公開日 2018/03/13 12:40

辛島文雄が最後に録音したCD『マイ・ライフ・イン・ジャズ ファイナル・レコーディングス』が発売

トリビュートバンドのツアーも
オーディオ編集部・樫出
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日本ばかりではなく海外でも活躍をした名ジャズピアニストであり、当社の雑誌にもインタビュー等で度々ご登場いただいた辛島文雄さんが、惜しまれながら2017年2月24日に逝去した。68歳の若さであった。そして、その日から1年経ち、最後のレコーディングCDが登場した。

『My Life in Jazz/辛島文雄』

辛島文雄さんは2015年夏に膵臓癌が見つかったが、その闘病の合間を縫うようにして翌年2月から3月にかけて、すでに発売された『マイ・フェイヴァリット・シングス』を収録。その収録は快調で、すべての曲がワンテイクで進行したという。

ここで辛島さんはひらめいた。「よしもう1枚作ろう。陽ちゃん(井上陽介)と信之介(高橋信之介)で久し振りに純アコースティックのピアノ・トリオを」と。打ち合わせはない。曲も決めていない。その瞬間の思いつきでぱっと始まる。すべて一発録り。プレイバックして確認もしない。その2時間半は濃密に流れていき、十数曲を録り終えたのであ。

その演奏を収めたのが、CD『マイ・ライフ・イン・ジャズ ファイナル・レコーディングス』である。収録後、「これがジャズだよ。杓子定規ではなくその瞬間を表現する音楽だからね」と集中して燃えた手応えを口にしたという。

収録曲は、本人が何度も演奏をしてきたものばかり。確かに薬の副作用で手が痺れる状態での演奏で、正直なところミスタッチや不安定な部分もある。ただし、旧知の息の合ったメンバーと気負いのない演奏しており、ピアノを弾き続けたいという、自然な想いをひしひしと感じることができる。その生々しい流れは、まさに瞬間を捉えた“ジャズ”を体現した最後のレコーディングといえる。ぜひ、ピアニスト辛島文雄の人生をかけた“ジャズ”が詰まった最後の新作をお聴きいただきたい。

また、一周忌を迎えるにあたって辛島文雄トリビュートバンドが結成された。これは1980年代にエルビン・ジョーンズ・ジャズマシーンのメンバーであった辛島文雄さんの演奏を聴いて感銘し、その人となりにも影響をうけたという池田 篤とティム・アマコストを中心に、辛島文雄さんをリスペクトして止まない新進気鋭のピアニスト菊池太光を加え、晩年のトリオを支えたベーシスト楠井五月、ドラマー小松伸之というつわものぞろいのメンバーで構成。

まず、皮切りとして3月1日に「新宿ピットイン」にてライヴを行い大好評のうちに終了。その後西日本を中心に3月22日までツアーを行っている。お近くの方は、ぜひご覧になって頂きたい。

『My Life in Jazz/辛島文雄』
(品番:PILM-0007 )
¥2,500(税抜)
発売・販売元:株式会社ピットインミュージック
配給:株式会社ディスクユニオン
2018年3月7日(水)発売
<収録曲>
1. Detour Ahead (JOHN FRIGO)  6:14
2. Old Devil Moon (BURTON LANE)  5:50
3. So In Love (COLE PORTER)  6:42
4. Elsa (EARL ZINDARS )  5:19
5. Blue Monk (THELONIOUS MONK)  7:30
6. You Don't Know What Love Is (GENE DE PAUL)  6:40
7. Darn That Dream (JIMMY VAN HEUSEN) 6:37
8. I Should Care (SAMMY CAHN/ AXEL STORDAH/ PAUL WESTON)  5:26
9. Nardis (MILES DAVIS)  6:19
<メンバー:辛島文雄(Pf)、井上陽介(B)、高橋信之介(Ds)>

【トリビュートバンドのツアー日程】
・ 3月14日 水 大分・大分 大分銀行 大分銀行WEDSNESDAY CONCERT
(〜レクイエム〜 楠井五月プレイズ辛島文雄 デュオ編成11:30~13:00)
・3月14日 水 大分・大分 Hall&Bar DA VINCI
・3月16日 金 福岡・博多 JAZZ INN NEW COMBO
・3月17日 土 福岡・小倉 音楽館 Twilight
・3月20日 火 大阪・大阪 ロイヤルホース
・3月21日 水 京都・福知山 スタジオファーム
・3月22日 木 京都・京都 Live Spot RAG

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