令和版“ラジカセ”から中古カセット、修理工房まで。カセットラバーが集う「CASSETTE WEEK MARKET」レポート
カセットテープの文化をさらに盛り上げるべく「CASSETTE WEEK MARKET 2026」が10月12日(月・祝)に新宿・WPU HOTEL SHINJUKUにて開催された。
カセットテープ販売店はもちろん、ティアックやマクセル、aurexなどのカセットデッキメーカー、カセット修理工房など20を超えるカセット関連ショップが出展。昨年よりスペースを拡大し、キッズ向けのワークショップやDJパフォーマンス、クラフトビールの販売など、さまざまな角度からカセットと音楽を楽しむイベントとなっていた。
CASSETTE WEEK MARKETを主催するのはSide-B Creations。ミュージックカセットの“製造”を行っている会社で、アナログレコードファンやオーディオファンには“カセット版の東洋化成”とでも呼ぶとイメージがつく方もいるだろうか。現在は相模原でカセットの製造を行っているそうだ。
レコードブームに引っ張られるように、カセットテープは近年大きな盛り上がりを見せている。Side-B CreationsのCEOである遠藤剛正さんによると、「現在は毎月150作品程度の新作カセットがリリースされている」そうだ。中古カセットの取引も活性化しており、大型レコードショップに行くと、ワゴンの中にカセットテープが山積みになっているのをみかけたことがある人もいるだろう。
中古カセットにカセットデッキも大人気
イベント会場でも、松田聖子やサザンオールスターズといった“懐メロ”カセットはもちろん、ピンク・フロイドなどの洋楽作品、現役アーティストまで数多くのミュージックカセットが販売されていた。磁気研究所(HiDisc)は録音用の、いわゆる生テープも販売。午後の時間にはほとんど売り切れるなど、国産の高品質テープの人気の高さをみせていた。
カセット全盛の時代からカセットデッキ販売を続けているティアックは、Wカセットデッキの「W-1200」や、CDとカセットを両方再生できる「AD-850-SE」などを展示。ブラックバージョンはオンラインの「ティアックストア」限定モデルとなるが、「黒もカッコいい!」と来場者からの反響も上々だという。
フランスのカセットブランド、WE ARE REWINDも出展しており、ポータブルのカセットプレーヤーや、大型カセットデッキ(Bluetooth再生にも対応する、いわば“令和版”ラジカセ!)「BLASTER」を展示。こだわりのアパレルショップやセレクトショップなどからもカセットの引き合いが増えているという。
またレトロかわいいヘッドホンも最近人気だそうで、「FREDDIE」は有線とBluetooth再生の双方に対応。ヴィンテージと最新機能の融合が面白い。イヤーパッドは黒・オレンジ・イエローの3パターンがセットになっており着せ替えも可能。
葛飾のレコードショップVDS Tokyoも出展、パナソニックやアイワなど、懐かしい中古のカセットプレーヤーを販売していた。基本的には動作確認が取れたものだが、一部ジャンク品もあるという。カセットファンの広がりに手応えを感じており、将来的には修理も検討しているとのことだった。
愛知県のスーパーカセッターズは、カセットデッキの修理を専門とする会社。ナカミチやアイワ、ティアックなど修理を独学で追求してきたという。会場ではティアックの「C-3」の内部を展示、セパレートされた内部構造など、本格的なオーディオ機器としてのこだわりに多くの来場者が足を止めて見入っていた。
普段はオンライン専門のレコードショップを運営しているというMusique 69(ムジークロック)もリアル出展。海外から直接買い付けたカセットなど、貴重なアイテムを販売していた。
記者が気になったのは4インチの「ミニミニレコード」。海外アーティストの公式サイトなどで、ごく少数だけ販売しているものを買い付けているという。A面・B面に各1曲ずつ収録されており、「普通のレコードプレーヤーで再生できます」とのこと。ということでうっかりGuns N' Rosesを買ってしまった(A面はWelcome to the Jungle、B面はNightrain。くうぅいいね!)。こういう“新しい出会い”も、リアルイベントならではの楽しさだ。
出展者からも、「昨年より明らかにお客さんが増えています!」とカセットの再ブームに喜びの声多数。サブスクリプションでいくらでも新しい音楽に出会える時代だからこそ、カセットテープをはじめとした“モノ”の手触り感が新鮮に映る。
カセットテープ・リバイバル、まだまだ発展が期待できそうだ。










































