AudioQuestは新ヘッドホンをアナウンス

<ポタフェス>デノン、DDFA採用の小型プリメイン「PMA-50」の発表会を開催/マランツ、HD-DAC1をデモ

ファイル・ウェブ編集部 小澤貴信
2014年12月20日
e☆イヤホンは、12月20日(土)、21日(日)の2日間、「第6回ポータブルオーディオフェスティバル(通称:ポタフェス)」を開催している。本記事では、デノン、マランツ、B&W、AudioQuestの各製品を出展したディーアンドエムホールディングスのブースの模様をお伝えする。

「PMA-50」¥68,000(税抜)

発表会では野村ケンジ氏とPMA-50開発陣らによるトークセッションが開催された

■デノンはUSB-DAC内蔵プリメイン「PMA-50」の発表会&トークセッションを開催

デノンはポタフェス会場のイベントステージにて、12月10日に発表したUSB-DAC内蔵のフルデジタル・プリメインアンプ「PMA-50」(関連ニュース)の新製品発表会およびトークセッションを開催した。

DALIのスピーカー「SENSOR 1」を組み合わせたところ

ゲストにオーディオ評論家の野村ケンジ氏が登場。PMA-50の開発を担当したデノンの山内慎一氏、PMA-50に採用されたデジタルアンプデバイス「DDFA」を手がけたCSR社の大島勉氏と、PMA-50の開発秘話や技術面についてトークを展開した。

(株)ディーアンドエムホールディングス CSBUデザインセンター 技師 山内慎一氏

シーエスアール(株) コネクティビティ・グループマネージャー 大島勉氏

発表会冒頭では、司会を務めたデノンの宮原利温氏がPMA-50の概要について解説。PMA-50は5.6MHz DSDや192kHz/24bit PCMに対応したUSB-DACを内蔵したプリメインアンプで、NFCやaptX Low Latencyに対応したBluetoothや、出力バッファーにディスクリート回路を採用したヘッドホンアンプを搭載する。また、デノン独自のアナログ波形再現技術「Advanced AL32 Processing」に対応し、PCからのノイズ混入を防ぐデジタルアイソレーターも備えている。

PMA-50を縦置きしたところ

縦置きする場合は、インシュレーターの装着位置も変更できる


縦置き時にトップとなる面にNFCタグを搭載

背面端子部

アンプ部にはCSR社のデジタルアンプデバイス「DDFA(Direct Digital Feedback Amplifier)」を搭載。USB入力やBluetoothを含めた全てのデジタル入力をデジタルのまま入力し、最終段のPWM変調までを一貫してデジタル処理することで、音質劣化なく高品位な増幅を行うことができる。PMA-50の定格出力は、25W+25W(8Ω,1kHz,THD 0.1%)/50W+50W(4Ω,1kHz,THD 1%)。

野村ケンジ氏は開発担当の山内氏に、縦/横置きに対応したPMA-50のデザインや、デスクトップオーディオとしてのコンセプトについて質問した。これに答えて山内氏は「カジュアルなデザインやコンパクトなサイズを実現していく一方で、サウンドはHi-Fiであることを一貫して追求してきました。デザインについてはDA-300USB、DA-10に続き同じデザイナーが担当し、センターボリュームなどデノンのHi-Fiらしさと、多様化するリスニングスタイルを反映した先進的なデザインの融合を目指しました」とコメント。

CSRのデジタルアンプ「DDFA」搭載で高S/Nと駆動力を実現

野村氏は、PMA-50のS/Nの良さを支えているのはDDFAであるとも指摘。対して大島氏は「DDFAはデジタル入力型のデジタルアンプで、特性の良さを突き詰めています。さらにDDFAはクロック精度を重要視していて、動作に用いられるマスタークロックは108MHzというスペックを有していますが、同一クラスのデジタルアンプでこうした仕様を備えているものはまずありません。また、DDFAは独自のフィードバックアーキテクチャーを採用することで、出力波形への悪影響を与える要因を取り除いています。CSRは英国を本拠に置いたデバイスメーカーですが、長年オーディオに携わってきたエンジニアも多数在籍しており、音質についても自信を持っています」と答えていた。

野村ケンジ氏

(株)ディーアンドエムホールディングス 宮原温氏

山内氏はDDFAを採用した理由についてコメント。「当然、デジタルアンプだから全て良いというわけではありません。DDFAを選ぶにあたっては、PMA-50のサイズの制約の中で高い音質を実現できたことは大きな理由でしたが、加えてデジタル入力に対応するチップであり、Advanced AL32とのマッチングという点にも狙いがありました」と説明していた。

野村氏はPMA-50のサウンドに加えて、その駆動力も評価。「デジタルアンプのチップの性能だけでは、アンプとしての音の良さは決まらないですが、その点でPMA-50の音作りは非常に成功していると感じました。Advanced AL32のアドバンテージは空間表現や解像感によく現れていますし、加えて、このコンパクトな筐体ながら強力な駆動力を獲得しています。これならば、ブックシェルフスピーカーはもちろん、トールボーイ型のスピーカーも鳴らすことができるでしょう」とそのサウンドを評していた。

■Blutoothで再生した音楽もAdvanced AL32で高音質化できる

PMA-50はBluetooth入力を搭載するが、低損失伝送による高音質に加えて、低遅延も可能としたaptX Low Latencyに対応する。そしてaptXおよびaptX Low LatencyはDDFAと同様にCSR社が開発した技術である。

野村氏はその点にも触れながら、CSRのBluetooth技術について言及「Bluetoothは音が悪いと言われてきましたが、2年くらい前、急にBluetoothの音が良くなったと感じたのです。それで理由を各メーカーのエンジニアに訪ねたところ、多くの方が『これまではアナログでBluetooth回路に入力していたのが、デジタルで入力できるようになったからです」と答えていたのです。後々知ったのですが、そのBluetoothのシステムこそCSR社のものだったのです」と野村氏。

PMA-50にはDDFA、aptX Low LatencyとCSRの最新技術が盛り込まれている

大島氏は「世の中にあるBluetoothを採用した製品の約7割が、CSR社のチップセットを採用しています。その中でaptXを採用する場合も、そうでない場合もあります。aptXについては独自のアルゴリズムでCDクオリティに迫るサウンドを実現しているのですが、加えて我々のチップを使えば、Bluetoothで入力した信号をS/PDIFやI2Sでの出力することが可能です。ですからPMA-50では、Bluetoothで再生した音楽もAdvanced AL32 Processingの処理を行う回路へデジタルのまま入力することができ、デノンならではのサウンドで楽しむことができます。PMA-50はaptXのメリットを最大限活かせるモデルと言えるでしょう」とCSRのBluetooth技術の優位性について説明していた。

■デノンはAH-MM400やDA-10など最新ポータブルオーディオを展示

会場の2階ホールに出展されたデノンのブースでは、PMA-50をDALIのZENSOR 1と組み合わせてデモ。実際にそのサウンドを試聴することができた。

DENON「DA-10」

DENON「DA-10」と「AH-MM200」

他にもデノンからは、ポータブルヘッドホンアンプ「DA-10」(特設ページはこちら)や、MusicManiacシリーズ最新のポータブルヘッドホン「AH-MM400」「AH-MM300」「AH-MM200」が出展された。

■マランツはHD-DAC1を出展。AudioQuestは初のヘッドホンをアナウンス

マランツからは、据え置き型のヘッドホン/USB-DAC「HD-DAC1」(特設ページ)が出展。各社のヘッドホンと組み合わせてのデモが行われた。

Marantz「HD-DAC1」

B&WとAudioQuestの各製品は地下1階の同社ブースに展示。B&Wからは最上位ヘッドホンとなるアラウンドイヤー型「P7」、今秋に“S2”へとブラッシュアップされたオンイヤーヘッドホン「P5 S2」やイヤホン「C5 S2」などが登場。

B&W「P7」(手前)と「P5 S2」(奧)

B&W「C5 S2」

AudioQuestは、先日発表された初のヘッドホン「NightHawk」の実機が登場とはならなかったが、ポップで告知されていた。実機の公開は来年1月初旬に米ラスベガスで開催されるCES2015になるとのこと。会場では、DragonFlyのデモンストレーションが行われていた。

AudioQuest初のヘッドホン「NightHawk」の登場がアナウンスされた

DragonFlyのデモも実施

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