公開日 2015/10/27 15:59

Carot One「EXシリーズ」レビュー。さりげなく繋げて音楽に浸れるデスクトップオーディオ

「ERNESTOLO EX」と「FABRIZIOLO EX」を聴く
中林直樹
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Carot One(ファイル・ウェブ特設ページ)は2010年の日本導入以来、「スタイリッシュかつ高音質なデスクトップオーディオ」という新しいジャンルを切り開き、いわゆるオーディオファンを超えて多くのユーザーに愛されてきた。ラインナップ全てが日本独自仕様の「EX」となるのにあわせて、代表機種2モデルを中林直樹氏が試聴。その魅力を改めて分析した。

今回試聴した「ERNESTOLO EX」と「FABRIZIOLO EX」

■イタリアと日本、二つの風土が調和したCarot One「EXシリーズ」

Carot OneのEXシリーズは、イタリアと日本、ふたつの風土の調和が生んだプロダクトである。

その理由を語るにはまず、Carot Oneというブランドそのものを紹介するのがわかりやすい。初めての製品が姿を現したのが2010年のこと。真空管をプリ部に搭載したプリメインアンプ「ERNESTOLO(エルネストーロ)」である。コンパクトなボディにも関わらず、プリ部とパワー部をセパレートしてスタッキング、そしてそれまでにはないメタリックなオレンジをまとった筐体で鮮烈なデビューを飾った。その斬新な発想とルックスは、短絡的なイメージかもしれないが、まさにイタリアならでは、と言いたくなる。

ERNESTOLOの好評を受け、プリ/ヘッドホンアンプの「FABRIZIOLO(ファブリジオーロ)」、USB-DAC内蔵のプリメインアンプ「ERNESTOLONE(エルネストローネ)」、パワーアンプ「DIEGOLO(ディエゴーロ)」、フォノイコライザー「AUGUSTOLO(アウグストーロ)」などといった優れた製品を輩出。もちろん、いずれもオレンジボディの小型据え置きタイプ。さらに、真空管内蔵のポータブルヘッドホンアンプ「NIK-58 TUBE」やイヤホンの最新モデル「SUPER TITTA」もリリースするなど、総合オーディオブランドとして進化のまっただ中にある。

据え置きモデルに加えて、ポータブルオーディオ製品も展開。写真はイヤホン「SUPER TITTA」と真空管ポータブルヘッドホンアンプ「NIK 58-TUBE」

ここ日本でも、新製品が発売されるたび大きな話題を巻き起こしているCarot One。それゆえに日本市場の声には非常に敏感に反応している。世界でも類を見ないほどの厳しい目と耳を持つこの国のオーディオファン(その感覚は時として過剰にあることもあるが…)。コンパクトでカジュアルな佇まいの製品といえども、オーディオ製品としてのクオリティを徹底的に追い求める雰囲気はイタリア人の製品開発魂に常に火をつけているようだ。そんな中から生まれたのが「EXシリーズ」なのである。

■真空管やオペアンプをグレードアップして搭載した“EXCLUSIVE EDITION”

ここで紹介するプリメインアンプ「ERNESTOLO EX」とプリ/ヘッドホンアンプ「FABRIZIOLO EX」。そう、前述したモデルの“EXCLUSIVE EDITION”、つまりEXという名称が追加された、日本のみでの展開というスペシャルラインナップだ。

「ERNESTOLO EX」¥OPEN(市場想定価格49,800円前後)

背面端子部

そのEXたる所以は、まず、真空管をJJ製の「ECC802S」としたこと。しかも数ある量産品の中からオーディオ用として適したものを選別して採用しているという。さらにオペアンプ部には、これも従来のものよりグレードの高いバー・ブラウン社製の「OPA2604」にリプレイスした。また、出荷時に全ての製品のバイアス調整や左右のレベル調整を国内で行ってから、全国に出荷されるというこだわりぶり。それはデザインにも及び、真空管の周りには、「EXCLUSIVE EDITION」と刻まれたリングが配置された。さらに天板も上品な光沢を放つ梨地仕様に。繰り返すようだが、このようにイタリアの大らかで大胆な発想やセンスと、日本の緻密で繊細なテクノロジーとが一体となっているのだ。

「FABRIZIOLO EX」¥OPEN(市場想定価格35,800円前後)

背面端子部

なお、日本国内ではこれまで、Carot Oneの各製品は通常モデルとEXモデルが平行してラインナップされていたが、EXシリーズへの評価が特に高まったことを背景に、今後はこちらへ一本化されるとのことだ。

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