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公開日 2026/04/17 18:49
普通の眼鏡と同じくらいの普及を目指す

鯖江デザインで日常に溶け込むARグラス「SABERA スマート眼鏡」。国内3社の技術を融合

編集部:太田良司

(株)jig.jpは、ARグラス「SABERA(サベラ) スマート眼鏡」の先行販売を、クラウドファンディングサイトのMakuakeにて4月20日11時より開始する。一般販売予定価格は92,400円(税込)。先行販売では最大30%オフの割引が用意されており、製品は7月以降に順次発送される。



「SABERA  スマート眼鏡」


SABERA スマート眼鏡は、眼鏡本来の自然な装着感を追求し、日常生活に溶け込む使い心地を目指したディスプレイ付きARグラス。


福井県鯖江市で創業し、ソフトウェア開発を手掛けるjig.jp、国内唯一のAR光学技術を持つCellid(株)、そして鯖江の眼鏡メーカー(株)ボストンクラブの3社が共同で開発。ブランド名には「鯖江(SABAE)とともに新たな時代(ERA)を作る」という想いと、「新たな見る想像をしていく」という意味が込められている。


また、普通の眼鏡と同じくらい浸透してほしいという期待を込めて、あえて「スマートグラス」ではなく「スマート眼鏡」と名付けたとのこと。


眼鏡のようにかけ、必要な情報が視界の中で完結


SABERA スマート眼鏡は、右目側に解像度640×480、リフレッシュレート60Hz、視野角30度の単色ディスプレイを配置。Bluetoothを介してスマートフォンと連携し、文字起こし/通知/ナビゲーション/リアルタイム翻訳/原稿表示/AIアシスタントといった情報を、視界に直接表示する仕組みとなる。2基のマイクを内蔵するが、スピーカーは搭載されていない。


文字起こし機能は、マイクによって会話内容をリアルタイムにテキスト化。AIモデルとして「Google Gemini」を採用しており、AIを活用した要約機能により、文字化された会話の内容を要点として整理できる。AI機能は当面の間、無料で提供される。



文字起こし機能


原稿表示機能は、使用者の読み上げに沿った自動スクロールを実現。プレゼンやスピーチの場で、視線を落とすことなく、自分だけにしか見えない原稿をスクロール表示しながら話すことができる。



原稿表示機能


リアルタイム翻訳機能では、英語などの音声を日本語に翻訳し、視界にテキストとして表示する。ほか、ナビゲーション機能では目的地までの方向や距離を表示し、AIアシスタント機能に質問するとリアルタイムで回答が得られる。


国内3社の技術を融合したクオリティ。3年後には10万台の販売目指す


jig.jp代表取締役社長CEOの川股 将氏は「新たな時代の『見る体験』を創出していきたい」とし、ARグラスが持つ機能性や革新性を提案する意欲を示した。国内の一般消費者向けARグラス市場において、一気通貫で開発を行うメーカーとして先陣を切る形での参入となる。



jig.jp代表取締役社長CEO 川股 将氏


本体のデザインはボストンクラブが監修を担当。ボストンクラブ代表取締役CEOの小松原 一身氏は「スマートグラスであることを感じさせない美しいシルエットと、一日中装着しても疲れない快適な掛け心地を追求した」と語る。



ボストンクラブ代表取締役CEOの小松原 一身氏


日常的な使用を想定し、あえてカメラやスピーカーを搭載しない設計を採用。カメラの存在による心理的な障壁を無くすと同時に、徹底した軽量化を図っている。また、初めてAR機能を使う人でも使いやすいように右眼単眼表示からのスタートとしており、今後も様子を見ながら開発を進めていくとのこと。


デザインにおいては、サイズ感や天地の幅にこだわり、眼鏡として違和感のない外観に仕上げた。テンプルのバネ性やフロントとの重量バランスを最適化することで、着用時に眼鏡が前にずれない設計となっている。


本体レンズの後ろ側に視力矯正用のフラットレンズを組み込める構造を採用しており、提携アイウェア専門店にて近視/乱視補正用レンズを制作することができる。



一見すると普通の眼鏡にも見えるくらい違和感がない。ツルの内部はプラスチックを重ねており外部はラバーコーティングのサラサラとした質感。柔軟性が適度にありフィット感を調整できる


光学エンジンには、Cellidの「Waveguide(ウェーブガイド)」技術を搭載する。Cellid代表取締役CEOの白神 賢氏によれば、「光学製品でありながら半導体レベルの精密な加工を施している」という。



Cellid代表取締役CEO 白神 賢氏


1mm厚の極薄で透明なディスプレイにより、現実の視界を妨げることなく情報を重ねることができるとする。最大輝度は1,500nitsを実現しており、明るい屋外環境下でも視認性を損なわないとアピールしていた。



右レンズのディスプレイは、よく光を照らして見ないと確認できないほど自然に溶け込んでいる。その分、やや光が反射しやすい印象


内蔵バッテリーの持ちは、標準的な使用で約8時間、常時稼働で約3時間の駆動時間を確保。ケースに収納して充電ができる。




充電ケースが付属する。ケースの充電口はType-C



ノーズパッドフレーム底面に接点があり、ここに専用充電ケーブルを接続する



販売戦略について川股氏は「3年後に10万台の販売を目指す」との目標を掲げた。一般消費者向けのみならず、介護施設や接客業といったBtoB領域からの引き合いも多いという。


今後のロードマップとして、初期ロットは8,500台を予定している。秋頃には次世代モデルの開発に着手し、半年ペースでの継続的な製品強化を図りながら市場への定着を目指す構えだ。


 

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