ハイフェッツとポール・パレーの2作品

グランドスラム・レコーズ、オープンリール音源の復刻CD2タイトルを発売

2012/02/28 オーディオ編集部
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グランドスラム・レコーズ(GRANDSLAM RECORDS)から、ハイフェッツのオープンリール復刻第3弾『シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ブラームス:二重協奏曲』と、フランス管弦楽曲集(GS2051)に続くオープンリール・テープ復刻の第2弾『サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」』の2タイトルが発売された。

グランドスラム・レコーズは、音楽評論家でもある平林直哉氏の主宰するレーベルで、SPやLP、オープンテープなどのアナログ音源を使ったクラシック系の復刻盤制作を行っており、アナログ音源のデジタル化に際して音に手を加えず、そのままデジタル化する音の魅力で好評を得る。

オープンテープによる市販ミュージックテープからの復刻は、貴重なアナログ音源ならではの音の厚みや演奏の温度感などが収録され、通常のCDでは音が薄く遠く感じられるような部分を中心にメリットを発揮、『季刊・オーディオアクセサリー』誌や『季刊analog』誌でもその優れた音質が評価されている。


『シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ブラームス:二重協奏曲』GS-2074
【作品詳細と平林氏の解説コメント】

■『シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ブラームス:二重協奏曲』

●収録曲:シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 Op.102
ヴィターリ/レスピーギ編曲:シャコンヌ(ヴァイオリンとオルガンのための)
●指揮/演奏:ヤッシャ・ハイフェッツ(Vn) グレゴール・ピアティゴルスキー(Vc)
リチャード・エルザッサー(Org) ワルター・ヘンドル指揮シカゴso.
アルフレッド・ウォーレンシテイン指揮RCAビクターso.
●録音:1959年1月10日、12日、オーケストラ・ホール、シカゴ/1960年5月19日-20日、サウンドステージ9、パブリック・スタジオ、ハリウッド/1950年8月4日、リトル・ブリッジス・ホール、ハリウッド、ステレオ/モノラル
●使用音源:RCA (U. S. A. ) FTC-2011(オープンリール・テープ、4Tr、19cm)/ Private archive(オープンリール・テープ、2Tr、38cm)/ RCA (U. S. A. ) LM 2074 (LP)
●発売日:2012年2月18日
●品番:GS-2074

『サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」、ショーソン:交響曲』GS-2075
●レーベル:GrandSlam

シベリウスは4トラック、19センチの市販のテープを使用していますが、ブラームスの二重協奏曲はマスター・テープからプライヴェートにコピーされた2トラック、38センチのテープを使用しています。このプライヴェート・コピーはエコー処理をする前のものらしく、いささかデッドな音質ですが、異様に生々しい雰囲気が出ています。また、このテープには録音開始を告げるアナウンスが入っていますが、それもカットせずに収録しました。ボーナス ・トラックにはハイフェッツ唯一の正規録音であるヴィターリを収録しました。演奏内容はハイフェッツの録音の中でも特に傑出していると言われていますが、単独のCDでは入手しづらいというリクエストにこたえて収録しました。これのみモノラルLPからの復刻です。


■『サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」、ショーソン:交響曲』

●収録曲:サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調 op.78『オルガン付き』
ショーソン:交響曲変ロ長調 op.20
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
●指揮/演奏:マルセル・デュプレ(オルガン)
デトロイト交響楽団
ポール・パレー(指揮)
●録音:1957年10月12日/1956年3月24日/1955年12月3-4日
●使用音源:Mercury (U.S.A.)
STC-90012(オープンリール・テープ、4トラック、19 センチ)
MDS5-26(オープンリール・テープ、2トラック、19 センチ)
MBS5-8(オープンリール・テープ、2トラック、19 センチ)
●発売日:2012年2月24日
●品番:GS-2075
●レーベル:GrandSlam

大好評の『パレー/フランス管弦楽曲集』(GS2051)に続くオープンリール・テープ復刻の第2弾です。今回の内容は、マルセル・デュプレがオルガンをつとめたサン=サーンス:交響曲第3番「オルガン付き」、ショーソンの交響曲、そしてドビュッシーの牧神の午後への前奏曲です。今回もテープの持つのびやかな音質をたっぷりと味わえます。GS2051に続き、沼辺信一氏にたいへんに充実した解説を書き下ろしていただきました。また、テープのバックカードに記載されていたテクニカル・ノートの全訳も掲載しており、まさに読みごたえたっぷりです。

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