8月の発売に先駆けて

国内120台限定の希少モデル。BLUESOUND「NODE X」発売前先行試聴レポート

公開日 2023/07/19 10:00 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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BLUESOUNDの10周年記念モデルとして、8月から国内120台限定で発売されるネットワークプレーヤー「NODE X」。その先行試聴会が輸入代理店である(株)PDNのオフィスで開催された。

BLUESOUND「NODE X」(オープン価格、市場想定売価120,000円前後)。フロントのヘッドホン端子が6.3mmに変更されている点もポイント

NODE Xの外観上の最大の特徴は、これまでの白もしくは黒に対して、シルバーの精悍な仕上げであること。だが、見た目のみならず内部パーツもよりグレードが高いものが採用されており、とくにヘッドホン再生においては「一歩先」に進んだかと思うほどの音質の向上を見せている。

内部の変更点としては、DACチップが「PCM5242」から「ES9028Q2M」に変更されていることと、ヘッドホンアンプ部に最近搭載が増えているTHX AAA(Achromatic Audio Amplifier)を採用していることが挙げられる。またフロントのヘッドホン端子もノーマル「NODE」が3.5mmジャックであるのに対して「NODE X」では6.3mmに変更されている。なお、それ以外のネットワーク関連機能については既存モデルがそのまま踏襲されている。

「NODE X」の背面端子。基本は「NODE」と共通

まずはヘッドホンを組み合わせ、TIDALからヒラリー・ハーンの「エクリプス」で「NODE」と「NODE X」の聴き比べたが、なにより空気感や弦の繊細な表現に大きな違いが感じられる。曲が始まる前のほんの一瞬、奏者のテンションが高まる感じまで精密に再現されて息を呑む。オーケストレーションの厚みもより豊穣に感じられるのはTHX技術のたまものか。

続けてスピーカー再生でもチェック。NODE/NODE Xからそれぞれアナログで出力し、EARのプリアンプと、ファンダメンタルのパワーアンプを通してパラダイムのスピーカー「PERSONA B」で試聴。

「NODE X」(左)と「NODE」(右)の違いをスピーカーでも聴き比べ

こちらもBLUESOUNDの特徴である高解像度で上質な質感のサウンドはそのままに、やはり弦の厚み感、ごく小音量の打楽器の繊細な表現に大きなグレードアップを感じられる。ヘッドホンに比べるとその変化量は少なめにも感じられたが、特にSN感ではスピーカー再生の美点が生かされる感触。

カナダのパラダイムの「PERSONA B」と組み合わせて試聴

TIDALやAmazon Musicでさまざまな楽曲をサーチしながら聴いていたが、特にNODE Xの良さが発揮されている、と感じたのはMAISONdesの「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」。現代曲らしい、いわゆるボカロ楽曲の系譜にある曲であるが、「PERSONA B」の瞬発力やストレートで高解像度な再現力がいかんなく発揮され、非常に心地よい聴き味。これもまた高性能のDACと、PERSONA Bを鳴らし切るアンプの実力かと感じ入った。

専用リモコンも付属する

NODE Xは国内120台限定、全国10の指定店舗ならびにアバックのみでの販売となる。現在予約を受付中で8月ごろの正式発売を予定しているということで、デスクトップでヘッドホン再生を楽しみたい方、既存のシステムにストリーミングを組み込みたい方はぜひチェックしてほしい。

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