エソテリック、“マスターサウンド再生”を追求したステレオパワーアンプ「A-02」を発売

エソテリック（株）は、「Master Sound Works」のコンセプトに基づいたクラスABパワーアンプ・ブロックをデュアルモノ構成で採用したステレオパワーアンプ「A-02」を4月1日に発売する。価格は126万円（税込）。

本機にはエソテリックの母体となるティアックが、オープンリールデッキ製造の時代からレコーディングの現場で培ってきた音楽制作のノウハウを活用。「Master Sound Works（マスターサウンドワークス）」を銘打った高音質設計思想に基づき、スタジオエンジニアとのコラボレーションを重ねて、オリジナルマスターの再生にふさわしいサウンドクオリティを追求。音楽制作現場で必要とされる、スピーカー駆動力をさらに高める工夫なども採り入れながらブラッシュアップした。

「Esoteric MSW（=Master Sound Works）Class AB」パワーアンプ・ブロックを、左右チャンネルごとに独立配置したデュアルモノ構成を採用。ステレオ出力時の定格出力は200W×2（8Ω時）、400W×2（4Ω時）、最大出力は250W×2（8Ω）、500W×2（4Ω時）となる。なおBTL接続で、本機をモノラルパワーアンプとして使用でき、8Ω付加時に800Wの出力を得ることができる。

バイポーラ・トランジスターは、ひとつの素子で連続動作17アンペア、瞬間動作34アンペアの電流供給能力を備え、最大230Vの耐電圧を実現している。高周波特性に優れたLAPT（Linear Amplified Power Transistor）素子を用いることで、ハイパワーと繊細さを兼備した音色が追求されている。この素子を各チャンネルに5パラレル・プッシュプルで搭載し、AB級動作による200W×2（8Ω）の定格出力を実現している。

ドライブ段は2008年秋に発売されたステレオパワーアンプ「A-03」を踏襲し、ドライブ段をシンプルな2段増幅としている。信号経路を最短に抑え、NFBを極めて少量としながら安定性を高め、躍動感のある音質が実現されている。アンプ内部のインピーダンスは低く抑えて、ナチュラルなサウンドに仕上げている。

電源部は高効率大容量トロイダルトランスを搭載。ダイナミックレンジや力感にメリットを持たせている。プリアンプからの微弱な信号を受ける電圧増幅段は、ドライブ段から独立した専用のトロイダル電源トランスと電源回路を搭載。これにより安定的な電源確保と、繊細な表現力や解像感の向上に結びつけている。

高性能バイポーラ・トランジスターと信号経路の短い2段増幅設計を組み合わせ、低NFBながら1,000というダンピングファクターを実現。大口径ウーファーも余裕を持って制動する。

本体シャーシは高剛性コンストラクションを採用。質量は約41.5kgに及ぶ。内部の回路コンポーネントは2mm厚の鋼材による各回路専用のインナー・コンパートメントにそれぞれセパレート配置し、ボトムシャーシには5mm厚の鋼材を用いている。各回路間は相互干渉を防ぎ、内部/外部振動による共振の悪影響も最小化している。

堅牢な内部シャーシはブラスト仕上げとショートスクラッチ仕上げを採用。20mm厚のアルミ材によるフロントパネルと、5mm厚の天板により構成され、同社独自のピンポイントフットで4点支持する構造となる。

高い信頼性とコンタクト性能を誇るXLR入力端子と、同社オリジナルのRCA入力端子を搭載。スピーカーターミナルには、導体コア部分に純銅＋金メッキのピュアマテリアルを使用し、高い導電性能と低い抵抗値を実現したWBT社製のnextgen「WBT-0710Cu」を採用する。またさらに高周波低インピーダンスタイプの電解コンデンサ、トランジスターなど、特性と試聴の両面から徹底的に追い込んだという部品が各所に用いられている。

【問い合わせ先】
エソテリック AVお客様相談室
TEL/0570-000-701