LGの有機ELテレビ「LG OLED evo AI G6」は何が進化した? 明るさ・黒・低反射が生む「映像の没入感」
LGのプレミアム4K有機ELテレビ「LG OLED evo AI G6」(以下G6と表記)は、輝度制御や色再現、低反射性能を磨き上げ、映像の光と奥行きをより自然に描き出す。だが、作品の世界へ引き込まれる体験を決めるのは、画質だけではない。オーディオ・ビジュアル評論家の鴻池賢三氏と、一級建築士・統括デザイナーの町田瑞穂ドロテア氏がG6を前に対談。HDRの光表現から壁掛け設計、大画面の選び方まで、映像と空間の両面から新しい没入感の正体に迫る。
画質とデザインはどう進化した? 二人の専門家が読み解く「G6」の魅力
東京・京橋のLGエレクトロニクス・ジャパンのショールーム。壁掛けされたG6を横からのぞき込んだ町田瑞穂ドロテア氏が、「こんなに薄いんですね!」と感嘆の声をあげた。内覧会でG6を何度も見てきたオーディオ・ビジュアル評論家の鴻池賢三氏は、「映像も前より明るくなったでしょう」と応じる。空間の専門家がまず外形の薄さに目を留め、映像の専門家が画面の中の光へ視線を導く。今回の対談を象徴するような始まりだった。
インテリアデザイナーとして活躍する町田氏は、LGのテレビを顧客の住まいへ数多く導入してきた。画質だけでなく、壁面への納まりやインテリアとの調和も含めてLGのテレビを高く評価している。2026年3月にはPHILE WEBで、G6の前モデルにあたるLG OLED evo AI G5を視聴し、映像への没入感を生むテレビの条件について語った。
一方の鴻池氏はLGの有機ELテレビが市場に導入された最初期から追い続けてきた映像の専門家だ。国内最大級のオーディオ・ビジュアル&ホームシアターアワードであるVGPの副審査委員長を務め、世代を重ねるごとの画質と設計の進化の過程を見続けてきた。LGのテレビが実際の住まいでどう選ばれているかを知る町田氏と、有機ELの技術を継続的に評価してきた鴻池氏。この二人が、G6によって生まれる没入感と、映像に引き込まれる体験価値を語り合った。
対談に先立ち、LGエレクトロニクス・ジャパンの安藤康夫氏からおふたりにG6の特徴を説明する。安藤氏は、ブランドメッセージ「Life's Good」が意味する豊かさは人によって異なると話した。制作者の意図を受け取れること、長く心地よく見られること、住空間になじむこと。そのすべてがテレビの体験をつくるという。
その「Good」を最新の映像技術と設置性の両面から追求したのが、2026年のプレミアム4K有機ELテレビ「G6」シリーズだ。
55、65、77、83、97V型をそろえ、有機EL向けの最新映像エンジン「Alpha 11 AI Processor 4K Gen3」を搭載。映像の場面や被写体を解析し、明るさ、色、コントラストをきめ細かく整える。55〜83V型では、発光効率を高めたプライマリーRGBタンデム構造と「Brightness Booster Ultra」により、深い黒を保ちながらハイライトの輝きを引き上げた。
さらに、明るさ、黒、色、低反射を総合的に高める「Hyper Radiant Colorテクノロジー」を採用。画面の艶や色の純度を損ないにくい低反射性能は、Intertekの「Reflection Free Premium」認証も取得している。
また、55 - 83V型は、対応機器との接続時に4K解像度で最大165Hzの可変リフレッシュレート(VRR)に対応。映像のカクつきやズレを抑え、有機ELならではの高速応答性とともに、ゲームでも滑らかな映像表示を実現する。なお、97V型のVRR対応は最大120Hzとなる。
専用金具によって壁面へすっきりと寄せられる「One Wall Design」も、映像の外側にあるノイズを減らすための重要な要素である。こうした画質とデザインの進化は、視聴者の感覚にどのような変化をもたらすのか。まず二人が注目したのは、G6が描き出す光の表現だった。
G6の明るさは何が違う? 高輝度技術「Brightness Booster Ultra」が描くHDRの光と奥行き
町田 G6を正面から見ると、まず映像がとてもクリアで、以前に見たモデル(LG OLED evo AI G5)より明るくなったと感じます。ショールームは照明がついた明るい空間ですが、画面が周囲の光に負けていません。単に色が派手というより、奥行きが増したように見えます。
鴻池 ご指摘のとおり、そこがG6の大きな進化です。55〜83V型ではBrightness Booster Ultraと発光効率を高めた有機ELパネルを使い、Alpha 11 AI Processor 4K Gen3が映像を解析して、明るさや色、階調をきめ細かく制御します。重要なポイントとしては、画面全体を一様に明るくするのではなく、必要な場所を光らせることができることです。
町田 必要な場所へ光を置くというのは、住空間の照明計画にも近いですね。壁を均一に明るくするのと、光を当てて素材の表情を出すのとでは、同じ部屋でも奥行きが違って見えます。
鴻池 それはテレビの映像も同じです。現実の風景では、光を受けた壁より太陽や照明そのものの方が明るい。HDRでその差をしっかり出せると、どこから光が差して、何に反射しているのかがはっきりとわかります。G6は黒を沈めたままハイライトを伸ばせるので、夜景の灯や水面の反射が白い模様ではなく、実際の光として感じられる。立体感や実在感が高まり、画面の中へ自然に引き込まれます。
町田 たしかに、星空のデモは黒い背景の中に細かな光が残り、遠くまで空間が続くように見えます。建物や雲の輪郭も、明暗の差で立体的に見えますね。
鴻池 有機ELは画素単位で発光を制御できるため、暗い部分を暗いまま保ち、その隣で小さな光を輝かせられます。G6ではHyper Radiant Colorテクノロジーという技術で、明るさ、黒、色、低反射を一体で高めています。細部を強調するだけではなく、自然界にある明暗の関係を崩さず描くことが、没入感につながっています。
配信、放送、ディスクなど、家庭には画質の異なるコンテンツが混在する。G6のAI HDRリマスターは、SDR映像にもHDRらしい階調とメリハリを与え、日常的に見る映像から光と質感を引き出す。FILMMAKER MODEを選べば、過度な補正を抑え、制作者の意図した色やフレームレートを尊重した表示もできる。作品に合う見え方を選べる点は特筆しておきたい。
高画質の条件は“違和感のなさ”。有機ELの黒・色・階調が生む自然な映像美
鴻池 高画質というと、解像感や鮮やかさの数字に目が向きます。しかし僕がまず重視するのは、見ていて違和感がないことです。黒が浮く、斜めから見ると色が変わる、動きに不自然さを感じる。そういった小さな引っかかりがあると、意識が、映し出している作品からテレビというプロダクトへと戻ってきてしまいます。
町田 空間でも、一度気になった段差や出っ張りは、そこばかりが目に入ります。私は映像の残像やちらつきも気になる方なので、画面の中と外のどちらに違和感があっても、集中が途切れるという感覚はよくわかります。
鴻池 有機ELはバックライトを使わず、一つひとつの画素が必要なときだけ発光します。そのため暗部が白っぽくかぶりにくく、色も自然です。画質に詳しくない人でも、実際の風景に近いか、不自然に見えないかは直感的にわかります。G6はピーク輝度が上がった一方で、深い黒と色の純度を保つので、明るさだけが飛び出しにくい。
町田 明るいほどよいわけではなく、黒や色との関係が整っているから自然に見えるのですね。私は光に敏感なので、少し落ち着いた明るさの方が見やすいこともあります。
鴻池 明るさの感じ方は年齢や目の状態、部屋の照明でも変わります。G6には、提示される複数の画像から好みの見え方を選ぶことで画質を調整できる「AI Picture Wizard」があります。また、「AI Voice ID」は声によってユーザーを識別し、それぞれに合わせた視聴環境へ切り替えることができます。家族一人ひとりが、自分に合った設定で映像を楽しめるわけです。明るさを出せる能力は光の強さを描くために必要ですが、常に最大で見る必要はありません。G6の余裕を、その人が心地よい設定へ振り分ければよいのです。
明るい部屋でも黒の深さを守る。G6の低反射性能がもたらす画質の進化
鴻池 G6で特に進化を感じるのが映り込みの少なさです。一般に反射を減らすため画面表面を強くマットにすると、光が拡散して黒が浮き、色の鮮やかさまで損なわれることがあります。G6は映像の艶や鮮明さを保ちながら反射を抑えている。これは画質に直結する進化です。
町田 住まいでは、映画を見る人のためだけに部屋中の照明を消せません。スタンドライトを使うこともありますし、LDKなら家族がキッチンで作業していることもある。画面が大きいほど、照明や人の姿を映してしまう面積も増えます。低反射なら、暮らしに必要な光を残しながら映像を楽しめますね。
鴻池 映り込みは映像に重なるノイズです。暗い映画で白い壁や照明が映ると、その明るさが画面上の黒の基準になり、それより暗い情報が見えなくなります。さらに、目の焦点が映像と反射像の間を行き来するので、疲れにもつながる。G6はIntertekのReflection Free Premium認証を取得しており、明るい部屋でも暗部の階調を保ちやすい。黒の深さを日常の環境で生かすために、低反射が効いてきます。
町田 ショールームの天井照明がついたままでも、夜景の奥にいる人物や建物の表情が見えます。暗室を用意しなくても黒を楽しめるなら、映画だけでなく、ドラマやライブに集中できる時間も増えそうです。
鴻池 そうですね。G6は黒と色の再現性についても、ULによる「Perfect Black」「Perfect Color」、Intertekによる「100% Color Fidelity」「100% Color Volume」などの認証・検証を受けています。いずれも所定の測定条件に基づくものですが、明るい室内でも黒の深さと色の忠実さを両立させようとするLGの設計思想がうかがえます。
なお、G6はブルーライトなどの光刺激にも配慮し、眼科医の医学的助言を受ける機関である「Eyesafe」の基準に基づく認証を取得している。高輝度化によって映像表現の幅を広げる一方で、長時間の視聴における快適性も追求している点は注目したい。
映像への没入感は画面の外にもある。「One Wall Design」が生む壁面との一体感
町田 最初に薄さで驚いたのは、住宅ではテレビを正面からだけ見ないからです。部屋へ入った瞬間や廊下を通るとき、扉の脇にあるテレビの側面が見えます。壁から大きく出ていると、その物体感が最初に視界へ入り、動線に近ければ圧迫感や事故のもとにもなる。G6のように薄くて壁と一つの面として納まると、設置できる場所の自由度が上がります。
鴻池 壁掛けテレビは以前からありましたが、金具を含めると壁からかなり出てしまう製品もありました。そうなると映像を見ている途中でも、テレビという箱の輪郭を意識してしまう。G6は専用の壁掛け金具を使うOne Wall Designで壁面へ寄せられる。細いベゼルと薄さによって、画面の境界を感じにくくできます。
町田 画面の外側にある壁と映像をどうつなぐかも大切ですね。暗い壁なら有機ELの黒と境界を消しやすいですし、明るい壁でも、余白や素材の割付を整えれば一枚の絵のように見せられます。また、壁掛けにする場合は、本体が薄いことでテレビボードの奥行きを収納機器に必要な寸法を中心に設計でき、背面の配線もすっきりと整理しやすくなります。テレビと家具、壁面が一体となり、より洗練された空間をつくれることも魅力ですね。
鴻池 暗い部屋で黒い映像を出すと、有機ELは発光を止めた部分が室内の暗さへ溶け込みます。そこで星や花火だけが光ると、画面の四角が消え、壁の中に奥行きが開いたように感じられる。G6は画質だけでなく、低反射、狭額縁、壁への密着が同じ方向を向き、テレビの存在を意識させる要素を減らしています。
町田 映像の中に不自然さがなく、画面の外にも出っ張りや反射が少ない。両方がそろって、初めて空間から映像へ滑らかに入っていけるのですね。
鴻池 画面だけを評価すると見落としがちですが、視聴中に目へ入るものはすべて体験の一部です。たとえば壁から画面が浮き、側面にケーブルが見えていれば、暗いシーンになるたびに現実の部屋を意識します。G6は映像を明るく鮮明にする一方、画面の外側では薄さと配線の納まりによって存在感を引いている。この画面の内側と外側で、足し算と引き算が同時にできている点が、従来の高画質テレビとの違いです。
町田 空間を設計する側から見ると、その引き算は大きいですね。テレビを隠すための造作を増やさなくても、壁面の構成そのものを生かせます。映像を見始めれば光と奥行きが現れ、見終われば壁へ静かになじむ。G6なら、機器を目立たせずに映像体験を中心へ置けます。
One Wall Designの薄さを生かすには、壁の下地、専用金具、電源と配線、端子へのアクセスまで含めた計画が必要になる。設置条件は画面サイズや壁の構造で異なるため、壁掛けは販売店や施工の専門家へ相談したい。製品と設置が一体になってこそ、画面だけが浮かぶような視聴環境が完成する。
55 - 97V型の大画面をどう選ぶ? 4Kテレビの視聴距離とゲームの快適性
町田 G6は55〜97V型までありますが、没入感を求めるなら大きいほどよいのでしょうか。住空間ではテレビだけを優先できませんし、周囲に本やオブジェを飾りたい方もいます。画面しかない壁を寂しく感じる人もいるので、サイズの決め方を知りたいです。
鴻池 4Kは近づいても画素が見えにくいため、技術的には近距離で大画面を見る提案もできます。ただ、動きの多い映像では疲れたり、映像酔いを感じたりする人もいます。映画館で前方を好む人と後方を好む人がいるように、視野に占める快適な映像の大きさには個人差があります。普段の位置だけでなく、必要なときに少し下がれる余裕を残しておくと安心です。
町田 映画と朝のニュースでは、同じ大画面でも感じ方が違いますね。何を見るか、誰がどこに座るかを聞き、家具の配置と一緒に決める必要があります。
鴻池 ゲームなら距離に加えて応答性も重要です。G6は対応機器との接続時に4Kで最大165Hzの表示とVRRへ対応します。暗部の見分けやすさ、光源のまぶしさ、視点移動への追従がそろうとゲーム世界への没入感も高まりますが、速い映像ほど自分が疲れない距離を選ぶことが大切です。
町田 スペックからサイズを決めるのではなく、映像の種類と身体感覚、部屋の使い方を重ねて選ぶ。サイズの選択肢があれば、住まいに合った一台を考えられますね。
鴻池 さらに、映画では制作者の意図を尊重するFILMMAKER MODE、日常の放送や配信ではAIによる映像解析というように、コンテンツに応じてG6の使い方を変えられます。すべてを同じ強い画調で見せるのではなく、作品ごとのよさを引き出せることも、長く使うテレビには欠かせません。
映像美と薄型設計の両立。映像とインテリア、二人の専門家が語るG6の真価
鴻池 G6には、LGが有機ELで培ってきた画質技術が反映されています。明るさが増したことで、光の向きや奥行き、素材の実在感まで伝わりやすくなりました。そこに深い黒、低反射、薄型設計が加わり、テレビを見ているという意識を減らして映像の世界へ入りやすくしている。画質と設置性が一緒になって生まれる没入感が、G6の大きな価値だと思います。
町田 G6は、映像が自然であることと、空間の中でテレビが主張しすぎないことを両立しています。薄さによって壁との取り合いも、家具に置く場合の納まりも選択肢が増えました。提案する側が見る距離や光、画質設定まで理解すれば、その人の暮らしに合うレイアウトをつくれる。映像と空間を別々に考えなくてよいテレビだと感じました。

鴻池賢三 氏
オーディオ・ビジュアル評論家/VGP審査副委員長
オンキヨーの商品企画部、米国シリコンバレーのマルチメディア向け半導体スタートアップ企業を経て独立。映像・音響機器の技術動向や製品評価に精通し、専門、ウェブメディア、テレビなどで幅広く情報を発信する。米ISF認定映像エンジニア、米THX認定ホームシアターデザイナーの資格を持ち、ディスプレイの測定・評価、画質調整(キャリブレーション)からホームシアターの空間設計まで幅広く手がける。企業の商品企画コンサルティングにも携わり、技術的な精度と暮らしの中での使いやすさを両立する視点から製品を解説する。国内最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP」では審査副委員長とライフスタイル分科会座長を務める。

町田瑞穂ドロテア 氏
一級建築士/統括デザイナー/ストレスアナリスト
スイス生まれ。武蔵工業大学(現・東京都市大学)工学部建築学科卒業。国内住宅メーカーや米国の設計事務所RTKL Internationalに勤務し、2000年に帰国。町田ひろ子アカデミーで教育、商品企画、インテリアデザインに携わる。英国KLC School of Designでインテリアデザインとデコレーションのディプロマを取得。現在はnat株式会社のCDO(最高デザイン責任者)として、空間設計事業とインテリアデザインブランド「青山スタイル」を統括。海外で培った感性と日本の住文化への理解を生かし、住まい手の価値観や五感に寄り添う空間づくりを提案する。LWL onlineでは連載「住まいの詩学」を執筆。
※本記事はLGエレクトロニクスジャパンのPR記事です。

























