セラミック基板などを採用

Jeff Rowland、前モデルを改良したステレオパワーアンプ「Model 625 S II」

公開日 2015/03/13 19:09 編集部:小野佳希
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太陽インターナショナルは、Jeff Rowlandのステレオパワーアンプ「Model 625」を改良した後継機「Model 625 S II」を発売した。価格は243万円。

Model 625 S II

出力が325W 8Ω / 600W 4Ωのステレオパワーアンプ。入力はバランス(XLR)1系統、出力は2系統(パラレル・バインディング・ポスト)を装備している。

出力段には、エネルギーの吸収と保持が極めて低い特徴を持つセラミック基板を採用。高絶縁性を持つというミル規格の堅固な多層セラミック基板上にオーディオ回路を配置している。

グランド面を広くとり、内部スターグランド効果を最大限に発揮するよう配慮。こうしたセラミック基板を「コストを度外視してもあえて本機に採用」したという。

6061ハードアルミ塊を削り出した完全モノコックボディを採用。シャーシとヒートシンクはパワーアンプとしては世界初の完全一体構造を採用した。航空機グレードアルミ塊より精密切削加工で削り出したシャーシ構造は、熱分散、RFI/EMI外部ノイズシールド、共振制御特性に大きく寄与するとしている。

総量ゼロに抑えたノンネガティブフィードバック回路を採用。セパレートAB電圧、電流ブロックによる独特な幾何学的複合構造による新回路で、「桁外れの透明度とローレベルの解像度の高さによって、前代未聞の音楽性とステージ感の表現力を得た」という。

背面端子部

入力、出力、増幅段の回路すべてにバランス回路技術は投入。これにより歪み、ノイズの大幅除去を図っている。また、ハイカレント、双極性、超低インピーダンスだという銅製バスバーによって、パワーサプライ電流と信号の出力電流を供給。バスバーの採用は、回路内部のEMI信号汚染を減少させ、内部配線の使用量を削減する一方、回路自体の強度を高めるメリットがあるという。

無鉛(Pb)ハンダ、温度による特性の変化が少ないというアクティブ、パッシブ表面実装コンポーネントを広範囲に使用。その結果、ループ面積や回路におけるキャパシタンスとインダクタンスを抑制することに成功し、これによってノイズを抑えている。

入力部にはインプットトランスを使用しグラウンドノイズ、EMI/RFIの減少にも配慮。トランスはアダプターを介してのアンバランス入力においてもゲイン領域でバランス入力で使用したときと同等の効果を生み出すという。

パワーサプライ回路には、「パワーファクターコレクター」を搭載。これによりAC電源の高調波ノイズ汚染をなくし、AC電源の利用率を99%まで高めている。また、1500W DCスイッチモードパワーサプライは「各回路に最適な電圧電源となり、理想的な動作環境を得ることができる」としている。

ターミナルは一体型のため、締め付け工具は不要。チャンネルあたり2個用意し、バイワイヤー接続にも対応する。脚部は3点支持で取り外しも可能。アンプはデルリンボールを介して二段に重ねられバイアンプドライブにも対応する。

周波数帯域は10Hz〜150kHz,-3dBで、S/N比が95dB, ref. 1.0w @ 8Ω負荷。クロストークが91dB以上@1kHz,74dB以上@20kHz、入力インピーダンスは10kΩ。THD高調波歪は<0.005%@1kHz,8Ω、ダンピングファクターが20Hz-20kHzにおいて200以上、ゲインが26dB。

外形寸法は394W×146H×413Dmmで、質量が24.5 kg。

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  • ジャンルパワーアンプ
  • ブランドJEFF ROWLAND
  • 型番Model 625 S II
  • 発売日2015年3月
  • 価格¥2,430,000(税抜)
【SPEC】●出力:325W 8Ω/600W 4Ω ●入力端子:バランス(XLR)1系統 ●出力端子:2系統(パラレル・バインディング・ポスト) ●周波数帯域:10Hz〜150kHz,-3dB ●S/N比:95dB, ref. 1.0w@8Ω負荷 ●クロストーク:91dB以上@1kHz/74dB以上@20kHz ●入力インピーダンス:10kΩ ●THD高調波歪:<0.005%@1kHz,8Ω ●ダンピングファクター:200以上(20Hz〜20kHz) ●ゲイン:26dB ●外形寸法:394W×146H×413Dmm ●質量:24.5kg