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公開日 2022/10/05 06:30

iFi audio、気鋭の“NEO”シリーズ第二弾はストリーマー!最先端の仕様を貪欲に取り込む「NEO Stream」を徹底レビュー

【特別企画】OptiBox同梱で光アイソレートも可能
土方久明
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英iFi audioから登場する気鋭のストリーマー「NEO Stream」



現在のオーディオシーンは、ストリーミング・サービスやストレージに保存したデータ音源をネットワークを介して高音質に再生するストリーマー(ネットワークプレーヤー/トランスポート)の存在感が高まってきている。それは、スピーカー、ヘッドホン再生を問わず広がる新しいオーディオ再生のあり方である。

その中でも大きな注目製品として登場するのが、イギリスiFi audioの「NEO Stream」である。NEOシリーズはiFi audioの据え置き型製品の中ではミドルレンジにあたり、「NEO iDSD」に続く第二弾製品となる。Wi-Fi/有線LANを用いて、ストリーミングやハイレゾ/CDリッピング音源などを再生可能で、DAコンバーターも内蔵しておりデジタル/アナログ出力の双方に対応する。

NEO Stream(右)とNEO iDSD(左)を縦置きしたところ。サイズ・デザインも統一されており、セットで使用することでスタイリッシュなオーディオシステムも構築可能

NEO Streamは、現代のネットワーク再生の最先端を貪欲に取り込んだ大変魅力的な仕様となっている。iFi audio製品の広報を担当する菅沼さんによると、エントリークラスのストリーマー「ZEN Stream」の単なる上位モデルではなく、ハードウェア、ソフトウェアともゼロから設計し、クラス最高の拡張性と音質を実現したというではないか。

ネットワークオーディオにおける音質向上をゼロベースから再検討したというNEO Stream。価格は198,000円(税込)

オリジナルの「メディアコンバーター」で“光アイソレート“も可能!



自宅に届けられたNEO Streamを開封、まずは基本仕様を確認した。シャーシサイズはNEO iDSD同様に、214H×151D×41Wmmと比較的コンパクトに抑えられており、縦置き/横置きに対応している。

NEO Stream(上)とNEO iDSD(下)を横置きにしたところ。高解像度ディスプレイでアルバムジャケットが表示されるのも嬉しい

また目を引くのがフロントパネルに設置された薄膜トランジスタを使用した高精細なTFT液晶(Thin Film Transistor Liquid Crystal)で、メニューや設定の確認、さらに再生中楽曲のアルバムアートも表示できる。

入出力端子はかなり豊富で、ネットワークについてはLAN用RJ-45端子に加え、なんと光SC入力を搭載する。光入力は、LANから伝わるノイズを遮断し音質を一挙に上げる可能性を持つ“光アイソレート”が実現できるものとして、コアなネットワークオーディオユーザーから注目されているトピックである。

NEO Stream(上)とNEO iDSD(下)の背面端子。ネットワークにRJ-45、OPTICAL(SC)、M12端子を搭載することが大きな特徴。またデジタル出力についてもUSB typeAのほか、HDMIによるI2S出力も搭載する

今回のNEO Streamには、iFi謹製の光メディアコンバーター「OptiBox」と光ファイバーケーブルが付属する。メディアコンバーターにルーターからの有線LANケーブルを挿入し、光変換してNEO Streamに入力。これにより、“光アイソレート”を追加パーツなしで導入できるのだ。なお、昨今光入力を搭載する製品は「SFPポート」を搭載しておりトランシーバーが必要になる場合が多いが、このNEO Streamは光ファイバーを直接挿入することができる。さらには、テレガートナーのハブでおなじみのM12端子も搭載されている。

iFi audio謹製のメディアコンバーターOptiBoxが付属する。なおSFPポートではなく光ファイバーケーブルを直接挿入する

出力はアナログが4.4mmバランスとRCAアンバランスに対応。またデジタル出力も充実しており、USB-B、S/PDIF同軸、光TOS Link、AES/EBUに加え、HDMI端子を利用したI2S接続も可能だ。ピンアサインはPS Audio方式に対応しており、筆者も高く評価するイレブンオーディオのR-2R DAC「SagraDAC」や「K-DAC」などのマニアックなDACや、他のI2S接続のDAコンバーターに対応できる。これはオーディオマインドが刺激される。ただし、NEO iDSDには存在したヘッドホン端子はオミットされている。

初期設定や使用後の設定変更は、スマホ/タブレットにインストールするアプリ「Stream-iFi」、もしくはインターネットブラウザからIPアドレスを打ち込んで管理画面を表示させることもできる。高機能化が進むストリーマーでは、設定変更時のユーザビリティ(ハードウェアUI/ソフトフェアGUI)が非常に大切である。その意味でも優れたUIはNEO Streamの隠れた長所として評価できる。

PCやMacのブラウザから「ifi.local」またはIPアドレスを打ち込むことで設定画面が確認できる

再生可能ソースは、ストリーミングサービスとしてTIDALとSpotify(どちらも純正アプリから操作できるConnect機能に対応)、サーバーを利用したネットワークによるファイル再生は、DLNA/UPnPとOpenHomeにも対応。さらに、先日の大型アップデートで大きく進化を遂げたroonのエンドポイント(Roon Ready)にも対応する充実した内容に仕上がっている。

出力先設定、MQA、DSDの設定やボリューム設定(ソフトウェア/ハードウェア)など細かい設定の追い込みも可能

音楽再生については、LINNのKAZOOやfidata Music Appといった操作アプリも利用できる。筆者が試したところ、再生指示やプレイリストの登録等も含め基本的な機能はほぼ利用できた。Bubble UPnPやmconnectなどの汎用アプリも利用できるそうだ。さらにAirPlayや海外で人気のHQPlayerからの再生を可能とするHQ NAA(Network Audio Adapter)にも対応する。 

もちろん再生可能なレゾリューションはハイスペック、PCMは768kHz/32bit、DSDは22.4MHz(DSD512)に対応。さらにMQAフルデコード機能も備える。また、NEO Streamからデジタル出力してMQA対応の外部DACと組み合わせる場合は、パススルーもしくはコアデコードのみの出力の選択も可能だ(TIDALConnect利用時)。

音質重視で厳選した高品位パーツを使用。「排他モード」は音質もグッド!



ここまでは機能的な面を中心に紹介したが、ミドルクラスモデルだけあり、デジタル、アナログ回路周りは同ブランド製品の中でもさらに充実している。DACチップはバーブラウン製を搭載し、同チップの4チャンネル分を利用する「True Native」設計を採用。

NEO Streamの内部基板。iFiお得意のバーブラウン製DACチップを搭載、GMTクロックなど同社の基幹技術は存分に搭載されている

フェムト精度クロック回路 GMT(Global Master Timing)の最新バージョンを搭載しジッターを低減、さらにmuRata(村田製作所)の低ESRハイQ多層キャパシター、5,410μFの容量を持つパナソニックの導電性高分子アルミ固体電解コンデンサも搭載している。また、DSDフォーマットは、PCM変換やマルチビットプロセッシング処理を行わずビットパーフェクトで再生されることもポイントとなる。

コンデンサーやパーツ類も音質にこだわって選定されている

最後に特筆したいのは、NEO Streamは、ストリーミングサービスやroon、DLNA/OpenHomeなどの専用モード「Exclusive Mode(排他モード)」も利用できることだ。この排他モードはZEN Streamでも好評だった機能で、再生中ソース以外のサービスを止めることで、ノイズを抑え音質を上げることができる。なおZEN Streamは背面部のスイッチを手動で回していたのだが、NEO Streamは前面ノブから変更できるようになった。

ブラウザからの設定で、利用するサービスのアクティブ/非アクティブを個別に設置できる

この仕様から読み解けることは、NEO Streamは現在使用中のシステム構成に合わせたさまざまな使い方ができるということだ。内蔵DACを生かしプリメインアンプとつなげたシンプルなシステムも可能だし、良質なDACを所有しているならばトランスポートとして利用しても良い。スピーカー再生はもちろんのこと、NEO iDSDと組み合わせれば良質なヘッドホンシステムも構築できる。どう使うかは、ユーザーのアイデア次第というわけだ。

次ページスピーカーとヘッドホンでNEO Streamの音質をチェック!

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