25タイトルが順次発売!

ユニバーサル「ハイレゾCD」にオフコースとイージー・リスニングの名盤達が登場。愛聴盤がもう1枚欲しくなる“ハイレゾの旨味”を聴いた

2019/09/30 炭山アキラ
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■ユニバーサルミュージックの高音質への想いを感じさせる「ハイレゾCD」最新作

MQAが規格発表されて、もう5年ほどにもなろうか。CDと同じ44.1kHz/16bitの大きさとなる「器」の中にハイレゾの情報量を「オーディオ折り紙」という概念で折りたたんで入れるという、画期的な圧縮/伸長技術に目を見張ったものだった。

CDの器にハイレゾの情報を収めることを実現したMQAフォーマット

MQAは、当初は配信音源に用いられるのが主となるだろうと見込まれていたが、ここ2〜3年、MQAフォーマットで収録されたCDが多数発売されるようになってきた。CDという器が生まれてからもう37年、SACDやハイレゾ配信といった高品位デジタルメディアの勃興に伴い、オーディオ界ではいささか影の薄いメディアになりつつあったが、MQA-CDの登場により、それらと正面から戦うだけの音の品位を得ることになった。『ハイレゾCD』という新しい時代が、いま到来しているのである。

大きな話題を集めるMQAフォーマットで収めた『ハイレゾCD』

そうそうたるメジャーレーベルから職人的なマイナーレーベルまで、また最新録音から往年の名盤まで、結構な数と頻度でリリースされているMQA-CDだが、現在最も力を入れている社のひとつがユニバーサルミュージックとワーナー・ミュージックといってよいだろう。そしてこの度、ユニバーサルミュージックからは旧・東芝EMI(東芝音楽工業を含む)時代にリリースされたオフコースのアルバムが、デビュー作『僕の贈りもの』から『NEXT SOUND TRACK』まで一挙15枚登場。さらにイージーリスニングが10枚と、合計25枚がリリースされる。

伝説的グループ、オフコースの作品が一挙リリース

早速それらのサウンドを、MQAデコードに対応した機器はもちろん用いた上で、MQAデコード非対応のプレーヤー(つまり、一般的なCDプレーヤー)との比較試聴を交えつつ、じっくりと聴いていきたい。

封を切って盤を手に取ると、CDのレーベル面が緑色となっている。これはCDプレーヤー内で発生する不要なピックアップ光を吸収する「グレーン・カラー・レーベルコート」というものだ。また、昨今、製造段階から音質に徹底的にこだわり抜いた「UHQCD」でもあることがクレジットされており、ユニバーサル技術陣の高音質化へかける意気込みが肌から伝わってくるような思いだ。

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