公開日 2017/04/26 14:25

北米の注目オーディオショウ「AXPONA」レポート【前編】アナログ再生やヘッドホンの最新動向を探る

新製品や試作機も登場
島幸太郎(エミライ/OPPO Digital Japan)
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昨年ご紹介したRMAF(Rocky Mountain Audio Fest)に続き、北米地区のオーディオショウレポートの第2回目としてご紹介するのが、先日シカゴで開催されたAXPONA(Audio Expo North America)だ。


■AXPONAとは?

ドイツのミュンヘンで開催されている「High End Munich Show」が欧州メーカーを中心とした世界最大のオーディオショウに発展したことは読者の皆さんもご存知だろう。しかし、アメリカを中心としたオーディオブランドはやはりアメリカで開催されるイベントで新製品を発表したいという想いが強く、“ポストCES”を模索する動きが続いている。

一般に海外のオーディオブランドは、春に新製品のプロトタイプを発表し、夏に開発を進め、秋に正式に開発を完了し、冬に販売を開始するというパターンを繰り返す。毎年春にアメリカのシカゴで開催されているAXPONAは、タイミング的にミュンヘンのハイエンドショウより一足先に行われることから、シンプルな新製品発表のローテーションの場という意味だけでなく、ミュンヘンに先駆けて新製品を発表するというブランド戦略も考慮した日程になっている。実際にAXPONAは「今年はこういった商品を作る」というメーカーの決意表明としてのプロトタイプやコンセプトモデルの発表が多いのも特徴だ。

出展社ブース一覧を見る参加者。会場はオヘア空港そばのウェスティンホテルだ

また、シカゴのオヘア空港からほど近いホテルで開催されており、機器の搬入出も比較的楽に行えるというのも、近年製品の高額化・大型化が進んでいる出展社から人気を得ている理由のようだ。一般参加者も空港からシャトルバスで移動できるので、各地から参加することができ、地の利もある。

他方、昨年秋に開催されたRMAFは会場のトラブルなどがあり、一昨年に比べて出展社数や来場者数の落ち込みが見られたということで、業界関係者の見方は厳しく、今回AXPONAに水を開けられた格好となってしまったことは否定できないだろう。

AXPONAとRMAFとを比較すると、共通点も多い。両イベントともにホテルの複数階のフロアを貸し切っており、各部屋で代理店またはブランド自身がデモを行うことや、一般参加者はイベント参加費が必要であること、各種セミナーなどがあることも同様だ。

しかし、地元のオーディオ同好会から発展したRMAFに対して、AXPONAはアメリカ系オーディオ専門媒体が主導的な役割を担っているという点に大きな違いがある。紙媒体に限らずオンライン媒体も含まれており、規模の大小も様々だが、AXPONAは媒体が旗振り役となったオーディオ市場を盛り上げる取り組みともいえる。主要媒体社が主催しているということもあり、各種セミナーについても媒体代表者が登壇して議論を展開するといったものが多く、RMAFとはやや異なり、多くの参加者がセミナーに参加していた。

こうした取り組みが、現在ではブランド自身の出展、代理店の出展などを含めて140以上を超え(出展社リストはこちら)、数多くの来場者を獲得するに至ったということは、まだまだオーディオショウは進化していく余地があるということを示唆している。

では今回のAXPONAを振り返って、アメリカ市場の最新トレンドを探ってみよう。

次ページ最新のオーディオ機器がもたらした販売網の変化と新たな潮流

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