フォノEQユニット「AD-2900」も

アキュフェーズ、Balanced AAVAを採用する完全バランス構成プリアンプ「C-2900」

2021/10/04 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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アキュフェーズは、独自の音量調整機能「Balanced AAVA」を採用する完全バランス構成プリアンプ「C-2900」を発売する。価格は1,430,000円(税込)。また、MM/MCカートリッジに対応するオプションのフォノイコライザーユニット「AD-2900」も発表となり、こちらの価格は242,000円(税込)。いずれも11月発売予定となる。

ACCUPHASEのプリアンプ「C-2900」

「C-2900」は、2016年に発売となった「C-2850」の後継機となる。「C-3800」で初搭載された、可変抵抗を使わずにボリュームをコントロールする独自機構「AAVA」をバランス構成で実現する「Balanced AAVA」を採用。入力から出力まで完全バランス構成を実現している。

「C-2900」の内部。左右完全独立のフルバランス回路を構成している

入力アンプから、VI変換、IV変換、出力アンプに至るまで、全ての回路をディスクリートで構成。入力アンプは電流帰還型となっており、低雑音、高ゲイン、低歪みを実現するとしている。またヘッドホンアンプ部もディスクリートとなっており、電力増幅用トランジスタを2パラレルプッシュプルで構成している。

「C-2900」の内部基板

また電源回路についても、入力アンプ用、ADオプション用、その他アンプ用に安定化電源をディスクリートで構成する。10,000μFの大容量フィルターコンデンサを新規開発し、全部で4本、計40,000μFを搭載。トランスは「C-3900」と同等のものを採用し、LR独立構成によりクロストークも低減している。

1本10,000μFのコンデンサを新規開発して搭載

また、フロントのサブパネルでは、出力信号のセレクトのほかゲイン切り替え、左右バランス調整、ヘッドホンレベルなどの調整が可能。また、フォノイコライザーユニットを搭載した場合のゲイン調整やMM/MCの切り替え、MCカートリッジの負荷インピーダンスもここで切り替えができる。

フロントのサブパネルで多彩な設定が可能

定格出力は113dB(「C-2850」では111dB)、入力換算雑音は-125dBV(「C-2850」では-123dBV)と、前モデルに比べ低雑音化を実現。入力端子はバランスXLR×2、アンバランスRCA×6を搭載。出力はバランスXLR×2、アンバランスRCA×2。そのほか、RECORDER、EXT PRE端子などを搭載する。

「C-2900」のリアパネル

サイズは477W×156H×412Hmm、質量は24.2kg、消費電料は31W。専用リモコンと電源ケーブル「APL-1」、オーディオケーブル「ASL-10B」が付属する。

また、フォノイコライザーユニット「AD-2900」についても、左右独立構成で、MM/MC入力回路もそれぞれ独立。フォノイコライザー「C-47」と同じ素子となっており、MC入力素子は低雑音バイポーラトランジスタを、MM入力素子は低雑音J-FETを使用している。

フォノイコライザーユニット「AD-2900」

プリアンプとして「C-2900」のほか、「C-2850」「C-2820」「C-2450」「C-2420」「C-2810」「C-2800」「C-2410」「C-2400」「C-290V」「C-290」に搭載が可能となっている。ただし、取り付けるアンプにより、MC時に選択可能なMCロードインピーダンスが異なるとしている。

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