今冬発売予定

オルトフォン、スタティックバランス型トーンアーム「AS-212/309R」。Referenceグレードを追求

公開日 2022/10/26 10:30 編集部:松永達矢
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オルトフォンは、スタティックバランス型トーンアームの9インチモデル「AS-212R」、12インチモデル「AS-309R」を今冬発売する。予価は税別400,000円台を見込む。

12インチモデル「AS-309R」(写真左)9インチモデル「AS-212R」(写真右)

アーム本体にレストやリフターを備えた、スタティックバランス型トーンアーム「ASシリーズ」の最新モデル。製品コンセプトを「Reference(リファレンス)」とし、数多あるトーンアームの基準器となるような精度と堅牢さを追求したと同社はアピールしている。

本モデルでは、スタティックバランス型の構造と高精度なピボットとベアリングの採用によって実現した高感度を活かすため、S字型アームパイプの素材にアルミニウムを採用。真鍮やステンレスなどに比べ固有の付帯音が少ないとされているほか、重質量な金属素材と比較してアームパイプ先端方向の実効質量を低減させたとしている。

また、アームパイプの内部に配線されたインナーワイヤーについても、アームの感度低下を防ぐため被覆の柔らかな極細銅線が採用されている。

アーム中心部のピボットケースや、リフター、レスト、アンチスケーティングを支えるベース部分とシャフトには剛性に優れた真鍮の切削材を使用。アームの支点に近い中心部分や再生時に動くことのないベース部分に質量のある素材を配することで、再生音の安定感と重心を適切にコントロールする。針先からシェル後端の長さを52mmと設定することで、ヘッドシェルとカートリッジの合計自重が30gを超える重質量カートリッジの再生にも対応させたと説明している。

頻繁なヘッドシェルの挿抜に伴う摩耗を配慮し、アームパイプ先端のシェルコネクター素材には真鍮を使用。これに伴い、コネクターの黒いロックナット部分は表面のローレットを細かく彫るなど部材の肉抜きを実施。重質量素材を使いなながらも、強度を保ちつつ可能な限りの軽量化を図ったとする。

ウェイトシャフト基部には、低音域の部分共振対策としてダンピング用のラバージョイントを装備。アーム本体からウェイトシャフトを浮遊させ、部分共振を抑制。強固なハウリング対策とS/N感の向上を実現したという。

実効長はAS-212Rが214mm、AS-309Rが311mm。オーバーハングはAS-212Rが18mm、AS-309Rが12.5mmとなる。アームシャフト径は両モデル共にφ18mm、アームシャフト穴推奨値も両モデル共通でφ20〜22mmとなる。

両モデルに共通する暫定仕様値として、針圧適応範囲は0〜3g(標準ウェイト時)、カートリッジ対応自重が18〜28g(標準ウェイト時、シェル含む)。質量はAS-212Rが600g、AS-309Rが670g。

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