連載:オーディオワンショット

アキュフェーズ「’17年の注目新製品」を総ざらい ー モノパワー「A-250」からカートリッジ「AC-6」まで

藤岡誠

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2017年12月13日
藤岡誠氏が、自身の推薦するオーディオ機器、関連アクセサリー、あるいはコンポーネントの組合せ、またある時は新技術や様々な話題など、毎回自由なテーマで原稿を進めて行く「藤岡誠のオーディオ・ワンショット」。今回はアキュフェーズが2017年に発売した新製品について、改めて振り返る。

オーディオ銘機賞 2018で金賞を獲得。銀賞モデルも3機種

オーディオファイルなら誰もが注目するアキュフェーズの新製品。今年2017年度の新製品は、3月から6月にかけて毎月1機種を展開。そして11月には1機種+α、さらに12月にはあまり知られていないようだがMCカートリッジが登場する。

いずれの機種も同社の長年の努力と経験、そして市場に対する責任感などに基づく企画力と開発力の成果といっていい。そして驚嘆するのは、これら新製品の多くが季刊「Audio Accessory」誌恒例の『オーディオ銘機賞2018』(関連ニュース)で設定されている幾つかの賞に入賞する快挙を成し遂げていることだ。金賞はもとより、銀賞に至ってはなんと3機種が入賞している。

それではここで、入賞製品の概要などを紹介しつつ今年の、そして来年のアキュフェーズの展開を見て行くことにしよう。まず、金賞を受賞した「A-250」からのスタートである。なお、価格はすべて税抜きである。

■モノブロック・パワーアンプ「A-250」

これは純A級動作方式モノブロック・パワーアンプで4月から発売されている。価格は1,250,000円(1台)。前作「A-200」の構成と大差はないが徹底して低雑音化が推し進められ、SN比は127dBを達成している。そうはいってもA-200とのSN比の差は僅か1dBに過ぎないが、この1dBの改善こそが私たちのオーディオの進化に繋がる重視すべきデータなのである。

A-250

出力段はパワーMOS FETの20パラレルプッシュプル。低負荷に対する出力直線性は前作と同様に見事なもので、簡単に紹介すると、100W=8Ω、200W=4Ω、400W=2Ω、そして音楽信号に限るが800W=1Ωという特性である。

当然、こうした特性を保証するには卓越した電源回路が必要であることはいうまでもない。その上で価格据え置きは広く歓迎されている。これも加味されて、審査員の評価は満票での金賞受賞だった。

■CDプレーヤー「DP-430」

A-250よりも1カ月ほど早く、今年の新製品の先鞭を切ったのが本機でCD専用プレーヤーだ。価格は330,000円。ドライブメカニズムは自社開発で高剛性と高精度が訴求されている。

DP-430

これもあって動作音は静粛。4回路並列駆動の“MDS変換方式D/Aコンバーター、“ANCC”と呼ぶ低雑音/低歪率を実現させた新開発のフィルターアンプは高評価。USB入力端子も搭載している。「オーディオ銘機賞2018」では銀賞を獲得している。

■デジタル・チャンネルディバイダー「DF-65」

これはデジタル・チャンネルディバイダーで、価格は800,000円(税抜)。5月から発売されている。この役割を簡単にいえば、2ウェイとか3ウェイといったマルチウェイ・スピーカーシステムのそれぞれのユニットに、本機によって定められた再生周波数範囲の専用アンプを組合せる「マルチアンプ方式」に使用するデジタル・フィルター・ユニットである。


DF-65
見方によっては高度で特殊な製品であり、「オーディオ銘機賞2018」ではその点を考慮して“製品特別賞”という位置付けだ。本機は高度なデジタル処理技術が駆使され4ウェイまで使える。本機の発売によってマルチアンプ方式にチャレンジする人たちが増加するかも知れない。本機の存在を知った時、私はかつてアキュフェーズが業務用(プロ用)として送り出したチャンンネル・ディバイダー「PRO-F50」を思い出した。

プリメインアンプ「E-650」やカートリッジ「AC-6」を紹介

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