公開日 2012/10/10 10:32

【レビュー】ハイコストパフォーマンスタブレット「Nexus 7」の実力をチェック

AV機能を中心に話題のモデルを検証
編集部:風間雄介
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■絶妙なサイズ感で手へのなじみは良好。処理速度も非常に高速

仕様の紹介はこのあたりにして、実際にNexus 7を使ってみましょう。外観を眺めたり触ったりしてみると、価格を感じさせない質感を備えていることに驚かされます。特に秀逸なのが背面の処理で、手触りがよく、なおかつ滑りにくい樹脂が使用されています。等間隔で設けられた点状の凹みもグリップ感を高めています。iPadは背面にアルミが用いられているので高級感は非常に高いのですが、ツルツル滑りやすく傷が付きやすいという難点もあります。Nexus 7なら、カバーなどを用意しなくてもキズをそれほど心配せずに済みそうです。

背面には型押しで「nexus」の文字が。滑りにくく手触りのよい材質を採用

電源とボリュームアップダウンボタンは本体右側面に装備

持った時の、手へのなじみの良さも特筆すべき点です。これはサイズと重さが適正だからで、サイズについては本体の角を持って使用することもできますし、スマートフォンのように鷲づかみで使うことも可能と、ほどよいバランスです。また質量も340gに抑えられているので、iPadなどの10インチ級タブレットに比べ圧倒的に軽く、長時間持っても疲労が起きにくいレベルをキープしています。

本体の角を持って使用

両サイドを鷲づかみにして持つこともできるサイズ感

Androidタブレットとして重要な、処理速度についてはどうでしょうか。結論から先に言うと、Tegra 3のパワーによって、非常に快適な操作が行えます。ウェブブラウザでページをスクロールさせると、指の動きに画面が滑らかに追従し、少し前のAndroid端末で感じられたモタつきやカクカク感はほとんどありません。ピンチイン/ピンチアウトズームも同様で、スムーズに拡大/縮小が可能なので、様々な操作をスムーズに、ストレス無く行うことができます。最新のAndroid 4.1の出来映えの良さも相まって、タブレットとしての完成度は非常にハイレベルです。

■IPSパネルを搭載したディスプレイのクオリティは?

ディスプレイの解像度は1,280×800ドットとそれなりで、iPad 第3世代機のRetinaディスプレイと比べるとドット感はありますが、画面サイズが小さいこともあり、解像感の不足はそれほど感じません。またIPSならではの視野角の広さもしっかり実感でき、角度を付けて見てみても、色の反転や急激な輝度変化などは起きません。

なお本機で動画を再生するには、動画データをUSBケーブルで本機に転送する、Google Playの映画コーナーで購入/レンタルを行うといった方法が用意されています。また数多あるVODサービスを利用することも、もちろん可能です。

現在、日本でNexus 7を購入すると「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」があらかじめ入っており、そのクオリティを確かめることが可能です。この作品やアニメ作品などで画質をチェックすると、白飛びしやすいことが気になりました。白側の階調が描かれず、すぐに飽和してしまうのです。彩度についてもそれなりという印象で、同じコンテンツをiPhone 5でも見てみるとNexus 7の色の浅さが気になりました(もっともこれは、iPhone 5の画作りが非常にビビッドということもあるのですが)。一方で暗部階調の表現力は比較的良好で、絶対的な黒の沈み込みには課題があるものの、闇のなかにほんのりと浮かび上がる物体なども潰さずに描き出します。

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