現地予価は60,000ドル(ペア)

DALI、スピーカー開発40周年記念のフロアスタンディング型「EPIKORE 11」

公開日 2023/05/18 20:00 編集部:杉山康介
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デンマークのDALIは、スピーカー研究開発40周年を記念したモデル「EPIKORE 11」をミュンヘン・ハイエンドにて発表した。日本での取り扱いは現状未定だが、現地では60,000ドル(ペア)の予価を見込んでいる。

EPIKORE 11

「低歪スピーカー設計の新しい基準を打ち立てる」という4 1/2ウェイのフロアスタンド型スピーカー。同社プロダクトマネージャーは本製品について「フラグシップ機『KORE』から学んだことを応用した “EPICONシリーズ” の自然な進化系」だと述べている。

ドライバーには8インチウーファー×4、6 1/2インチミッドレンジ×1、DALIの特徴であるEVO-Kハイブリッドトゥイーターモジュール×1を搭載。このうちのウーファーとミッドレンジ、そしてクロスオーバーのインダクターコアにDALIの特許技術「SMC Gen-2」を搭載する。

SMCは、マグネットがボイスコイルに意図しない抵抗をもたらし、オーディオ信号の不要な歪みを引き起こす現象「ヒステリシス」を大幅に低減するためのマグネット素材技術。本製品に搭載されたSMC Gen-2はその最新版であり、第1世代から大幅に特性を向上させ、マグネットシステムのヒステリシス、フラックスモジュレーション、過電流のさらなる低減に成功。損失や歪みがさらに低減された、ダイナミックで忠実なサウンド再生を実現したという。

ミッドレンジドライバーには同社のペーパー&ウッドファイバーコーンテクノロジーを採用し、軽量化と剛性の向上を図って無共振のブレイクアップ特性の促進に成功。EVO-Kハイブリッドトゥイーターは、自社開発の大型35mmソフトドームトゥイーターと超薄型高性能リボントゥイーターエレメントの改良版を組み合わせたもので、強力なネオジムマグネットモーターシステムとともに、あらゆる音量で驚くほどスムーズで楽な高域再生を実現するとのこと。

SMC Gen-2はKOREで導入された技術だが、クロスオーバーインダクターコアにGen-2を採用するのは今回が初めて。標準的な空芯インダクターと比べると直列抵抗が低く、信号経路が短く、特に高インダクタンスでのインダクター間のクロストークに対する脆弱性を低減できるという。さらにSMC Gen-2の特性によって、同等の鉄粉コアインダクターと比べ電流歪みを約12dB低減するとしている。

ダイキャストバッフルは音響的に不活性で高剛性な材料によって構成され、キャビネットの不要な共振を排除。ツインデュアルフレアバスレフポートは、ウーファーが深く歪みのない低周波レスポンスを提供するのを助けるという。また、搭載する新開発のスピーカーターミナル「Bi-wire Capable Binding Post」は、オーバーサイズの蝶ネジによって裸線とスペードターミナルをより良くグリップできるとのこと。

スパイクフット・アウトリガーは調整が可能なため、床との安定した接触を確保可能。グロスブラック/グロスマロン/グロスウォールナットの3つの仕上げを用意する。

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