2006年年頭アンケート「キヤノンマーケティングジャパン」

ライフスタイルの変化に対応
デザイン性、操作性、利便性追求

Q1 業界を取り巻く環境は日々、激しく変化しています。ユーザーの消費行動やライフスタイルは、 どのように変化していくとお考えですか。

企業収益の回復、株式相場の好転や失業率の改善等により、個人消費は堅調に推移する一方、続発する不祥事や悲惨な事件により、個々人の意識・行動が萎縮・内向きに向かう危険性も内在する。このような中、絶えざるイノベーションが必要なビジネスシーンにおいては自己啓発への投資が、また心の平穏・安寧を求めるプライベートシーンにおいては旅行・音楽・写真といった芸術領域への投資が堅調に続くものと予想する。また、『自分らしさ』の実現を消費行動と符合させようとする中、安心・品質の象徴たる企業ブランドに加えて、個性の主張としての製品ブランドにより重きを置いた消費行動が強まるものと考えられる。（森本氏）

デジタルビデオカメラはメディア多様化の時代を迎えている｡HDの時代を迎え、高画質なHDVタイプ、DVDプレーヤーの普及を背景に、撮影したらすぐに見られるDVDタイプ、携帯性、長時間録画に有利なHDDタイプ、比較的安価でバランスの良いMiniDVタイプと､お客様が重視されるポイントによって、商品が選ばれるようになってきた｡すべての点に抜きん出たメディアがないため､しばらくはこの傾向が続くだろう｡（渡辺氏） 　 　

Q2 　2006年の事業展開の中心として据える商品ジャンルについて、市場創造ならびに付加価値化へ向けてどのような提案・展開をお考えですか。

デジタルカメラ市場は世帯・個人への普及浸透並びに買い替えサイクルの長期化により、引き続きマイナス成長基調が続くと予測する。2006年は引き続き薄型・大型LCD・光学3倍ズームといったキートレンドに加え、手ブレ補正・高感度対応という新たな指標に対する着目度合いが高まり、その部分での真価が問われてくることになると考える。 　弊社では、人口動態並びにライフスタイルの変化への注視を続け、これまで培ってきたデジタルカメラ並びにプリンターの高画質化技術に加え、デザイン性・ユーザビリティの一層の進化を果たし、ホームプリント実践のサポートを強力に推進していく。(森本氏)

ビデオカメラの使い方としては、従来のイベント記録型から日常を少しずつ撮るという使い方に変化してきている｡このように使うには、操作性が良く、いつでも簡単に見ることができるDVDタイプが最適だと考える｡また、『写真もビデオもダブルOK』という１台２役の利便性を継続的に訴求していきたい｡（渡辺氏）

（Senka21編集部 〜 Senka21 1月号掲載メーカーアンケートより）