PCM 768kHz/32bit、DSD512対応

Ferrum Audio、特別仕様DAC/プリアンプ「WANDLA GoldenSound Edition Gen 2」。3つの独自サウンド機能を刷新

公開日 2026/04/24 10:46 編集部:原田郁未
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エミライは、同社が取り扱うFerrum Audio(フェルムオーディオ)より、D/Aコンバーター/プリアンプ「WANDLA GoldenSound Edition Gen 2」を4月24日に発売した。価格はオープンだが、市場では税込649,000円前後での実売が想定される。

WANDLA GoldenSound Edition Gen 2

本機は、フラグシップD/Aコンバーター「WANDLA」をベースに、オーディオレビュアーのGoldenSoundとの協業から生まれた「GoldenSound Edition」の主要機能をさらに進化させた特別仕様モデル。システムやリスニング環境、好みに合わせた最適なバランスを追求できる点を特徴とする。

サウンド機能として、「Impact+」「Tube Mode」「Spatial Enhancement」の3つの機能を全面刷新。各機能に「Ferrum Sweet Spot Tuning」を導入し、プリセット選択とレベル調整を組み合わせることで、スピーカーやヘッドホンごとに異なる低域の量感やレスポンス、音色傾向、空間表現を細かく追い込める設計とした。

          各モードはタッチパネルで操作可能

「Impact+」は、従来の固定的な低域/ダイナミクス補正から、7種類のシェイプ設定とレベル調整を組み合わせる方式へ変更。Reference、Ref+、Smooth、Kick+、DD-Comp、DD-Comp+、Sub-Bassを選択でき、効果量は10%〜130%で調整可能。DD-Comp/DD-Comp+はダイナミックドライバー型ヘッドホンに配慮した新プリセットで、処理は64bit精度で行われる。

「Tube Mode」は、初代で採用していた第2次高調波の付加に加え、EL34、KT88、300B、2A3、7062の5種類の真空管モデルを搭載。第7次高調波までモデリングし、レベルを10%〜200%で調整できる。真空管機器を思わせる倍音感や音色傾向を、好みに合わせて付加できるとしている。

「Spatial Enhancement」には、新たにTransient Compensation(T-Comp)を搭載。空間補正アルゴリズムの高域への作用を抑えつつ、より自然でリアルな3次元ステージングを実現するという。ヘッドホンモードとスピーカーモードは独立して切り替えられ、出力ごとに異なる設定を保持できる。

DACチップにはESS Technology製「ES9038PRO」を採用し、PCM 768kHz/32bit、DSD512(ASIO Native)に対応。DACチップ近傍にAbracon製超低ノイズ100MHz水晶クロックを配置し、ジッターの影響を抑えたクロック供給を行う。加えて、電流バッファーを設けた新開発I/V変換回路により、低歪みなD/A変換を実現したとしている。

内部には、自社設計の「SERCE」モジュールを搭載。従来分散していた5つのチップを1チップに集約し、独自開発フィルター、USBレシーバー、各種デジタル処理を1カ所にまとめることで、最短のシグナルパスを実現するという。高速処理が可能なARM STM32H7も採用している。

                             内部イメージ

デジタルフィルターは、HQPlayerで知られるSignalyst社のJussi Laako氏との協業によるカスタムフィルターを実装。ガウスフィルター「HQ Gauss」とアポダイジングフィルター「HQ Apod.」を任意に選択できる。なお、フィルターの内容は今後のファームウェアアップデートで変更される場合がある。

DSP処理では、フル出力レベルのバイパスモード時でもサンプル間オーバーに対する耐性を高めるデジタルヘッドルーム処理機能を搭載。さらに、ハードウェアレベルの出力電圧切替機能も備え、専用の電圧ディバイダーにより、デジタルボリュームやアナログボリューム回路を信号経路に介在させることなく、幅広いアンプとの接続互換性を確保する。なお、MQAのデコード/アンフォールドには非対応で、MQAファイルは通常のPCM信号として扱われる。

入力端子は、USB Type-C、AES/EBU、RCA同軸、TOS光、ARC、I2Sを装備。USB Type-CとI2Sは最大PCM 768kHz/32bit、DSD512(ASIO Native)、DSD256(DoP)に対応する。ARCはCEC対応テレビとの接続を想定し、テレビ音声の高音質化にも活用できる。I2S入力では、standard I2S、MSB/left-justified、DSD信号のピンアサインを任意に切り替えられる。

背面の端子部分

アナログ系は、RCAアンバランス入力1系統、XLRバランス出力1系統、RCAアンバランス出力1系統を搭載。RCAライン入力を備えるため、プリアンプとしても使用できる。出力レベルはPROモード時に8Vrmsバランス/4Vrmsアンバランス、REDモード時に3.5Vrmsバランス/1.75Vrmsアンバランス。アナログボリュームにはMUSES 72323を2基採用し、全段バランス構成としている。

そのほか、新開発OSと明度調整機能付きタッチパネル、付属リモートコントローラーによる操作に対応。DCパワーサプライ「HYPSOS」との組み合わせによる音質向上も図れる。フロントパネルには、1台ごとにフィニッシュの異なるコルテン鋼プレートを配置する。

主な仕様は、周波数応答が10Hz-200kHz(アナログ入力時、±0.1dB)、ダイナミックレンジが127dB(アナログ入力時)/119dB(デジタル入力時)、クロストークが-120dB(1kHz)、THDがデジタル入力時-121dB、アナログ入力時-123dB。消費電力は定格10W/最大15W。外形寸法は217W×206D×50Hmm、質量は1.8kg。クイックスタートガイド、リモートコントローラー、USB Type-A to Type-Cケーブル、ACアダプターが付属する。

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