ソニー「SA-RS5」実力チェック！ 独自の立体音響技術で「部屋の広さを遥かに超えた音空間」を実現

HT-A7000にSA-RS5を追加するセットアップは簡単で、それぞれの電源をオンにすると自動的にペアリングを実行。SA-RS5本体上部にあるボタンを押せば自動音場補正を行えるので、普段は収納したり充電していたりして前回使用時と設置位置がズレた場合でも、すぐに最適な状態でリスニング可能だ。

両者を組み合わせて「360 Spatial Sound Mapping」での音を体験してみると、前方のサウンドバーからの音は実際の部屋の広さを遥かに超えた圧倒的なサウンドフィールドに拡大され、そして、リア方向からも明確な音空間を認識できるようになる。

例えば音楽モノの映画作品における、コンサートでのステージ上を映したシーン。会場に集まった大勢の観客の歓声が耳元を抜けて背後方向に回りこむし、横方向にもとびきりに音空間を広げてくれる。

特筆したいのは、ハッキリと背後の音を感じられる一方で、リアスピーカーの存在を感じさせないということ。あのスピーカーから音が出ているな、というのを意識させないのだ。

映画館では劇場の壁を超えたサウンドフィールドが生まれるが、SA-RS5とHT-A7000の組み合わせは、そんな劇場のような音空間をもたらしてくれる。

そして、ステージの音空間の広さと共に、センターの歌声とバンドの演奏は情熱的に響く。これは、たしかな実力を持つHT-A7000が前方の再生を担っているメリットだ。

■HT-A9の「360 Spatial Sound Mapping」とはどう違う？

アクション映画を鑑賞しても、その印象はまったく同じ。爆音・轟音がしっかりと天井近くまで広がって響き、そのなかで縦横無尽に動く。こうした音の移動感も見事。

繰り返しになるが、「360 Spatial Sound Mapping」は、劇場のような音空間の広がりを演出しつつ、HT-A7000がフロント方向の音にパワーを加えていて体に響くような爆音も現れる。部屋の存在を忘れるほど空間が圧倒的に広く、そして轟音の音圧と抜け感も揃う、極上の映画体験なのだ。

ここで、比較としてHT-A7000単体の音も聴いてみた。HT-A7000は元から前方の空間や高さ再現は得意な機種であることを再認識する一方で、SA-RS5によって、リア方向の移動感や再現性が激変することもあらためて感じさせられた。

また、これまで唯一の「360 Spatial Sound Mapping」対応製品だったHT-A9とも比較。流石に元祖「360 Spatial Sound Mapping」対応製品としてその効果は作り込まれている印象で、音の繋がりの丁寧さ、音空間の広がりの精緻さが優秀だ。

HT-A9の「360 Spatial Sound Mapping」が正確さ重視であるのに対して、SA-RS5とHT-A7000とのシステムによるそれは、前方重視の音空間にリアスピーカーで空間の拡張を加えるイメージと言えるだろうか。

ただ、「360 Spatial Sound Mapping」の表現力にモデルごとの性格の違いが出るとはいえ、音空間を再現する技術として、従来の一般的なバーチャルサラウンドからは相当なジャンプアップがあるのは間違いない。

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ソニーのホームシアター製品ラインナップ上位には昨年来、王道的なサウンドバーとしての最上位であるHT-A7000と、4個のスピーカーを用いる新コンセプトのシステムであるHT-A9という2モデルが存在していた。

技術思想の異なる両モデルがあるなかで、もしかしたら、HT-A7000を購入したものの「360 Spatial Sound Mapping」の効果が気になってHT-A9に後ろ髪を引かれる思いだった人もいるのではないだろうか。そんな人にとって、今回のワイヤレスリアスピーカーSA-RS5の登場は、まさに理想的なアップグレード手段だ。

また、SA-RS5は前述のように設置自由度も高い。ワイヤレス設置可能なリアスピーカーに魅力を感じる方は、SA-RS5とHT-A7000とのセット導入もぜひ検討してみてほしい。

（提供：ソニーマーケティング株式会社）