ユキムが来年2月に発売

MAG LEV AUDIO、ターンテーブルを磁気で空中浮遊させるレコードプレーヤー「ML-1」。約40万円

2018/11/09 編集部:小澤貴信
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ユキムは、スロベニア MAG LEV AUDIO(マグレヴ・オーディオ)より、磁気浮上プラッターを採用したレコードプレーヤー「ML-1」を、2019年2月に発売する。価格はオープンだが、398,000円前後での実売が想定される。

「ML-1」

ML-1は、磁気浮遊によってプラッターを本体から完全に切り離した状態で浮遊させ、回転させることができる。同社は2017年にこの磁気浮上プラッター・システムを独ミュンヘンで開催されたHIGH ENDで披露、多くの注目を集めていたが、今回製品化が実現して、ユキムが日本への導入を行う。

MAG LEV AUDIOはスロベニア発のブランドだ

なお「MAG LEV」とは “マグネティック・レヴィテーション” の略で、一般的に磁気浮上鉄道、いわゆるリニアモーターカーを指すという。ML-1の磁気浮遊プラッターもこの原理を応用しているが、これは世界初とのことだ

磁気浮遊プラッターの詳細だが、マグネットを内蔵するABS樹脂とグラスファイバーで造られたプラッター(質量2.2kg)を、ターンテーブル本体に配置された6個のマグネティック・コイルで浮上させる。完全に浮遊するため回転軸に接点も持っていないが、これにより回転に対する摩擦がないという利点があるという。

ターンテーブル本体の内部

ターンテーブルを上から見たところ

また、マグネティック・コイルのオン/オフで回転力を得るマグネティック・コイル・ドライブはモーターを必要とせず、空中に浮いた状態で回転するプラッターに置かれたレコード盤は、摩擦や振動などの干渉も受けないという。

セーフバーでプラッターが固定されたところ

突然の停電などに対応できるバッテリー機構も内蔵しており、電源オフ時にプラッターを支えるサポートバーが上昇動作を終えるまで電源が切れることはないという。

ML-1はユーザーの取り扱いやすさにも配慮されている。出荷時からPro-Ject製のカーボンファイバー製トーンアーム「9cc」、およびortofon製「OM-10」が装着。レコード再生終了後は、内蔵センサーによりトーンアームがオートリフトアップされる。

回転スピードは33 1/3、45に対応。ワウフラッターは0,17%以下、S/Nは-73dB。質量は9.8kg。

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