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“新世代セパレートスタイル”の提唱。M2TECHのDACプリ「Young MKIII」とパワー「Crosby」を聴く

岩井 喬

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2018年03月21日
プリアンプ機能を搭載したDACと、そのプリモデルとのペアを想定してリリースされたリーズナブルかつ省スペースなパワーアンプを組み合わせて使用する「新世代セパレート」が、近年多く見受けられる。特に注目を集めているのが、イタリアのブランドM2TECHだ。本ブランドが2017年末にリリースしたDACプリ「Young MkIII」と、2018年初頭にリリースしたパワーアンプ「Crosby」を、岩井喬氏がレビューする。

DAC プリアンプ「Young MkIII」(写真左)¥180,000(税別)/パワーアンプ「Crosby」(写真右)¥160,000(税別)

最新鋭DACプリとブランド初のパワーアンプ

ここ数年、USB-DACにプリアンプ機能を追加した製品が多くなり、そのDAC+プリモデルとのペアを想定したパワーアンプをリリースする“セパレート的発想”の提案もまたよく見受けられるようになってきた。しかし従来の流れと大きく異なるのは、より手軽に楽しめるリーズナブルかつ省スペースなパワーアンプの提案が多いという点だ。

このような新世代セパレートシステムをラインアップしているブランドの中でも、特に先鋭的な仕様を盛り込んでいるのがイタリア・M2TECHのロックスターシリーズにおける新製品、USB-DACの「Young MkIII」とパワーアンプの「Crosby」である。M2TECHはネットオーディオのパイオニア的な存在であり、その名を知らしめたUSB-DDCの「hiFace」は、当時少なかった192kHz/24bit対応モデルとして人気を博した。Young MkIIIもまた、そうしたネットオーディオのいまを反映した仕様を備えており、PCM384kHz/32bit&DSD11・2MHz対応USB入力のほか、MQAデコーダーへの対応、さらにはaptXコーデック対応Bluetooth機能も備えている。

DACチップはバーブラウン製PCM1795を搭載。USB以外のデジタル入力にはAES/EBU、同軸・光S/PDIFを装備し、アナログRCA入力も用意。プリアンプとしての使い勝手も十分に考慮したつくりとなっている点にも注目だ。

そしてCrosbyはM2TECH初となるパワーアンプであり、筐体はYoung MkIIIと同じサイズ、そして洗練されたデザインのアルミボディを採用している。パワーデバイスにD級のICEpower製モジュールを取り入れており、BTL駆動にも対応。スピーカーのインピーダンス変動や信号周波数による特性変化も抑えた設計としており、他のM2TECH製品とは違い、IECコネクターによる電源ケーブル接続にも対応している。

BTL駆動で使用することで、より奥行きの深いリッチなサウンドに

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