25タイトルが順次発売!

ユニバーサル「ハイレゾCD」にオフコースとイージー・リスニングの名盤達が登場。愛聴盤がもう1枚欲しくなる“ハイレゾの旨味”を聴いた

公開日 2019/09/30 11:19 炭山アキラ
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■音像の実体感と輝き、音場のクリアさが聴きどころ

それでは、まずポール・モーリアから聴いていこう。2013年にファン投票による楽曲で編まれたベスト・セレクションをベースに、アナログ(一部PCM)のマスターをDSDから352.8kHz/24bitのPCMへトランスファーし、MQAエンコードを行ってCDの器に収めたという、凝りに凝った作品集である。

ポール・モーリア〜ベスト・セレクション(UICY-40266)

録音は一聴してポップス系で、各楽器に近接マイクを置いてマルチトラックで収録したものと推測される。それらの楽器1本ごとが磨き上げられた輝きを持ち、おそらく電気的に付加されたと思しきエコーは、浅いが明るく澄み切った音場を現出させ演奏を支える。MQAデコードを経た音は、音像の実体感と輝き、音場のクリアさが大幅に向上。さすが手の込んだ処理が施されているだけのことはあるな、と膝を打った。

ちなみに、プレーヤーから「Brooklyn DAC+」へは同軸デジタルケーブルで接続しているのだが、352.8kHz/24bitの高品位信号がこともなげに再生されている。もちろんこれはCD品位でデジタル伝送され、DAC内で「折り畳み」された部分が開かれているからだ。

マントヴァーニ〜ベスト・セレクション(UICY-40268)

お次はマントヴァーニを聴こうか。トレイに盤を乗せてプレイボタンを押すと、もう1曲目「シャルメーヌ」で青少年の頃、楽しみに聴いていたFM放送がありありと脳裏によみがえる。音質はポール・モーリアよりもやや暗色系で、鈍いがしっとりと上質な艶を帯びたストリングスが素晴らしい。MQAデコードの有無では、明らかに音場の広がりに違いが現れ、全体に柔らかな光が増したような表現になる。

今回の『2019 イージーリスニング編』ラインアップは全10タイトルで、そのなかから最後に大好きなビリー・ヴォーンを聴こうと思う。

ビリー・ヴォーン〜ベスト・セレクション(UICY-40270)

こういった『ベスト・セレクション』ものには往々にして起こることだが、楽曲によって録音には少々バラつきがある。しかし、総じて甘く柔らかな響きを持つ、ほんのりと穏やかで心落ち着かせる楽想が楽しめる。MQAデコードの有無では、やはり明らかに音場に深みが加わる。それはそうだろう。前述の通り、MQAは352.8kHz/24bitという、ハイレゾ音源の中でもかなり高度なフォーマットへ展開されているのだから。MQAの旨味をまざまざと体感できる、そんな新譜たちである。

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