多孔質PTFEによる絶縁体を採用

サエク、PCOCC-A導体採用などで伝送速度を高めた同軸デジタルケーブル「DIG-4000Mk2」

公開日 2018/02/16 13:06 編集部:小澤貴信
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サエクコマースは、PCOCC-A導体を採用した75Ω同軸デジタルケーブル「DIG-4000Mk2」を2月20日より発売する。価格は0.7mが38,000円、1.0mが42,000円、1.5mが46,000円(いずれも税抜)となる。また、0.5m延長につき4,000円(税抜)で特別注文も可能となっている。

「DIG-4000Mk2」

デジタルケーブルにおいて重要になるという伝送速度を高めるために、絶縁体にフッ素樹脂を用いたことが特徴となる。

デジタルケーブルが最小の伝送ロスで信号を送るためには、伝送速度と高い安定性が重要という。この伝送速度を決める上で重要なのが、導体の種類や構造に加えて、ケーブルの絶縁材の比誘電率となる。

ケーブルに用いる絶縁材の中で、現在最も比誘電率の低い素材がフッ素樹脂で、DIG-4000Mk2ではこのフッ素樹脂を引き延ばした「多孔質PTFE」を絶縁材として採用。さらに比誘電率は下げることを可能にしたという。

この多孔質PTFEの絶縁帯とPCOCC-A導体の採用により、信号伝送の高速かと安定化を図ることが可能になったと紹介されている。

ちなみにPCOCC-A導体は、PCOCC導体をアニール処理(焼き鈍し)した導体で、PCOCC導体自体が2013年に製造終了しているため、PCOCC-A導体も現在では入手が難しい素材となっている。

本ケーブルの信号伝搬遅延速度は3.95ns/mで、これは驚異的な数値であり、ケーブル長が短縮されたのと同一の効果が得られるという。これにより伝送ロスや波形歪みの発生が抑えられるとしている。

DIG-4000Mk2の主な仕様だが、導体の断面積は0.19Sq(mm2)。導体絶縁体は前述の通り多孔質PTFEで、シールドはPCOCC-A編組+銅箔、シースはPE+カーボン含侵ポリウレタン編組チューブとなる。

特性インピーダンスは75Ω、静電容量は53pF/m(1kHz)、ケーブル外径はφ8.5mm。プラグはサエク特注による金メッキオリジナルプラグとなる。

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