小型/重量級フォノアンプなども公開

<TIAS>1,000万円超えスピーカー「Sonja 2.2」をデモ/キソアコースティック「HB-N1」は自然さがテーマ

公開日 2018/11/16 21:03 編集部:成藤正宣
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東京・有楽町の東京国際フォーラムでは、本日よりハイエンドオーディオブランドが集う2018 東京インターナショナルオーディオショウ(TIAS 2018)が開幕した。本稿では、アッカ/アブサートロン/キソアコースティックのブースを紹介する。

アッカ

アッカは、同社が取り扱うYG ACOUSTICS/KRELL/ORPHEUS各ブランドの製品を組み合わせたシステムを出展。YG ACOUSTICSスピーカーの最新モデル、「Sonja 2.2」のデモンストレーションを行っている。

フラグシップの技術を継承したという「Sonja 2.2」をデモ

Sonja 2.2は、3,850万円(税抜/以下、価格はいずれも10月15日現在)のハイエンドフラグシップスピーカー、「Sonja XV」の技術を継承するという密閉型3ウェイモデルで、価格は1,100万円(税抜)。

ドライバーユニットは、ソフトドーム振動板の低歪とハードドーム振動板の広い再生周波数帯域、それぞれの長所をあわせ持つというハイブリッドトゥイーター「Bullet Dome」、航空機グレードのアルミニウムを削り出した振動板により、垂直耐荷重300kg以上の強度と軽量さを実現したウーファー/ミッドレンジ「Billet Core」を搭載。

信号伝達部においても、音質劣化を最小限にするため完全自社開発/生産を行ったコイル「ViseCoil」や、自社開発のソフトウェアにより位相特性や周波数特性を最適化したクロスオーバーネットワーク「DualCoherentフィルター」など、ブランド独自の技術やノウハウがふんだんに盛り込まれている。

ウーファーを追加した上位モデル「Sonja 2.3」(1,680万円/税抜)などバリエーションもラインナップする他、従来モデルの「Sonja」のトゥイーターやクロスオーバーを交換することで、Sonja 2相当にアップグレードするサービスも提供している。

試聴システムにはKRELL/OHPHEUS

アブサートロン

アブサートロンは、同社が取り扱うBoulderの新製品として、フォノアンプ「508」を出展した。

BoulderやWestlake Audioなどのブランドが試聴できる

「508」は、同ブランドで過去高い評価を得ていたフォノアンプ「2008」の音質を再現しつつ、小型化と低価格化を図ったというモデルで、価格は70万円(税抜)。外来ノイズ、不要輻射の遮断を目的としてアルミブロック削り出しの筐体を採用しており、292W×58H×242Dmmというサイズ感ながら5.2kgもの質量がある。レコードの歪みや傷みによって生まれる低周波成分を除去するローカットフィルターも内蔵されているという。

銘機の小型化/低コスト化を目指したという「508」

また、スタジオユースのスピーカーを中心に開発するブランド、Westlake Audioのスピーカーも出展している。ブースの試聴システムでは、同ブランドのラインナップでは比較的小型軽量な「Lcシリーズ」より、3ウェイスピーカー「Lc3W10VF」(216万円/税抜)をデモンストレーション。508をはじめBoulder製品と組み合わせ、レコード再生などを行っている。なお、Westlake Audio製品は本日16日より価格改定を行うとアナウンスされている。

Westlake Audioの3ウェイスピーカー「Lc3W10VF」

Westlake Audio製品は本日から価格改定される

キソアコースティック

キソアコースティックは、11月6日に発表したブックシェルフスピーカーの新モデル「HB-N1」のデモンストレーションを行った。同社の代名詞的なスピーカー「HB-1」の形状や音作りの手法を受け継ぐモデルで、キャビネット内部には吸音材を使用せず、「力木」を配置することで響きの制御を行っている。

ブックシェルフの最新モデル「HB-N1」をデモ

従来モデルと異なる点は、キャビネット素材にマホガニー単板を用いている点。これにより、さらに美しい響きが得られたとしている。また、フロントパネルのマホガニー単板は15mmの厚みがあり、バッフル材には積層合板を採用。このため従来モデルより10mmほど本体の奥行きが延長されている。

従来モデルから引き続き、吸音材を使わない音作りを行う

外装の「自然さ」も意図しているという

外装は、従来モデルのピアノ仕上げに替えてマット仕上げを採用。指紋を目立ちにくくする狙いの他、自然な印象を受ける質感を目指したためだという。モデル名の “N” にも、「自然さ」や「新しさ」といった意味を込めているそうだ。

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