Jabra「Elite 7 Pro／Elite 7 Active」の進化を検証！マルチポイント対応で利便性を極めた完全ワイヤレス

Jabraは、コミュニケーションデバイスを世界中で展開する、デンマーク発のグローバルブランドだ。アイテムの種類は幅広くビジネス用のヘッドセットを筆頭に、医療用の補聴器やコンシューマー向けのイヤホンやヘッドホンなどを手掛けている。

新しい機能の導入に意欲的なメーカーで、完全ワイヤレスにおいても黎明期に製品を投入したほか、以降も音声アシスタント対応やアクティブノイズキャンセリング（ANC）搭載をいち早く実現するなど枚挙に暇がない。

そんなJabraが昨年秋に発売し、好評を博している最新モデルが「Elite 7 Pro」と「Elite 7 Active」。このほどファームアップされ、「マルチポイント機能」に対応するなど機能強化を果たし、2台のデバイスをシームレスに使い分けることが可能になった。ここでは、ブラッシュアップされたポイントを中心に、両機の使い勝手やサウンドをチェックしたい。

■「マルチポイント機能」で2台のデバイスをシームレスに行き来可能に

今回紹介するElite 7 ProとElite 7 Activeは、いずれも昨年秋にリニューアルされた新Eliteシリーズに属する。このほど、ファームウェアがアップされ、大幅な機能強化を果たした。

アップデート内容は、「Googleアシスタント」への対応、「MyFit」と接続性能の強化、パフォーマンスや安定性の向上などがあるが、なんと言っても注目は、2台の機器に同時接続可能な「マルチポイント機能」が追加されたこと。

このマルチポイント機能は非常に優秀で、2台のデバイスと同時に接続し、イヤホンをタッチするだけで切り替えられる。わざわざ設定メニューから接続し直す必要がないのだ。似たような機能にマルチペアリング機能があるが、こちらは複数のデバイスのペアリング情報を保持するというもの。同時に接続できるのは1台のみのため、結局デバイスのBluetooth設定から切り替える手間がある。

2台のデバイスと同時接続することで、利用シーンは大幅に拡がる。例えば、プライベート用と仕事用など2台のスマホを持っている場合、作業中に音楽を聴きながら重要な着信を逃さずに済む。テレワークやリモート授業に参加しながら通話にも気を配るといった使い方もできるだろう。

早速マルチポイント機能を試してみよう。まずはデバイスとのペアリングから。左右両方のイヤホンのボタンを3秒押してペアリングモードにしたら、1台目の機器を接続。完了したら再び両イヤホンのボタンを長押ししてペアリングモードにし、2台目の機器のBluetooth設定から接続する。「2 Devices Connected」とアナウンスが流れれば、2台同時接続は無事完了だ。

このとき、最初にペアリングやセッティングしようとElite 7 Proを装着してそまず驚いたのが、コンパクトなイヤホンが耳にスッと収まりフィットすること。それもそのはず、62,000人以上の耳型データをもとに、あらゆる耳にフィットしやすく、かつ様々な機能を収められるよう形状が工夫されているという。

本体の設定は専用アプリ「Jabra Sound+」から行う。耳へのフィット感を確かめる「MyFit」、聴力に合わせて音質を最適化する「MySound」、ANCのバランス調整を行う「ANCのパーソナライズ」などが行える。これらの各種パーソナライゼーション設定をすることで、フィット感だけでなく、音質を自分の聞こえ方に合わせて調整したり、自分好みに音質を調整できるなど、イヤホンと自分をマッチングできる点も魅力の一つだ。

いよいよ検証していこう。まず試したのが、1台目のデバイスで音楽を聴いている際に、2台目のデバイスに着信があった場合。音声に割り込んで着信音が流れ、イヤホン側面のボタンを1回押せば着信応答でき、すぐ通話が始まる。通話中は音声が優先され、1台目のスマホの音楽再生は一時停止し、通話が終了すれば自動で再び音楽が流れ出す。

このマルチポイント機能は、片方のイヤホンのみでリスニングや通話が可能な「片耳モード」時にも利用できる。片耳モードではもう一方の耳は塞がれていないため、周囲に気を配ることができ、また疲れにくいというメリットもある。マルチポイント機能と組み合わせることで、利便性はさらに高まる。

また、バッテリーが切れそうなタイミングでも、片耳モードで2台のデバイスと接続しながら、もう一方のイヤホンを充電するといったことも可能なため、快適かつ長く使えるところも嬉しい。