公開日 2017/11/07 13:07

ソニー、ネックバンドイヤホンに見える首掛け式の集音器

テレビ用スピーカーとしても使用可能
編集部:風間雄介
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ソニーは、ネックバンド式のBluetoothイヤホンのように見える首掛け集音器「SMR-10」を11月25日に発売する。価格はオープンだが35,000円前後での販売が予想される。本体色はブラックとホワイトの2色。

ソニーの集音器「SMR-10」

装着したところ

音を聞き取りやすくする機器には、大きく分けて補聴器と集音器の2種類があるが、補聴器は医師の診断が必要な医療機器であるのに対し、集音機器は一般家電機器で、家電量販店やオンラインショップで購入できるという違いがある。

ソニーでは、難聴傾向でも補聴器を使用していない人口が全国に約1,250万人いると推計。このため集音器のニーズは大きいと判断し、本格参入を決めた。

今回のSMR-10は、集音器として会話などを聞き取りやすくする機能のほか、テレビの音を聞き取りやすくする機器としても使用できる。

外観は上述したとおり、同社のネックバンド式Bluetoothイヤホンに似ており、使っていても集音器とは気づかれにくい。一方で筐体の裏に配置したスイッチの側には、日本語の大きな文字で機能が書かれており、迷わずに操作できるよう配慮した。本体は折りたたみが可能で、自宅だけでなく外出先にも気軽に落ち歩ける。

充電は本体を折りたたんで、充電器にセットして行う

電源ボタンは緑色で、テレビ用リモコンのように一目でわかる

ソニー独自技術を盛り込んだ集音器としての基本機能

集音器としての機能には、ソニーの独自の技術を多数盛り込んだ。

まずはモード選択無しで聞こえ方を自動調整する「オートシーンセレクト」。音の周波数帯域と大きさを常に解析することで、人の声は聞き取りやすくする一方、騒音は抑える機能だ。

またボリュームを上げた際も、空調や食器の音などはあまり大きくせず、人の声だけを増幅する工夫も盛り込まれている。

ハンディカムで採用した技術を応用した「マイボイスキャンセリング」にも注目だ。自分が話す声を2つのマイクで判別し、その音量を抑えることで、違和感のない対話を可能にする。

さらに、使用時に受話器を耳元に当てた際などに置きやすいハウリングをキャンセルする機能も備えている。

最初に使い始めるときには、音声ガイドに従ってかんたんなボタン操作を行うと、右耳、左耳の周波数特性を測り、聞き取りにくい帯域を持ち上げる。また、左右のバランスも調整できる。

イヤホンの左右の判別もわかりやすく表示

テレビ用スピーカーとしても使える

充電は、折りたたんだ状態で、付属の専用充電台で行う。充電台はテレビ音声の送信機としての機能を兼ねており、集音器にBluetoothをベースとしたワイヤレス技術で音声を伝送。ネックバンドに内蔵されたスピーカーから音を出し、本機をテレビ用スピーカーとしても使用できる。

充電台はテレビ音声の送信機としての機能を兼ねている

ネックバンド部にモード選択スイッチを装備する

充電台と集音器は、あらかじめペアリングされた状態で出荷。ワイヤレス伝送は、遅延を60ms程度に抑えているほか、部屋の中を動いても途切れにくいようカスタマイズした。

なお操作を行った際は、「電源が入りました」「電池は十分です」など、わかりやすい日本語で音声案内する。かんたんに、誰でも操作できるように工夫した。わかりやすさを重視する工夫は説明書にも及び、新聞の片面より大きなサイズで、わかりやすく書かれた取扱説明書が付属するという。

バッテリーの持続時間は、集音機能をイヤホンで使う状態で24時間。テレビスピーカーとして使った場合は10時間となる。

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