ヘッドホンアンプ内蔵「ERCO」の値下げも実施

Ferrum Audio、独自デジタルフィルター搭載のフラグシップDAC/プリアンプ「WANDLA」

公開日 2023/06/16 10:00 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
エミライは、同社が取り扱うポーランド・Ferrum Audioから、フラグシップDAコンバーター/プリアンプ「WANDLA」を6月23日に発売する。価格はオープンだが、市場では税込462,000円前後での実売が想定される。今年のミュンヘン・ハイエンド2023にて発表された製品が、国内でも正式展開される格好だ。

Ferrum Audio「WANDLA」

DACチップにはESSの「ES9038PRO」を搭載し、最大PCM 768kHz/32bitとDSD 256(ASIO Native/DoP)の再生に対応する。DACチップのそばにAbracon製超低ノイズ100MHz水晶クロックを配置し、ジッターの影響を排除した高精度なクロック信号を供給、またI/V変換回路も新開発となっており、低歪なDA変換を実現するとしている。

「WANDLA」の設置イメージ

最短のシグナルパスを実現するため、独自に新規開発した「SERCE」モジュールを搭載。チップには高速処理が可能なARM「STM32H7」を採用し、独自開発のフィルター、USBレシーバーやMQAデコーダーなどの機能を1箇所にまとめている。

「WANDLA」の内部構造

また、再生ソフトウェア「HQ Player」の開発で知られるSignalyst社のJussi Laakso氏と共同開発した独自のデジタルフィルターを搭載。ガウスフィルターとアポダイジングフィルターの2種類で、SERCEモジュールに実装される。これに加えてESSの内蔵フィルター3種類も搭載しており、計5種類のデジタルフィルターが選択できる。

内部回路は全段バランスで構成され、アナログボリュームには日清紡マイクロデバイスの「MUSES 72323」を2基採用。アナログRCA入力も搭載しており、プリアンプとしても利用可能。また強化電源「HYPSOS」との組み合わせでさらなるグレードアップを図ることもできる。

強化電源「HYPSOS」と積み重ねて利用もできる

デジタル入力としては、USB TypeC、COAXIAL、OPTICAL、AES/EBUの他、ARC(Audio Return Channel)とI2S入力(PS Audio準拠)に対応。I2S出力搭載のトランスポートと組み合わせることもできる。出力はXLRおよびRCAを搭載する。

「WANDLA」の背面端子。ARCとI2S入力を装備する

サイズは217W×206D×50Hmmで、質量は1.8kg。フロントに搭載したディスプレイはタッチ操作も可能。周波数特性は10Hz - 200kHz、ダイナミックレンジは127dB。ACアダプターとUSB typeA-Cケーブル、リモコンが付属する。

なお、WANDLA発売を記念して、ヘッドホンアンプ内蔵DAコンバーター/プリアンプ「ERCO」の出荷価格改定も実施。6月23日以降、約25%の値下げとなる。

ヘッドホンアンプ内蔵のDAC/プリアンプ「ERCO」は値下げが行われる

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック