なるため、Invert Bit Clock、Invert Left/Right Clock、Invert Serial Data、Swap DSD Channelsを選択でき、さまざまなI2S入力DAコンバーターに対応できる。
S/PDIF出力では、PCM Limit、DSD over PCM(DoP) Supportを選択することにより、適切なデータをDAコンバーターに送信することができる。
専用に開発したオーディオエンジンを搭載
これらの機能は、他社製品に見られるラズベリーパイ(Raspberry Pi)や既製のハードウェアモジュールによるものではなく、Armプロセッサーと FPGAアーキテクチャーを組み合わせたAMDのZynq第7世代SoC(システム・オン・チップ)を採用し、PCMデータのアップサンプリングやDSD化を、FPGAベースの高効率オーディオエンジンで実行している。
またデジタルデータのジッター対策としては、PLLとバッファー段を中心とした独自の技術によって、入力ジッターを最大-60dB低減している。
シャーシはアルミ切削による一体成形品で、底板のみ別部品となっている。信号処理基板と電源基板、トロイダル型電源トランスを収めるスペース以外は切削されず、強固な構造となっている。
トロイダル型電源トランスと電源基板を結ぶ配線は2本だけで、ブリッジ整流を経て平滑コンデンサーに入り、信号処理基板には6本の線で電源を供給しているから、3系統の平滑回路があると推定する。
さらに信号処理基板には5系統のDC/DCコンバーターが載り、信号処理チップに必要な電源を供給している。基板のフロントパネル寄りにはAudiobyteロゴ入りカバーのある子基板が載っていて、おそらくここにSoCが実装されていると思われる。子基板近くのプリントパターンはナスカの地上絵のような様相で、高周波対策のインダクタンス成分を意図したものかもしれない。またメモリーバックアップ用と思われるコイン型電池も載っているのも特徴的だ。
Audiobyteの専用アプリで各種設定を行う
フロントパネルにはタッチ式の基本操作パネルがあり、接続サービス、入出力、各種セッティングを操作できる。また、スマートフォン/タブレット向けに専用アプリ「Audiobyte SuperHUB」が用意されており、操作もまったく同様にできる。
なお、実際の音楽再生では、各種サービス(QobuzやRoon)に応じた専用のスマートフォンアプリで本機を操作することになる。
本機には電源スイッチがなく、AC100Vを供給すれば動作を開始する。電源をいったんオフにしてスタンバイ状態にしても、本体のタッチパネルに触れれば起動し、スマートフォンからの操作が可能になる。タッチパネルの反応はとてもよく、いくらタッチしても無反応ということは起きなかった。
Qobuz再生で音質をチェック。低域の雄大さは特筆
拙宅ではLAN入力に設定し、Qobuz ConnectおよびUPnPサービスを選択、出力はUSB Type AおよびS/PDIF同軸入出力でDAコンバーターに接続した。
本機単体でのQobuz Connect操作は快適で、また音質は、拙宅環境であるSOtM sMS-200ultra Neo(Host)+sMS-200 Neo(Target)によるDiretta DDSに迫るものであった。
低域の雄大さ、空間表現の素晴らしさ、自然さは特筆すべきものだろう。QobuzをQobuz Connectで再生する場合と、UpnPとmconnect Playerを使用する場合と、両方を試したところ、わずかに違いがあるようにも聴き取れたが、どちらが優れているというものでもないので、使い慣れたほうを選べばよいだろう。
なお、Diretta Targetとしての機能を試したかったが、拙宅環境のDiretta HostからTargetとして認識はするものの、Qobuz Connectの出力に現れず、残念だが試用できなかった。
次回ぜひ本機をDiretta Targetとして使用した音楽再生を体験してみたい。
(提供:ブライトーン)






















