ヤマハ、AVアンプ“AVENTAGE”「RX-A3020/2020/1020」発売 − ハイレゾアップサンプリングにも対応

ヤマハは、AVアンプ“AVENTAGE（アベンタージュ）”シリーズの第二世代にあたる3機種を8月下旬より順次発売する。詳細は下記の通り。

・「RX-A3020」￥283,500（税込）10月上旬発売
・「RX-A2020」￥199,500（税込）9月中旬発売
・「RX-A1020」￥126,000（税込）9月上旬発売

3機種とも強化された音場補正機能「YPAO」や、VPS使用時にダイアログリフトとダイアログレベルの調整に対応するなど、新たな機能を搭載している。さらに上位2機種は、非圧縮音源のハイレゾアップサンプリングに対応。内部のDACや搭載パーツも細部をブラッシュアップし、より音質を追求すると同時に、引き続きネットワーク機能も搭載。スマホ／タブレット連携にも対応するなど、AVアンプの基本性能が凝縮された中級機だ。以下、詳細を見ていこう。

■3機種の基本性能 − AirPlayにも対応

RX-A3020は、定格出力200W（6Ω、0.9％THD）／150W（6Ω、0.06%THD）の9.2ch ディスクリートアンプで、最大11chまでの拡張に対応する。

RX-A2020は、定格出力190W（6Ω、0.9％THD）／140W（6Ω、0.06%THD）の9.2chモデル。RX-A1020は定格出力140W（6Ω、0.9％THD）／110W（6Ω、0.06%THD）の7.1chモデルとなる。

3機種とも搭載端子は同一で、HDMIは8入力/2出力を備えている。3Dパススルー伝送およびARCに対応し、新たに4K信号のパススルーとアップスケーリング機能を備える。3020のみZONE2出力にも対応する。

さらにネットワーク機能も搭載しており、新たにAirPlay機能に対応している。ヤマハのAVアンプ用コントロールアプリ「AV CONTROLLER」からの操作も行える。

デコーダーはドルビーTrueHD/DTS-HD Master AudioなどHDオーディオに対応する。対応音声フォーマットはWMA/MP3/MPEG-4 AAC/WAV/FLACで、96/24までのFLAC/WAVに対応。加えてフロントパネルに備えるUSB端子からは、iPod/iPhoneのデジタル接続も可能となっている。

【新機能1】RX-A3020／2020はハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーに対応

RX-A3020／2020の上位2モデルは、音声ソースの音質を補間する「ミュージックエンハンサー」の新機能となる「ハイレゾリューション・ミュージックエンハンサー」に対応している。ハイレゾリューションミュージックエンハンサーは、44.1/48kHzのPCM/FLAC/WAV音源を、88.2/96kHzのハイレゾ音源にアップサンプリングできる機能。

上位2モデルのミュージックエンハンサーのモードは、音声ソースに合わせて自動で切り替わる。PCM/FLAC/WAV音源には上述のハイレゾリューションミュージックエンハンサー、それ以外の音声ソースに対しては従来のコンプレスド・ミュージックエンハンサーが適用される。

下位モデルの1020は、従来のコンプレスド・ミュージックエンハンサーのみ対応している。

【新機能2】3機種共通 − 新YPAO／VPS＋ダイアログリフト＆ダイアログレベル（エンハンス）

次に3機種共通の新機能として、まず音場補正技術「YPAO」が従来からブラッシュアップされた。室内の初期反射音をより積極的に制御するよう改良されたR.S.C.技術を採用している。最大8カ所の計測結果を総合的に判断して調整精度を高めるマルチポイント計測にも対応する。

なお3020／2020の2機種には、ピーク＆ディップを抑えて測定できるように改良した新しい音場補正用マイクが付属。さらに3020のみ、スピーカー角度測定にも対応する。

また、3機種ともフロントスピーカーの上方に仮想の2chフロントプレゼンススピーカーを創り出す技術「バーチャルプレゼンススピーカー（VPS）」の使用時に、センターchの定位を上下に調節できる「ダイアログリフト調整」と、センターchの帯域にだけエンハンスをかけられる「ダイアログレベル（エンハンス）」に対応する。

ダイアログリフト調整は、センターchの台詞成分を5段階でリフトアップすることが可能。ダイアログレベル（エンハンス）は、同じく台詞の帯域にだけ3段階のエンハンスをかけられる。テレビの下にセンタースピーカーを設置することが多いため、台詞が下方に沈みがちになることに配慮した機能だという。