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公開日 2026/07/17 06:30
【第228回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ

人は変わることができるのか? 伊藤健太郎演じるロクデナシ男の葛藤を描く人間ドラマ

ミヤザキタケル


サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2022年公開の『冬薔薇』をご紹介します! 



 


                   ◇


 


『冬薔薇』
(配信:U-NEXT)



『冬薔薇』Blu-ray:6,380円(税込) 
発売元:キノフィルムズ/木下グループ/販売元:ハピネット・メディアマーケティング
(C)2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS



『北のカナリアたち』『半世界』『せかいのおきく』の阪本順治監督が、俳優・伊藤健太郎のために書き下ろしたオリジナル作品。とある港町。デザインの専門学校に入学するも真面目に通わず、悪い仲間とつるんで自堕落な日々を過ごしていた渡口淳(伊藤健太郎)。不良グループとの抗争で大怪我したのを機に仲間と距離を置き、人生を立て直そうとするのだが……。


人はそう簡単に変わらない。いや、変われない。余程のキッカケを得るか、差し迫った状況に陥らない限り、人生を変え得る一歩は踏み出せない。主人公・淳の姿を通して、その道理を目の当たりにする。


何をどう頑張れば良いのか分からず、楽な方へと流され、ただ時間だけが過ぎていく。気付けば、しなくても良いことばかりして、しなくてはならないことから目を背け、自分を誤魔化し続けて生きる淳。


身近にいたら関わり合いになりたくない存在かもしれないが、人の心を映し出す映画の登場人物として捉えられるからこそ、彼が抱える葛藤に寄り添え、在りし日の自身を重ねてしまう方もいるのではないだろうか。


また、彼を取り巻く人間模様からも目が離せない。それぞれがそれぞれの現実の中で、本音を押し殺し、折り合いをつけながら日々を生きている。それでもたまにこぼれ落ちる本音が波紋となり、良くも悪くも互いに影響を及ぼし合っていく。その果てに淳が選ぶ道に、あなたの心は何を感じることになるだろう。


(C)2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS


※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。








ミヤザキタケル
1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 宝島社sweetでの連載をはじめ、WEB、雑誌、ラジオなどで、心から推すことのできる映画を紹介。そのほか、イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30 人のシネマコンシェルジュ」など、幅広く活動中。

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