9/15より発売

エレキット、真空管「300B」「2A3」対応シングルパワーアンプキット「TU-8900」

公開日 2021/09/02 18:34 編集部:松永達矢
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(株)イーケイジャパンは、エレキットのシングルパワーアンプキット「TU-8900」を9月15日(水)から発売する。同社直販サイトの販売価格は129,800円(税込)。

「TU-8900」

直熱三極管「300B」と「2A3」の2種類の真空管を特別な設定の変更無しに差し替えるだけで、それぞれの音の違いを楽しめるというアンプキット。真空管は付属しておらず、ユーザー側で用意するようになっている。

本来であればフィラメント電圧や動作点の違いから供給電圧の切り替えが必要となっているが、装着されている真空管を自動判別、それぞれの真空管に合ったフィラメント電圧・B電圧を自動で設定。300B装着時にはボリューム周りの左右がブルーに、2A3装着時にはグリーンに点灯する。

また、真空管の異常などにより、過大な電流が流れた場合は異常のあるチャンネル側が赤く光り、電流をシャットダウンする保護機能も備える。出力管上部はカバーの温度が100℃近くの高温となるため、付属のボンネットは耐熱性と堅牢性を兼ね備えたポリカーボネートを採用している。

「TU-8900」リア部

電源回路については、チャンネル間の干渉を極力抑えるため、電源トランスは左右別巻きとするほか、フィラメント電源用には超低ノイズ・高効率の最新DC-DCコンバータを採用。また、整流ダイオードにショットキーバリアダイオード・ファーストリカバリーダイオードを使用することで、わずかなスパイクノイズも最小限に抑えたとしており、能率の高いヘッドホン使用時にもノイズを気にすることなく音楽を楽しめるとアピールする。なお、電源部の主回路は各チャンネルごとにユニット化され、モジュールとして同梱される。

その他キットの特徴として、直熱管と傍熱管の混在する回路への配慮として電圧をゆっくりと上げていくソフトスタート機能の搭載や、ショートプラグの位置を変えることで無帰還アンプへの変更が可能な仕様になっている。また、電源増幅管をドライブ能力の高い「12BH7A」や、音質に影響を与えるコンデンサを最大径22mm×長さ44mmの大型のものへの変更に対応。加えて、フロントパネルを外し、ショートピンの位置を替えることでヘッドホンに合わせた音量設定を行うことができる。

大型コンデンサ取り付けイメージ

ヘッドホン音量設定部

定格出力(THD 10%)は8W+8W ( 300B使用時) /3.5W+3.5W(2A3使用時)、定格入力は1Vrms(300B使用時)/650mVrms(2A3使用時)、残留ノイズは15μV(IHF-A)、周波数特性は7Hz〜90kHz(NFBあり/12Hz〜45kHz(NFBなし)、入力インピーダンスは50kΩ。出力インピーダンスは背面にあるスイッチで切替可能で、4〜6.3Ω/8〜16Ω。

入力端子はLINE×1、出力端子は金メッキネジ式ターミナル(バナナプラグ使用可)のスピーカー出力端子と6.3mmヘッドホン端子を備える。消費電力は95W(300B使用時)/65W(2A3使用時)。外形寸法は356W×214H×320Dmm(突起部を含む)、質量は約11.2kg(電源ケーブル含まず)。

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