PR 公開日 2022/12/26 06:30

30周年を迎え新たなステージへ、進化を続けるDTSのテクノロジーから目が離せない

オーディオ領域外にも展開は広がる

DTS AutoSenseはドライバーの表情や瞳の動きから疲労や眠気の状態を正確に判定できる。例えば、ドライバーが手にスマートフォンを持っていることを検知して、安全運転を促すアラートを飛ばすなどもできる、と市村氏は活用事例を説いている。

試しにスマートフォンを耳に当ててみると、画面にはスマートフォンを示す「PHONE」の文字が表示された

デモンストレーションの環境は、車内全体をひとつのカメラで撮影しながらDMSとOMS機能を実現するコンセプトモデルであり、現在Xperiが開発に注力する最先端技術だ。市村氏は「DTS AutoSenseは1台の超広角レンズカメラで撮影した車内空間の全容を同時に把握しながら、精度の高いセンシングがこなせるレベルに到達している。車室内モニタリングシステム等を扱うメーカーにとっては、搭載するカメラユニットの効率化を図り、デバイスのコストダウンを図るメリットも得られるだろう」と話す。

DTS AutoSenseのセンシングはエッジデバイス、つまりコネクテッドカーの側で完結できるため、安定した処理を正確かつ素速くこなせる。クラウドとの通信を必要としないため、ユーザーのプライバシーの保護も担保されるといえる。

現在DTS AutoSenseは、日本・欧州に拠点を構える自動車部品メーカーを中心に強い引き合いを得ているという。同技術をベースにしたDMS/OMSのソリューションは、2023年以降に発売されるコネクテッドカーに実装され、本格的な商用化が進むことが期待されている。

DTS AudoSenseによって、1台のカメラだけで搭乗者の状態を認識できる

DTS AutoSenseのテクノロジーをさらに発展させて、ドライバーや同乗者の「感情」を認識する技術にもXperiは力を入れている。カメラで撮影した顔の表情筋の動きを、機械学習により導き出された7つのパターンに分類・認識するのだ。

この技術をDMS/OMSに応用した場合の事例として、dts Japanの渡邉 均氏は「ドライバーが疲れていることを読み取り、目の覚めるようなアップテンポな楽曲をレコメンド再生するといった使い方が考えられる。あるいは小さな子どもが退屈しはじめた時に、リアシートエンターテインメントで子ども向けの動画を再生して和ませたり、同乗者の感情を読み取ることで様々なサービスにつなげられる」と展望を語った。

左から営業の福田実行氏、エンジニアの渡邉 均氏

今後先進運転支援システムの普及がさらに進めば、ドライバーの視線の向き、まぶたの開き方から「眠気」を判定し、自動車を強制的に路肩に停車させることも可能だろう。このように安全運転をサポートする方向へ、DTS AutoSenseを発展させることもできそうだ。

「DTS AutoStage」で新たな車内体験へ



またXperiでは、2015年に米国の地上デジタルラジオ放送向けの技術を開発するiBiquity Digitalを傘下に収め、以降HD Radioの技術開発にも注力している。

HD Radioはデジタル放送ならではと言えるクリアな音質と、音声だけでなく画像データや緊急放送、交通情報などを同時に配信できるサービスだ。現在米国で7,500万台以上の新しく販売される自動車において、標準のデジタルラジオシステムとして採用されている。

HD Radioは従来のラジオとは異なり、サムネイル画像なども表示できる

このHD Radioで培った放送局との関係を活用したのが、Xperiが所有する自動車関連の技術である「DTS AutoStage」。2021年1月から一般の自動車に採用が始まった、地上波ラジオとIP通信のハイブリッドラジオソリューションだ。

DTS AutoStageには、昨年春から国内のIPサイマル配信大手であるradikoが配信する番組情報と、DTSが保有するメタデータが組み込まれている。「車両メーカーはDTS AutoStageを採用することにより、全世界にコネクテッドカーを販売する際に各地域の地上波ラジオ情報、インターネットラジオのプラットフォームをスムーズに取り込むことができる」と、dts Japanの代表である西村明高氏は技術のメリットを説いている。

DTS AutoStageによって、新たな車内エンターテインメントを実現できる

なお、メルセデス・ベンツグループが日本国内でも販売する、メルセデス・ベンツの新型SクラスとCクラスにもDTS AutoStageが搭載されている。車載インフォテインメントシステムにより、ラジオの音声サービス以外にも放送中番組の出演者情報、ライブステーションガイドなど様々なデータを同時に参照できる新しいカーラジオの楽しみ方が話題を呼びそうだ。

西村氏は「今後もDTSのブランドが築いてきたエンターテインメントのテクノロジーを、センシングなど多方面の技術やサービスと横軸を通したプラットフォームとして大きく発展させたい」と意気込む。オーディオとセンシングのテクノロジーを有機的に結びつけて、まったく新しいエンターテインメントやライフスタイルを提案できるところにDTSブランドの強みがあるといえる。今後の展開からも目が離せない。

DTSの歴代のデモディスクを並べてみた


DTSとIMAX EnhancedがOTOTENで体験できる!

2023年6月24日・25日に開催されるオーディオイベント「OTOTEN2023」にdts Japanが出展。DTSとIMAX Enhancedのホームシアターに加えて、Virtual:XやHeadphone:Xの技術デモも体験可能だ。

また、評論家の麻倉怜士氏をゲストに、DTS30年の歴史を紐解く「DTS 30周年記念講演」を開催。こちらは両日とも13時から行われる予定となっている。

各種スケジュールは以下の通り。ガラス棟のカンファレンスルーム507を貸し切り、ほぼ1時間に1回のペースで、デモやホームシアター体験が実施される。


OTOTENの入場には事前登録が必要だが、入場料は無料。さらに上記体験は予約不要で参加できるので、ぜひこの機会にチェックしてみて欲しい。

OTOTEN2023概要
名称:OTOTEN AUDIO & HOME THEATER FESTIVAL 2023
日時:2023年 6月24日(土)、25日(日)
会場:東京国際フォーラムガラス棟B1F〜7F /東京都千代田区丸の内3-5-1
公式サイト:https://www.jas-audio.or.jp/audiofair/


(協力:dts Japan)

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